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100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選

  • 2024.3.28
100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選
100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選

Text by 立野敦史(Qoly LFB Vintage)

イギリスが発祥の地である名門スポーツブランド「Umbro(アンブロ)」は、今年5月で創業から100周年を迎える。

ここでは、そのUmbroが1990年代に生み出した「プレミアリーグ最高のユニフォーム」5着をご紹介したい。

90年代のUmbroには傑作・名作ユニフォームが数多いが、今回は厳選しての5着となった。

マンチェスター・シティ

100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選
100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選

マンチェスター・シティ 1995-97 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ギャリー・フリッツクロフト

正確な契約期間は増不明だが、60年以上続いていたと言われているUmbroとのパートナーシップで最後のホームユニフォーム。胸スポンサーは日本のブラザー工業だった。

シャツ全体にギンガムチェックのようなシャドーパターンをあしらい、腹部に大きく透かしデザインを施した複雑な組み合せとなっている。この腹部の透かしは、上部がアーチ型の“MANCHESTER”、その下に大きな4文字で“CITY”というデザイン構成だ。

1995-96シーズンのプレミアリーグを18位で終えて2部に降格となったため、このユニフォームにあまり良い印象が無いファンもいるかもしれない。

トッテナム

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トッテナム・ホットスパー 1993-95 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ユルゲン・クリンスマン

Umbroとトッテナムの契約期間は不明な点も多く、一説によれば両者の出会いは1930年代だったようだ。その後は何度かパートナーシップを結んでいるが、現時点で最後のUmbroユニフォームはこの1993-95モデルとなっている。

遠目にはシンプルなデザインに見えるが、90年代の定番である大胆な透かしプリント(エンブレムの雄鶏とUmbroロゴマーク)が特徴的な一着。胸スポンサーは1980年代・90年代のトッテナムのユニフォームで象徴的な存在だったビールブランドの「HOLSTEN」。

大きな襟と小さな解禁襟を組み合せたような首周りがユニークで、簡単に表現するなら二重襟のようなスタイル。意外と実験的なデザインでもあった。

チェルシー

100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選
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チェルシー 1999-2001 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:ジャンフランコ・ゾラ

1970年代の第1期Umbroは1981年で終了したが、その5年後に早くも第2期Umbroがスタート。この時の契約期間は1986-87~2005-06シーズンまでと長期にわたるものだった。

最高の一着となると、胸に「AMIGA」や「COORS」のロゴを付けたユニフォームも外しがたいが、90年代の最後に登場した(そして2000年代最初の)このユニフォームも素晴らしい。

一見シンプルながら複雑なシャドーパターンと、同じように透かしで配した袖のUmbroダイヤモンドロゴが実に格好よい。実物は大変美しいユニフォームだった。

イプスウィッチ

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イプスウィッチ・タウン 1994-95 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:フランク・ヤロップ

90年代プレミアリーグでの“隠れUmbro名作ユニ”的な存在の一着。残念ながらリーグを最下位で終えて2部降格となったシーズンのホームユニフォームだ。イプスウィッチは栄えあるプレミアリーグのオリジナルメンバーでもあった。

画像では分かりにくいのだが、両サイドに派手な透かしを施した、当時としては非伝統的なデザイン。エヴァートンが同じシーズンのアウェイユニフォームに採用していた。

深みのあるブルーが印象に残るユニフォーム。滅多に見かけない胸スポンサー「FISONS」は、当時存在した地元イプスウィッチの製薬会社だった。

マンチェスター・ユナイテッド

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マンチェスター・ユナイテッド 1998-2000 Umbro ホーム ユニフォーム

選手:デヴィッド・ベッカム

1990年代のイングランドでUmbroのユニフォームなら、ユナイテッドを外すわけにはいかない。とはいえ、名作が多いUmbro時代から一着だけを選ぶのはほぼ不可能な作業だ。

編み上げが魅力的な1992-94ホームや、襟が象徴的だった1996-98ホームなども捨てがたいが、今回はクラブの歴代ユニフォームでもトップクラスの人気を誇る1998-2000モデルを選出。

胸元のジップアップ仕様は、当時はもちろん2024年の今見ても斬新なスタイル。首元から袖にかけてのパイピングや、反復する袖のUmbroダイヤモンドロゴも印象的。とりわけ長袖は格好良さが際立っていた。

100周年の『UMBRO』が生み出したプレミアリーグ「90年代最高のユニフォーム」5選
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このユニフォームがファンの心に残り続ける理由は、単にデザインの良さだけではない。1998-99シーズンはプレミアリーグ、FAカップ、そしてUEFAチャンピオンズリーグを優勝して3冠を達成。CLでは専用の別ユニフォームを着用していたが、伝説的な3冠を成し遂げた栄光の一着でもある。

そして1999-2000シーズンは、今なお高い人気を誇る胸スポンサー「SHARP」最後のシーズン。「ユナイテッド×Umbro×SHARP」黄金トリオのファイナルを飾るに相応しい名作ユニフォームだった。

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