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負けず嫌いの息子が試合中に友だちを押した! フェアプレーを教えたアメリカ人の先生の意外な取り組みとは

  • 2024.4.4

アメリカでシングルマザーをしながら、子育てについて発信しているひろこです。7歳の息子がものすごく負けず嫌いで、私は最近までそのことで悩んでいました。息子はサッカーを習っていますが、とにかく「勝ちたい!」という気持ちが強くて、このごろは負けると不機嫌になったり、フェアプレーが出来ないことが目立ってきました。負けず嫌いって、向上心を持てたり努力をすることにも繋がるので、良い面もあるとは思うんです。でも、勝つ事にこだわりすぎてフェアプレーやチームプレーができなくなって、息子本人が楽しめなくなったり、一緒にプレーしている子を傷つけてしまったら親としても悲しい。負けても楽しめるようになってほしいなと思っていた時、ちょうど学校でもそのことが問題になっていると先生から報告がありました。その時に、アメリカ人の先生達が子ども達にフェアプレーやチームプレーを教えるためにしていたことがあります。「なるほど、そんな風に教えるのか」と日本で育った私には新しい発見があったので、ご紹介したいと思います。

シュートのあとはみんなで拍手をする

先生の話によると、子どもたちは放課後にサッカーをしているときに、お互いが勝ち負けにこだわりすぎてケンカになることが多くなるということでした。そこで、先生たちが間に入って、いきなり試合をして遊ぶのではなくて、まずは準備運動をしたり、パスやシュートの練習から始めるようにしたそうです。順番にシュートの練習をする時は、お友達がシュートする様子をみんなで見て、シュートのあとは必ずみんなで拍手をするということをさせたそうです。その子が相手のチームか自分のチームかは関係なく、誰がシュートした時も拍手します。「一生懸命プレーをしている人をリスペクトする」という、スポーツの姿勢を教えるためにそうするそうです。日本語だと「リスペクト」は相手にあこがれを持ったりする「尊敬」という意味で使われることが多いですが、アメリカ人の親や先生が子ども達に言う「リスペクトしましょう!」は「相手を尊重する」という意味で使われます。リスペクトすることにその子が上手いか下手かは関係ないので、もし練習でお友達がシュートを外したとしても拍手します。これをやってから試合をすると、相手チームの失敗をバカにしたり、味方の失敗を責めたりする子どもの行為が減るそうです。そのあとのパスの練習では、パスの時に必ず相手の名前を言ってからパスをするようにさせたそうです。これはチームプレーを学ぶためにするそうです。「サッカーはチームスポーツだから、勝つためにはチームプレーが欠かせないんだよ」ということも子ども達に話してくれたそうです。私も子どもの頃にスポーツをやっていましたが、こんな風に練習をしたことはなかったので、すごくアメリカらしいやり方だなと感じました。

スポーツ中の親の声掛けにも日米の違いが

子どもがスポーツをしているときの親の声掛けにも、日本とアメリカでは違いがあるなと感じます。野球で空振りしたり、サッカーでシュートを外した時、日本だと「おしい!」「ドンマイ!」などの失敗を励ますような声を掛けることが多いですが、アメリカでは“Nice try!” (ナイストライ!)"Stay strong!" (そのまま強くいて!)というような、結果は関係なく、「自分からやったこと」そのものを肯定する声掛けが多いです。この結果よりもプロセスにフォーカスする声掛けは、試合後にも使うことができるそうです。

試合の後に声掛けするなら”結果よりプロセス”

試合のあとに、「今日は勝ってよかったね!」「負けちゃって残念だったね」と、結果に対して話すことが私は今まで多かったんですが、こんな言い方もできるそうです。「今日はチームワークができていてよかったね」「この前の練習でやったことができていたよね」こんな風に、結果よりもプロセスにフォーカスするような声掛けをしていくようにすると、子どもが勝ち負けの結果にこだわりすぎることも減らせそうですよね。

絵本で伝えるのもおすすめ「かってもまけてもいいんだよ」

息子の負けず嫌いっぷりをフォロワーさんに相談したところ、何人かの方がおすすめしてくれた絵本があります。フランスの乳幼児セラピストのオーレリー・シアン・ショウ・シーヌ さんの『かっても まけても いいんだよ』(主婦の友社)という絵本です。小さい子には、絵本を使ってお話するのもいいですよね。子どもが負けず嫌いという方は、どんな風にお子さんと話したりしているか是非教えてください!

【Profile】ひろこ(@hirorokok)

 (1540584)

カリフォルニア在住、6歳男子のママ。20歳でアメリカに留学。カレッジを卒業後、コンサルティング会社、貿易会社に勤務。2児のシングルファーザーだった元夫と結婚。非行少年だった長男と自閉症の次男の子育てを通して、ペアレンティング(子育て)について専門家から学ぶ。その後自身の息子を出産、離婚してシングルマザーに。現在は日系企業のアメリカ支社で経理部に所属。誰かの役に立つことを願い、アメリカの子育てアイデアを発信中。

Instagram:ひろこ(@hirorokok)

著書『LA在住のママがやっている アメリカ式・はじめてのお金教育』

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