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『世にも奇妙な物語』史上最高の神回は? トラウマ必至の最恐傑作(5)衝撃の結末…極限状態の人間を襲うのは?

  • 2024.6.8
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1990年の放送開始以来、根強い人気を誇る『世にも奇妙な物語』。これまでに放送されてきた物語は569話を数え、岩井俊二や三谷幸喜など、今をときめく名クリエイターたちが参加してきたことでも知られている。今回は、30年にも及ぶ同番組の歴史の中から、”最恐エピソード”を紹介しよう。第5回。(文・編集部)

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シリーズ史上最恐…極限状態の人間を襲うあまりにショッキングな結末

『雪山』(2000/主演・矢田亜希子)

結城役の鈴木一真【Getty Images】
結城役の鈴木一真【Getty Images】

【作品内容】

飛行機が雪山に墜落し、美佐とその友人の麻里、カメラマンの結城、医師の真辺、中年の男、山内だけが生き残る。

しかし、麻里は足を怪我しており自力で歩くことができない。美佐は、彼女を山小屋まで運ぼうとするが、途中で力尽きてしまい仕方なく彼女を埋めていってしまう。

しばらくして4人は念願の山小屋を見つけるが、美佐は結城と共に麻里を助けに戻る。しかし、結城が穴に埋まった麻里を掘り起こしている途中、スコップが首に刺さり麻里は死んでしまう。恐ろしくなった二人は、そのまま山小屋に戻る。

救助隊を待っていた4人は山小屋にあった毛布にくるまり、持っていたわずかな食料を分け合う。4人は、全員が一度に眠ってしまわないよう一人見張り番を置き、のこり3人が眠るというルールで仮眠を取ることにするが…。

【注目ポイント】

本作は、『世にも奇妙な物語』の10周年記念作品として放映された『世にも奇妙な物語 映画の特別編』の中の1編。監督・脚本は『世にも奇妙な物語』史上最多となる35話を担当した落合正幸が務める。

本作の最大の恐怖ポイントは、遭難という状況だろう。視界が不明瞭な雪山と山小屋の閉塞感が観客の不安と恐怖を存分に煽る。矢田亜希子をはじめとする役者陣の演技も見事で、徐々に錯乱状態に陥っていく遭難者の心理状況を見事に再現している。

また、おどろおどろしい遺体の描写や、やつれきった登場人物の顔、ホラー映画ならではの音の演出など、ディテールの演出にもドラマにはないこだわりが見られる。まさに『世にも奇妙な物語』の決定版と言っていい作品だ。

なお、撮影は日活撮影所に巨大なセットを組んで行われ、撮影では片栗粉を混ぜた14トンもの雪が用意された。現場は暑くべたついた環境で行われ、劇中とは真逆の過酷な環境だったという。

なお、本作の原案となったのは1991年に放送された『歩く死体』(主演は渡辺裕之)。このエピソードもシリーズ屈指の恐ろしいものなので、機会があれば見てもらいたい。

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