自分は「周りのみんなと違う…？」小学生ごろから気づいていたこと｜国籍問題で破局しかけた話

このお話は、著者・おとさん(@oto_ppu)によるエッセー作品です。国籍の違いから、恋人と破局しかけ、それを乗り越えた体験を描いています。おとさんと2人で暮らすことを、両親に伝えた恋人。ですが、おとさんの国籍が違うことを理由に、ご両親は同棲には反対します。それを聞いて暗く悲しい気持ちになるおとさんでしたが、実は全く予感がなかったわけでもない様子。その理由は…。『国籍問題で破局しかけた話』第2話をごらんください。

小学生のころから、自分と周りの人との普通が少し違うことに、おとさんは気が付いていたのですね。そんな経験から心の準備があったために、恋人の両親の反応も、おとさんにとってはなんとなく想像ができていたのかもしれません。

ですが、相手の家族に反対されたままでは、恋人と一緒に暮らすのは難しい状況ですよね…。

国籍に関する、それぞれの考え方を描く作品

このストーリーは、生まれながらに日本に住む韓国人として生活してきた、おとさんの国籍に関するお話です。信頼する彼と同棲を決める道のりの中で「国籍を日本に移してほしい」という周囲の声に困惑するおとさん。悩みながらも自らの国籍と向き合います。

日本に国籍を移す「帰化」とは、法務省によると以下のようなことを指す言葉です。

帰化とは、その国の国籍を有しない者（外国人）からの国籍の取得を希望する旨の意思表示に対して、国家が許可を与えることによって、その国の国籍を与える制度です。日本では、帰化の許可は、法務大臣の権限とされています（国籍法第４条）。

もともとおとさんには国籍へのこだわりはありませんでしたが、韓国籍であるというだけで結婚に反対されてしまう現実に傷つき、反発するワンシーンも。国籍がどこの国にあったとしても、おとさんの心も姿も変わらないのです。

誰もが自分のルーツに誇りを持ち、認め合える世界が理想ですが、家庭や個人によって考え方に違いがあるのも事実。お互いの考え方を受け入れ、相手の立場を大切にする関わり合いができるといいですね。国籍をめぐるおとさんやご家族の描写をきっかけに、価値観について考えさせられる作品です。

著者：もも