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座りっぱなしを回避する方法とは? 科学によって明かされた“3ステップ”を覚えて行動に移そう/最強脳のつくり方大全②

  • 2024.4.5
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『最強脳のつくり方大全』(ジェームズ・グッドウィン:著、森嶋マリ:翻訳/文藝春秋)第2回【全8回】日々の「習慣」を変えれば「脳力」は伸ばせる! 脳トレは役に立たない。ビーガンの8割が疲れやすい理由。長時間座り続けると死亡率が上昇するなど…“自分史上最高の脳”になるために役立つ最新メソッドが詰まった決定版。本作は、運動、食事、睡眠、性欲、知力など…科学によって証明された「脳にとっていいこと」をすべて網羅できる一冊です。「習慣」を変えて「脳」も変えていく――。アメリカ大統領の健康アドバイザーも推薦する『最強脳のつくり方大全』をお楽しみください。

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『最強脳のつくり方大全』(ジェームズ・グッドウィン:著、森嶋マリ:翻訳/文藝春秋)

椅子に座らない生活を一生続けよう

座りっぱなしの生活の致命的な影響から逃れる方法が、科学によって明らかになっている。そこには3つのステップがある(表2-4を参照)。

第一のステップは、何よりも大切なことを真摯に受け止めて、〝じっと座っているのは体に悪い〟という言葉を頭に刻みつけることだ。この言葉を常に思いだすようにすれば、長期にわたって効果があり、なおかつ、簡単にすばらしい変化を起こせる。それはどんな変化なのか?椅子に座らないことだ。

第二のステップは、座らずにいるための具体的で柔軟な作戦を立てる。大切なのは、それを1日だけ実行するのではなく毎日続けることだ。まずは、1日に何時間座っているかを確かめる。平日の1日と週末の1日を選び、(ほとんどの携帯電話についている)ストップウォッチ機能を使って座っている時間を測り、それを数週間続ける。そうやって1日の座って過ごす平均時間がわかったら、その時間を1か月かけて20%減らすようにするのだ。

第三のステップは、座っている時間を減らすためのルールを守ることだ。まずは、〝立っていられるときは決して座らない〟というルールを肝に銘じよう。これは簡単にできそうでいて、意外と難しい。

理由は単純明快、この世のほぼすべてが座るようにできているからだ。それでも、会社の机をスタンディング・デスクや、高さ調節ができるものに変えられるかもしれない。

立って仕事をするのが無理だとしたら、少なくとも1時間以上座ったままでいないようにする。45分に一度、あるいは50分に一度、10分間動くというマイルールを作る。トイレに行く、お茶やコーヒーを飲みにいく、階段を上り下りして心拍数を上げるなど、なんでもかまわない。楽しくて有意義な休憩時間を過ごすのだ。おしゃべりをしたり、お茶やコーヒーを淹れたりなど興味のあることをする。

なぜかといえば、意志の力だけでなんとかしようとしても挫折するからだ。こういったルールを生涯の習慣にする必要がある。

2-4 椅子の誘惑に打ち勝つためにすべきこと ステップ1――一番大切なことを胸に刻みつける ⚫座って過ごすのは、いつのまにか癖になる。 ⚫座って過ごすのは、体に悪い。 ⚫座って過ごす時間があまりにも長いと、運動の効果がなくなる。 ⚫運動しても、座っていることの悪影響は帳消しにならない。 ステップ2――座らずにいるための柔軟な作戦を立てる ⚫1日の座って過ごす時間を計測する。 ⚫1か月かけて、その時間を20%減らす。 ⚫柔軟に考えて自分にやさしくなる。目標どおりにいかない日があっても気にせずに続ける。 ステップ3――毎日、実行する ⚫座らないようにする。いつでもどこでも、できるだけ立っている。 ⚫1時間以上座ったままでいない。 ⚫1時間のうちの10分間は立って過ごす。 ⚫動きまわる時間を楽しく、有意義に過ごす。 ⚫できれば、一緒に実行する仲間を作る。ダ・ヴィンチWeb

楽しむことの大切さは、ラフバラー大学の有名なスポーツ科学研究所での実験で立証されている。若者を対象に、空気椅子の姿勢(これを経験したことがあれば、その辛さは身に染みているはずだ)をどのぐらい保っていられるかというテストをした。

次に、昼食の直前に、被験者をふたつのグループに分けて椅子に座らせ、30分間、アンケートに答えてもらった。この間、片方のグループには、目の前に甘い匂いのできたてのドーナツを置き、食べてはいけないと指示した。対照群であるもう一方のグループには、ドーナツの甘い誘惑はなかった。その後、すぐにまた両方のグループにもう一度空気椅子をさせた。すると、ドーナツの甘い誘惑に耐えた被験者の半数以上が、空気椅子の姿勢を保っていられなかった。意志の力を使い果たして意欲も底をついたのだ。

心理学で自我消耗による阻害効果と呼ばれる現象だ。この実験から、意志の力は重要だが、人は無限の意志の力を持っているわけではないことがわかる。

どんな活動であれ“楽しい〟と思えれば、意志の力も強くなる。もうひとつ大切なのは、ひとりでやろうとしないことだ。できるだけ誰かを誘って仲間を作ろう。家族、友人、同僚など、何人かで同じ目的に向かって努力するのだ。

もしあなたが親なら、子供たちに「ソファに座ってばかりいないで、ほかのことをして遊びなさい」と、注意するかもしれない。だが、人のことを言っている場合ではない。年齢に関係なく、それは誰もがするべきことなのだ。

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