もともと旅が好きで国内外を旅することが多いのですが、仕事が詰まっているから週末で帰って来れるところ。久しぶりの夫婦水入らずなら海外がいいなぁ…と考えていくうちに思い浮かんだのが韓国・ソウルでした。
朝9時台に日本を出発し、新作映画を1本見終わる頃には韓国・仁川(インチョン)国際空港に到着という国内旅行並みの手軽さ。そのうえ、ショッピングはもちろん、エステやレストランも充実していて、時差もないなんて…! 今、世界中のセレブリティがこぞって通うのも納得です。
ラグジュアリーな空間でホテルステイを楽しむ
ホテルはただ眠るだけ! と割り切るのもいいですが、大人のソウル旅はホテルステイもこだわりたいもの。ラグジュアリーで食も美容もお買い物も…そんなわがままを叶えてくれるのが、韓国・仁川国際空港の第2ターミナルから車でわずか15分の距離にオープンした新世代統合型エンターテイメント・リゾート「インスパイア(INSPIRE)」です。
施設内にはデザインコンセプトの異なる3棟の建物(フォレストタワー・サンタワー・オーシャンタワー)で構成された5つ星ホテルが入っており、総客室数は1275室。
私たちが宿泊したのはサンタワーのサンスイート
天井が高く、開放感たっぷりのダイニングにリビングルーム、キングサイズのベッドを設えた寝室で構成された88平米のサンスイート。
各部屋にはアート作品が彩られ、モダンでありながらもラグジュアリーという言葉がぴったり。
景色を楽しみながら窓際のデイベッドへ寝転び、明るい時間からシャンパンを嗜んだり、夜はダイニングでしっとりとワインを飲むのも良さそうです。
フライト時間は長くないものの、まずは高揚感たっぷりのバスタブで旅の疲れを癒します。深いバスタブ、独立したシャワーブース、ダブルシンクのパウダールームが完備されたバスルームを独り占めする時間は、贅沢のひとこと。
バスアメニティはイタリア生まれの老舗フレグランスメゾン、アクアディパルマでした。
唯一無二のアート空間に触れる
電車やバスをわざわざ乗り継いで美術館に出向かなくても、エントランスに飾られたダイナミックなものから、独創的な動くデジタル・シャンデリアまで、至るところでアート空間に触れることができるのも「インスパイア」の魅力。
なかでも、圧巻だったのは全長150mの超大型LEDスクリーンで30分ごとに上映されるアンダー・ザ・ブルー・ランド・ショーです。森から見える青空に真っ白な雲が現れたかと思えば、一瞬にして色とりどりの魚が泳ぐ深海へと移り変わる、幻想的な映像。これはぜひ生で見て欲しい!
世界中の食がホテルにいながら楽しめる!
食の豊かさ、レベルの高さで味にこだわるエレ派をも虜にしているソウル。ホテル内にはそれぞれ特徴の異なるレストランやバーが用意されていて、ホテルから一歩も出ることなく、美食体験が叶います。到着した日のランチは高級韓牛レストラン、「ハンワダム(HANWADAM)」へ。こちらでは21日間熟成させた最上級の韓牛と旬の食材が味わえるとあって、地元客で大賑わい!
さっそく、韓国版の釜飯Korean Beef Striploin(36,000ウォン)を。お店の方いわく、一度別のうつわに中身をぜんぶ移し、おこげ部分にお湯をかけて食べるのだとか。サーロインはリブロースよりも余分な脂少なめで上品な脂と赤身の旨みがたっぷり。
見よう見まねでトライしている横で、ユッケ冷麺(18,000ウォン)がやってきました。生肉料理は今の日本ではなかなかお目にかかれないので貴重。美味しくいただくことができ、早くも期待が高鳴ります。
ディナーは華やかな赤提灯がひときわ目を引く中国レストラン「紅盤(ホンパン)」にて。こちらは出発前からチェックしていたお店。クチコミ通り、点心や北京ダックが美味でした。とっても雰囲気がいいので、ドレスアップして訪れるのがおすすめです。
スポーツ好きは堪らないアメリカ式パブ「MJ23スポーツ バー&グリル」
「紅盤」の近くにあったパブがとても賑わっていたので、立ち寄ってみることに。タクシーや電車に乗って二軒目となると足が遠のいてしまいますが、ホテルの中ならスマートに移動できるのもうれしいところ。
伝説のプロバスケットボール選手、マイケルジョーダンがプロデュースしているというだけあって、店内にはシューズやボールのディスプレイも。主人は大のNBA好きなので、おのずと会話も盛り上がります。
一番人気というメープルシロップをかけた甘じょっぱい手羽(27,000ウォン)とハンバーガー(35,000ウォン)を。これがまたクセになる味。スタジアムに負けない臨場感も、この韓国旅で初めて味わいました。
朝ごはんも楽しみのひとつ!
たっぷり眠った翌朝は“農場から食卓へ”をコンセプトにした「ガーデン・ファーム・カフェ」へ。地元食材を使った旬のお料理を朝からいただくと「あぁ、幸せだなぁ。旅に来てよかった」と毎回思います。
どれを食べても抜群に美味しいのですが、特にキムチのビュッフェがお気に入り。朝からご飯が何杯も食べられてしまいそうで、危険危険(笑)。
ヨーロッパを旅している気分を味わう
2日目のランチはフランス料理からインスピレーションを受けたというオールダイニング「ブラッスリー1783」へ。店名にもなっている1783年は、世界初の熱気球を成功させたモンゴルフィエ兄弟の冒険心に敬意を表したのだとか。天井が高く、まるで映画の世界に入り込んだかのよう。
ブランチセット(55,000ウォン)でいただいたクロックムッシュやペストリーは、有名店のパティスリーと遜色がないほどレベルが高く、ボリューム満点。
店内のどこで写真を撮っても素敵な構図になるので、ついつい記念写真にも熱が入ります。
国内外の最新トレンドをチェック
食の次はお買い物。韓国通が滞在中、何度も足を運ぶという雑貨店「バター」やビューティ&ヘルスストア「オリーブヤング」はもちろん、トレンドの最先端を行くラグジュアリーブランドがセレクトされた「ザ・モブ」、エレ派におすすめの「ファーストドレス」まで。ホテル内には多種多様なジャンルのショップが集結しており、お財布のひもが思わず緩んでしまうほど。雨や風、終電を気にすることなくお買い物ができるなんて…感激でした!
韓国最大級のインスパイアカジノで大人の仲間入り
この旅で海外ならではの体験を、と思い立ち外国人専用カジノへ。残念ながら撮影不可のため、写真はありませんが、カジノ客専用の高級広東料理レストランやラウンジも完備されており、映画のワンシーンさながらの非日常が広がっていました。宿泊客以外でも利用できるので、フライト出発まで気軽にカジノを体験してみても良さそうです。
自分へのご褒美に極上のホテルスパを
ワンランク上の大人旅に欠かせないのがスパです。今回はホテル内にある「Vスパ」でバルモンハンドレーションクラシックという90分のトリートメント(290,000ウォン)を体験することに。カップルルームも用意されているので、パートナーと同室での施術も可能。
スイスの有名コスメブランド、ヴァルモンの製品を使っており、優雅な空間と心温まるおもてなしに触れながら、緊張の糸を少しずつほどいていきます。オールハンドで行う少し強めのリンパマッサージがとにかく気持ちよくて。施術後には、ワントーンくすみが取れたようなしっとりとした肌に。心とからだが満たされる、ご褒美メンテナンスとなりました。
都会の喧騒から離れ、ホテルだけで食もショッピングもエステも完結できる週末旅。1泊2日の弾丸とはいえ、2、3泊したかのような満足度の高い旅となりました。次のバカンスは〝一歩先ゆく、大人のソウル旅″へ出かけてみませんか。
※1ウォン=0.113612円(2024年3月現在)※この記事は2024年3月30日時点のものです。
写真・構成/川口ゆかり