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そのひと塗りで世界を変えてきた、究極のマットリップ。&Beauty キレイの理屈 〈M・A・C〉

  • 2024.3.30
M·A·C M·A·CXIMAL SILKY MATTE LIPSTICK 〈M・A・C〉の代名詞ともいえるマットリップスティックが、40年目に進化。色もちがよく、乾燥知らずの最新テクノロジーを搭載して全25色で登場する。マキシマル シルキー マット リップスティック(右から、フラミンゴ、ルビーウー、ロシアン レッド、ウォーム テディ、トープ)各¥4,620(M・A・Cカスタマーサービス 0570−003−770)

コロナ禍でマスク生活を余儀なくされていたここ数年間。マスクが取れて、リップを塗る喜びを再確認している人は多いのではないだろうか。そのなかでも40年間処方を変えずにいた〈M・A・C〉(メイクアップ アート コスメティックス)のマットリップの進化は特筆すべきニュースだ。
〈M・A・C〉は、1984年、カナダのトロントにて、20本のリップから始まった。’80年代はフロスティなメイク全盛で、それまでなかった、バッチリと映えるクレヨンのような色を作りたい、という思いで最初に手がけたリップが「フラミンゴ」等のマットリップだというから痺れる。最初はメイクアップアーティストのためのプロダクトを作り、やがてモデルやセレブリティの目に留まり、話題になり、口コミで世界中に広がった。その勢いは「広告を出さずに口コミで成長したブランド」とニュースになったほど。’80年代初頭のクリエイションの世界を支えた〈M・A・C〉は、当時からプロフェッショナルなコミュニティを大切にしてきた。百貨店の〈M・A・C〉のカウンターにいるのは、全員がプロのメイクアップアーティストだというのも特徴の一つ。世界中の都市で開催されるファッションウィークには、各国のM・A・Cアーティストたちが集結。世界中を一丸となって動きながらショーや舞台を通し、文化やファッショントレンドを一緒につくり、さらに最先端のプロダクトへ落とし込んできた。
今回、時代とともに移り変わる肌感や質感を踏まえ、使い心地や仕上がり感をより高め、新・マットリップとして進化。3種類のオイルを処方することで、マットなのになめらかな使い心地を叶え、独自のフォーミュラで鮮やかな25色を展開。「フラミンゴ」や「ウォーム テディ」ほか、マドンナが’90年代のツアーで使ったという「ロシアン レッド」、世界中の舞台女優が愛用した「ルビーウー」、この一本を求めて閉まっている店のシャッターを叩いてまで買った客がいるという伝説の「トープ」など、ストーリーを持つ色も息づいている。あらゆる人種、あらゆる年齢、あらゆるジェンダーに寄り添った、グローバルなナチュラルカラーの絶妙な色展開は、圧巻の一言。時代を牽引してきた新しい極上のマットリップ、ぜひ、自分だけの一本を見つけてほしい。

文/久保直子
くぼ・なおこ/ウェルネス&ビューティジャーナリスト。植物療法(フィトテラピー)をツールに、ココロカラダハダケアについて独自発信。

※この記事は、No. 125 2024年5月号「&Beauty」に掲載されたものです。

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