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【宮世琉弥】初主演映画で胸キュンシーンに挑戦。家族から学んだ「イケメンの定義」とは?

  • 2024.4.2

──『恋わずらいのエリー』で映画初主演を果たした宮世さん。人気コミックが原作の作品ですが、まずは出演が決まった瞬間の感想を教えてください。

宮世琉弥(以下:宮世)「学生の恋愛を描いた作品に出演することは目標に掲げていたことなので、お話をいただいたときは本当に嬉しかったです。しかもヒロインの“エリー”こと市村恵莉子を原菜乃華ちゃんが演じると聞いて、嬉しさが2倍になりました。3度目の共演になるのですが、初共演の際に『いつか映画やドラマでダブル主演できたらいいね』と話していたんです」

──宮世さんが演じた“オミくん”は学校イチのさわやか王子ですが、実は裏では口が悪いという一面も。原作漫画を読んで共感できる部分はありましたか?

宮世「僕自身はウラオモテがないタイプだと思うので、オミくんとは全然違います(笑)。ただ、なかなか素直になれない彼の心情に共感できる部分はありました。反抗期の“あるある”かもしれませんが、周囲に本当の自分を見せることができなくて、ちょっとモヤモヤしていた時期が僕にもあったので。そんなオミくんと、妄想が生き甲斐だったエリーが、自分の殻を破って少しずつ成長していく。そこは映画でも注目していただきたいポイントですね」

──思春期女子の脳内を映像化したような“胸キュン”シーンにも挑戦したと思いますが、忘れられないエピソードはありますか?

宮世「あらゆるシーンで予想外のハプニングがあったので、ひとつを選ぶのが難しいんですが、でもやっぱり、原作漫画でも話題になっていた“ジャージキス”のシーンは大変でした。すでに場面写真が公開されていますが、1日目は砂埃が舞っていて撮影が中止になってしまって。2日目は天候に恵まれたのですが、原さんの顔や髪がグシャグシャにならないようにファスナーを開けるのが難しくて、理想の見え方を追求しながら何度も撮り直しました」

──何度も共演している原菜乃華さんとは、どんな空気感でコミュニケーションされていましたか?

宮世「オミくんは“ツンデレ”な一面があるので、今回は休憩中も原さんに対して少しツンと接する練習をしました。彼女がテンションを上げて話しかけてくれても、あえて右から左に聞き流してみたり(笑)。初共演だったら生まれないような絶妙な距離感を一緒に作ることができたと思います。とはいえ胸キュンなシーンに関しては僕も引き出しが多いわけではないので、そこは三木康一郎監督に相談しながらクオリティを上げていきました」

宮世琉弥さん

──映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』などを手掛けてきた三木監督は恋愛映画の名手ですよね。

宮世「監督は本当にアイデアの引き出しが多くて、熱心にお芝居を手ほどきしてくれることもありました。例えばエリーの腰をグイッと引き寄せるシーンで、監督が僕を相手にお手本を示してくださって。それが参考になりましたし、意図せずして女の子側の気持ちも知ることができました(笑)」

──オミくんが少しずつエリーに惹かれていく気持ちは理解できましたか? そして宮世さん自身の「理想の女性像」についても教えてください。

宮世「オミくんが心の奥底で抱いていた『本当の自分を分かってほしい』という気持ちは分かりますし、彼がエリーに惹かれていく理由にも共感できました。僕も今日のような取材で『理想の女性像は?』と聞いていただくことが多いのですが、ずっと前から『相手の立場になって考えることができる人』と答えてきました。自分を受け入れてもらうことばかり考えるのではなく、ちゃんと相手のことも受け入れる人が素敵だと思います。僕自身も、そういう人間でありたいなと」

宮世琉弥さん

──「相手の立場になって考える」は“イケメン”の必須能力かもしれませんね。

宮世「そうですね。僕としては、自分の我を出さず、女性に対して『一歩引ける男』がイケメンだと思います。それを3人の妹たちから教わりました。振り返ると昔はいつも喧嘩していて、僕は一般論を持ち出して説き伏せようとしていたのですが、そんなの女の子には通用しなくて(笑)。自分の主張を押しつけるのではなく、ちゃんと相手の気持ちを汲み取って、歩み寄る姿勢を見せたほうが平和を保てるんですよね。そういう考え方に切り替えてからは喧嘩をしなくなりました」

──「我ながらイケメンだったな」と思う最近のエピソードはありますか?

宮世「家族でハリーポッター展に行った際に、妹が欲しがったグッズを全部買ってあげました(笑)。僕がこのお仕事をしている影響で日頃から家族には気をつかわせてしまっている場面が多いはずなので、できる限り恩を返していきたくて……」

──宮世さんは話題の映画やドラマに立て続けに出演しているだけでなく、アーティスト・Ryubi Miyaseとして4月10日にメジャーデビューが決定しました。多忙な日々のなかで、どのようにオンとオフを切り替えていますか?

宮世「僕は家に帰っても仕事のことばかり考えてしまうので、もう少し息抜きが上手くなりたくて。『お風呂でも台本を読まなきゃ』、『寝る前に新曲のダンスを覚えなきゃ』と、ストイックに自分を追い込むことも大切ですが、そのモードを延々と続けているとさすがに疲れてしまうので。だから最近は、気になっていたアニメを観たり、写真を撮ったり、1日に10分でもいいので自分の好きなことをやる時間を設ける練習をしています」

宮世琉弥さん

■プロフィール

みやせ りゅうび○2004年1月22日生まれ、宮城県出身。2019年俳優デビュー。ドラマ『恋する母たち』、『君の花になる』などで注目を集める。4月10日にアルバム『PLAYLIST』でのメジャーデビューを控えるなどアーティストとしても活躍中。4月9日スタートのTBS火曜ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』に板垣律役で出演する。

■作品インフォメーション

映画『恋わずらいのエリー』

©2024「恋わずらいのエリー」製作委員会©藤もも/講談社
©2024「恋わずらいのエリー」製作委員会©藤もも/講談社

累計発行部数210万部を突破した藤ももによる人気少女コミックを実写映画化した青春ラブストーリー。学校イチのさわやか王子・オミくん(宮世琉弥)との妄想をSNSでつぶやくことが日課の女子高生・エリー(原菜乃華)。憧れの“推し”と急接近してしまう夢のような展開を描く。全国公開中。

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撮影/榊原裕一 ヘアメイク/時田ユースケ(ECLAT) スタイリング/ホカリキュウ デザイン/mashroom design 取材・文/浅原聡

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