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【日本三大史跡】福岡県「大宰府跡」・奈良県「平城宮跡」・もう1カ所は?

  • 2024.3.31

日本各地に多数点在する「史跡」。見学することで、その土地の歴史や文化を垣間見ることができますよね。今回は、そんな数ある史跡のなかで、日本三大史跡に挙げられる福岡県太宰府市「大宰府跡」、奈良県奈良市「平城宮跡」、宮城県多賀城市「多賀城跡」の、それぞれの歴史や特徴のほか、見どころをご紹介します。

 

 

そもそも「史跡」とは?

日本では、文化財保護法により、貝塚・古墳・都城跡・城跡・旧宅・その他の遺跡のうち、歴史上または学術上の価値が高く、なおかつ重要なものが「史跡」とされています。

外交と防衛の中核を担っていた! 1,300年前に設けられた「大宰府跡」(福岡県太宰府市)

©️beibaoke / Shutterstock.com

7世紀後半から12世紀後半にかけて、九州を統括する行政機関の中心として機能してきたほか、外交・対外防備の先端拠点だった大宰府。西の都としての役割も持っていたこの地には、「都府楼跡」とも呼ばれ親しまれている、国特別史跡「大宰府跡」があります。

なかでも「大宰府政庁」は、大宰府の中心的な場所でした。そのため、平城宮と同じ朝堂院形式の政庁、周辺官衙、外国使節を迎える客館などで構成されているのが特徴です。長い時を経て、建物は失われているものの、古い建築基礎は残っており、古代の面影を今に伝えます。

©️beibaoke / Shutterstock.com

大宰府跡は、発掘調査後、緑豊かな史跡公園として整備されていて、自由に史跡散策を楽しめます。春には周辺の約100本の桜が満開に!

「大宰府跡」を訪れる際は、まず公園の入り口近くにある「大宰府展示館」へ立ち寄りましょう。貴重な考古資料を展示しているほか、博多人形師による「梅花の宴」再現ジオラマ、古代食復元などもあり、大宰府の歴史と文化を学べますよ。

さらに、VRアプリ「VR 日本遺産 古代日本の『西の都』大宰府」をダウンロードすれば、3DCGで復元した大宰府政庁を見ることも可能です。政庁跡や客館跡では、公衆無線Dazaifu City Wi-Fiを利用できます。大宰府政庁の規模とスケールの大きさに圧倒されるかもしれませんよ。

大宰府跡

住所:福岡県太宰府市観世音寺4-6-1

電話:092-921-2121(太宰府市観光推進課)

交通アクセス:西鉄天神大牟田線「都府楼前(令和の里)駅」から徒歩約15分、コミュニティーバスまほろば号・太宰府ライナーバス「旅人」 大宰府政庁跡下車すぐ

古都奈良を体感! 復元された朱雀門が目を引く世界遺産「平城宮跡」(奈良県奈良市)

朱雀門

710年に藤原京から遷都された平城京の中心「平城宮跡」は、東西1.3km、南北1km、面積120haの広さです。1998年に「古都奈良の文化財」として世界文化遺産に登録されました。

平城宮には、外周を築地大垣で囲んだ内部に、国の政治や儀式を行う「大極殿(だいごくでん)」や朝堂院のほか、天皇の居所である内裏、行政機関、庭園といった施設がありました。これらはいずれも木造建築だったため、地上の建物は失われていますが、地下の遺構は良好な状態で保存されています。

第一次大極殿

1955年からは発掘調査を開始。その成果にもとづき、1998年には朱雀門と東院庭園、2010年には第一次大極殿が復元されました。そして、2018年には5つの複合施設を含む「朱雀門ひろば」がオープン。「平城宮跡歴史公園」となり、1年を通して多彩なイベントが開催され、四季折々の魅力が感じられるスポットになっています。

見どころは、「朱雀門ひろば」の「天平みはらし館」です。展望デッキから平城宮跡を見渡せます。映像で学べるVRシアターもありますよ。「平城宮いざない館」も見逃せません。平城宮跡歴史公園の見どころ紹介はもちろん、出土品や資料の展示があり、奈良時代について理解を深めることができます。

「天平うまし館」で奈良の地元食材を生かした食事を味わったり、コーヒーを飲みながら休憩したりするのもおすすめです。お土産コーナーも忘れずにチェックしたいですね。

平城宮跡

住所:奈良県奈良市二条大路南・佐紀町

電話:0742-36-8780(平城宮跡管理センター)

交通アクセス:近鉄「大和西大寺駅」南口から ぐるっとバス「朱雀門ひろば」下車

11世紀の中頃まで古代東北の政治・文化・軍事の中心地だった「多賀城跡」(宮城県多賀城市)

724年に大野東人(おおののあずまひと)によって創建された「多賀城」の跡地は、仙台平野を一望できる松島丘陵の先端に位置します。江戸時代初め、多賀城碑の発見によって、その遣跡が多賀城跡であることが判明しました。

かつて多賀城は、奈良・平安時代に陸奥国(むつのくに)の国府が置かれていたほか、奈良時代には鎮守府(ちんじゅふ)もあわせて置かれていました。それから、11世紀の中頃に終焉を迎えるまで、古代東北の政治・文化・軍事の中心地としてにぎわいを見せていました。

多賀城の規模は、約900m四方で、周囲は築地塀(ついじべい)で囲まれ、南・東・西に門、ほぼ中央には儀式などを行う政庁があり、奈良・平安時代を通じて4時期の変遷があったことがわかっています。

現在、「多賀城跡」は発掘調査成果をもとに環境整備が行われており、自由に見学ができます。VR・ARアプリ「歴なび多賀城」を手持ちのスマートフォンやタブレットにダウンロードすれば、多賀城市内の歴史スポット80カ所以上について学ぶことができますよ。

多賀城とともに建立された「付属寺院」があった「多賀城廃寺跡」も、あわせて訪れたいですね。史跡公園になっており、散策ができます。

多賀城跡

住所:宮城県多賀城市市川

電話:022-364-5901(多賀城市観光協会事務局)

交通アクセス:JR「国府多賀城駅」から徒歩約15分

[参考]

文化庁

日本遺産 太宰府

太宰府市

一般社団法人 太宰府観光協会

なら旅ネット|奈良県観光公式サイト

奈良市

史都、多賀城|多賀城市観光協会

多賀城市の文化財

多賀城市

[All photos by Shutterstock.com]

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