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【配達員のホンネ】過酷すぎ…「再配達」の現状とは?実質“タダ働き”?「見えない再配達」って?

  • 2024.4.4

意外と知らない?私たちの「再配達依頼」が奪うモノ

私たちの「再配達依頼」が奪うモノ
私たちの「再配達依頼」が奪うモノ

物流の「2024年問題」解決を目指し、「みんなで配達員さんを助けよう」プロジェクトを行う「PYKES PEAK」が、配達員さんと消費者にアンケートを実施。見えてきた「配達員さんのホンネ。」を公開しました。

「PYKES PEAK」は、配達員さんは「再配達」により、多くのものを失っていると指摘します。

一般的な宅配ドライバーの給与体系は、1個配達完了につき報酬が発生します。しかし、多くの場合「不在配達は配達完了とはみなされません」。2回配達しても1回分の報酬しかもらえないため、再配達は実質報酬が発生しないといってもよいでしょう。

さらに、配達員さん1人当たり年間約128万円が再配達で失われていることが分かりました。(※計算方法:年間稼働日数×1日の平均配達個数×再配達率×再配達にかかるお金)。また、時間にすると、配達員さん1人当たり年間1カ月以上が再配達で失われています。(※計算方法:稼働日数×1日の平均配達個数×再配達率×再配達にかかる時間)

再配達って実際どうなの?見えてきた4つの「配達員のホンネ。」

配達員さん1人当たり年間約128万円が再配達で失われています/「PYKES PEAK」調べ
配達員さん1人当たり年間約128万円が再配達で失われています/「PYKES PEAK」調べ

宅配便を頼む人なら、「再配達の依頼」は、何度も経験したことがあると思います。しかし、配達員さんの苦労を知っているひとは多くはないかもしれません。「PYKES PEAK」が配達員さんへの聞き取りでわかった4つの本音を紹介します。

ホンネ1:再配達は実質タダ働き…

再配達はサービスです。歩合で稼ぐ配達員さんにとって、配達完了ができないとタダ働きになってしまいます。自分勝手な都合で再配達を頼んではいけませんが、どうしても受け取れない時間に配達があり、不本意にタダ働きさせてしまっている現状があります。

ホンネ2:時間指定はなるべくやめてほしい…(特に夜間)

「仕事終わりの夜間に時間指定をして、確実に受け取ろう。」配達員さんへの思いやりが、実は配達員さんを苦しめているかも……。夜間の時間配達は、多くの人にとっても受け取りやすい時間帯なので、ものすごい量の時間指定が配達員さんの元に舞い込みます。現状、時間指定便を断る仕組みがないためパンクしてしまう可能性があります。

ホンネ3:不在票を入れる前に、何度も訪問している

配達員さんは、夜間の時間指定を避けるため、日中に不在票を入れないことがあります。なぜでしょうか?それは不在票が入っていると、多くの確率で夜間に時間指定されるためです。不在票が入っている枚数=再配達率ではなく、「見えない再配達」が数多くあります。

ホンネ4:再配達で毎日1時間20分無駄に

8時間のうち11.1%の1時間20分が再配達に使われているとすると、「毎日1時間20分の時間が無駄になってしまう」と考えてみると、配達員さんが再配達を嫌がる理由がわかります。

人手不足の負のスパイラルが起こり、深刻な事態に

このように、ただでさえ、再配達問題で深刻な問題を抱えている配達員さんに更なる打撃を与えるのが、物流の「2024年問題」です。

2024年4月1日から労働時間が960時間へ制限されることで、過酷だった長時間労働問題は解決へ向かいますが、反対に、給与減少と人手不足に陥る可能性が指摘されています。

例えば、労働時間が制限される→給与が減る→人が辞める→負担が増える→人が辞める……、のように労働時間の制限を皮切りに大規模な人手不足が発生する可能があります。国は、輸送能力が2024年には14.2%さらに2030年には34.1%不足する可能性があると試算しています。

出典:※稼動日数(264日):1ヶ月、22日 12カ月の場合※再配達率(11.1%):国土交通省HP 「令和5年10月の宅配便の再配達率が約11.1%に減少」https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000736.html

※再配達にかかるお金(440円):楽天西友ネットスーパーの再配送請求金額と同額https://sm.faq.rakuten.net/s/detail/000003113※再配達にかかる時間(0.22時間):環境省 COOL CHOICE 宅配便のクールチョイスhttps://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/lp2019/index04.html

(LASISA編集部)

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