1. トップ
  2. エンタメ
  3. “韓国のイチロー”が日本人投手相手に初安打&初打点!日本生まれのイ・ジョンフが鮮烈MLBデビュー

“韓国のイチロー”が日本人投手相手に初安打&初打点!日本生まれのイ・ジョンフが鮮烈MLBデビュー

  • 2024.3.29

“韓国のイチロー”ことイ・ジョンフ(25、サンフランシスコ・ジャイアンツ)が、MLBレギュラーシーズンのデビュー戦で日本人投手相手に安打と打点を生み出した。

イ・ジョンフは3月29日(日本時間)、敵地ペトコ・パークで行われたサンディエゴ・パドレスとのMLBレギュラーシーズンのアメリカ開幕戦で「1番・中堅手」として先発出場し、3打数1安打、1打点を記録した。

昨年12月にジャイアンツと7年1億1300万ドル(日本円=約164億円)という大型契約を結んだイ・ジョンフは、オープン戦13試合に出場して打率0.343、1本塁打、5打点、OPS(出塁率+長打率)0.911を記録。少し体に異常があれば最初から休ませるほど、球団が慎重を期して起用を続けてきた。

そうしたなか、デビュー戦がやってきた。MLB本土開幕戦、史上27人目のコリアン・メジャーリーガーとしてパドレスと対峙した。そして、安打と打点を同時に上げてMLBデビュー戦を成功させた。

チームは敗れたものの、パドレス日本人投手のダルビッシュ有(37)と松井裕樹(28)相手に安打と打点を挙げ、存在感を示した。

1回表の初打席はダルビッシュ相手に3球三振に終わった。一死二塁で迎えた3回表の2打席目もフルカウントまで持ち込んだが、最後は一直で打ち取られた。

それでも、5回表についに初安打を放った。やはりダルビッシュ相手にフルカウント勝負に持ち込むと、6球目に投じられた約152.6kmのシンカーを打ち返し、中前安打を放った。これがイ・ジョンフのMLB初安打だ。彼は1年前、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でもダルビッシュから適時打を打ったことがある。

7回表には打点が出た。2-2の同点で迎えた一死二、三留で打席に立った。マウンドには日本プロ野球最高のクローザーと呼ばれた松井由貴が立っていた。

イ・ジョンフは早々にツーストライクと追い込まれたが、その後ボールを2球選んだ。そして5球目、約148.1kmのストレートを打ち返した。これが犠打となり、イ・ジョンフのMLB初打点となった。3-2の逆転を作る点数でもあった。

イ・ジョンフ
(写真提供=AP/アフロ)イ・ジョンフ

そんなイ・ジョンフと親友でありながら、“敵”として対戦したパドレスのキム・ハソン(28)も良かった。

「5番・遊撃手」で先発出場したキム・ハソンは3打数1安打、1得点、1四球をマーク。彼の活躍もあり、パドレスは6-4で勝利した。

キム・ハソンは2回裏の初打席で右飛に倒れるも、5回裏は無死一塁からジャイアンツ先発ローガン・ウェブ(27)の3球目のシンカーを打ち返し、中前安打を放った。偶然にも、キム・ハソンの打球はイ・ジョンフの前に向かった。

また、6回裏には二死三塁で打席に入ると、ジャイアンツはキム・ハソンを申告敬遠で出塁させた。キム・ハソンは直後、二塁盗塁に成功。後続が凡打で終わったため帰塁はできなかったが、走塁プレーでも存在感を放った。その後、7回裏は見逃し三振に終わった。

試合はパドレスが6-4で勝利した。1点ビハインドで迎えた7回裏に一挙4得点を挙げ、再逆転に成功。9回表に1失点こそしたものの、勝敗に支障はなかった。

パドレス先発のダルビッシュは5回5被安打、1四球、7奪三振、1失点と好投。ソウルシリーズの頃と比べると一段と良いパフォーマンスだった。勝利投手は1.2回無失点の松井。イ・ジョンフに打点こそ許したものの、自責点はつかなかった。

一方、ジャイアンツ先発のウェブも6回5被安打、2四球、5奪三振、2失点とクォリティスタート(QS)の好投を見せたが勝敗はつかず。1アウトも取れず降板した2番手のルーク・ジャクソン(32)が敗戦投手となった。

◇イ・ジョンフ プロフィール

1998年8月20日生まれ。日本・愛知県名古屋市出身。身長185cm。韓国のプロ野球選手。サンフランシスコ・ジャイアンツ所属。父親は1998~2001年に中日ドラゴンズに在籍したイ・ジョンボム(李鍾範)。高校卒業後の2017年にネクセン・ヒーローズ(現キウム・ヒーローズ)でプロデビューし、同年の新人王を受賞。ゴールデングラブ賞(NPBのベストナインに相当)に2018~2022年の5年連続で選ばれており、2022年はシーズンMVPと打撃5冠(首位打者、最多安打、最多打点、最高長打率、最高出塁率)に輝いた。2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場した。2023年12月13日、米メジャーリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツと6年総額1億1300万ドルで契約した。愛称は「韓国のイチロー」。

元記事で読む
の記事をもっとみる