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大人が意外と間違える算数「売値はいくら?」→正しく求められる?

  • 2024.5.11

 

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お店では、原価に対して儲けとなる利益を乗せて定価を決めています。

しかし、商品を早くたくさん売りたい場合には何%か値引きすることもありますね。

このような場合、利益を残せるように考えながら、最終的な売値を決めていきます。

今回は、損益算の中でも少しややこしい値引き問題に挑戦しましょう。

問題

原価100円のジュースがあります。
原価の20%の利益が出るように定価を決めました。
今回、定価の10%オフでの販売を検討します。
最終的なジュースの売値を求めてください。

※消費税については考えないものとします。

解答

正解は、「108円」です。

まず、定価を求めましょう。

定価は、原価と利益を合わせた金額です。

定価=原価+利益

「原価の20%(つまり0.2)利益が出るように」と問題文にあるので、定価は次の式で求められます。

定価
=100(原価)+100×0.2(利益)
=120

あとは、この定価から10%値引きします。

値引き額は定価×0.1で求められます。

120×0.1=12円

定価からこの値引き額を引けば、値引き後の売値が出てきます。

120-12=108

よって108円が答えになります。

ポイント

この問題のポイントは、問題の状況を把握し、順番通りに解いていくことです。

まず、原価と利益を足し合わせた金額=定価を求めます。

次に定価から値引き後の売値を求めます。

この順番がしっかり頭に入っているなら、次のように一つの式で計算しても問題ありません。

(100+100×0.2)×0.9=108

この式では、原価100に利益100×0.2を足して定価を出し、さらに100%-10%=90%の0.9を掛けて値引き後の売値を出しています。

ただし、以下のように考えるのは間違いです。

20%の利益から10%割引きする。
つまり、20-10=10%を原価に掛ければ値引き後の利益が出てくる。
よって値引き後の売値は、100+100×0.1=110円。

この考え方では、原価に掛ける利益の割合20%定価に掛ける値引きの割合10%が混同されてしまっています。

損益算の問題では、原価、定価、値引き後の売値を求める式の違いをしっかり整理しておくことが大事です。

まとめ

今回は、値引きを含んだ損益算の問題に挑戦しました。

損益算は一定のパターンが分かれば、解きやすくなります。

今回のように%が二つ登場する値引きの問題でも、原価、定価、値引き後の売値の求め方に沿って考えていけば、さほど難しくありません。

色々な問題を解いて、損益算に慣れていってくださいね。



文:編集(監修):VY

数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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