【カプセルトイ】食品や日用品がミニチュアに！人気ジャンル「企業コラボもの」の魅力とは【ガシャポン】

おなじみの商品がミニチュアサイズに

硬貨を入れ、回転式のレバーを回すとカプセル入りの玩具が出てくる「カプセルトイ」。その市場は年々拡大を続け、ファンを獲得し続けています。漫画・アニメで人気のキャラクターや動植物のフィギュア、実用性のある文具・エコバッグ……。多彩なアイテムが展開されている中、近年ひときわ目を引く人気ジャンルがあります。実在する食品や日用品などメーカー商品を精巧なミニチュアに再現した「企業コラボもの」です。

※ ※ ※

2016年に277億円だったカプセルトイの市場規模は毎年右肩上がりを続けており、2016年に277億円だった市場規模は2023年、ついに800億円を突破しました（※）。7年の間に3倍近くまで拡大した計算です。

メーカー別売上で約55％のトップシェアを誇るBANDAI（バンダイ）は、同社の商標登録「ガシャポン」を魅力を伝える大型イベント「ガシャポンEXPO 2024」を開催。初日の2024年3月27日（水）は、入場開始に合わせて大勢のファンが長い列を作りました。

注目のアイテムが並ぶ一角、「機動戦士ガンダム」「ドラゴンボール」「ワンピース」「サンリオ」「ウルトラマン」「キン肉マン」など、名だたるコンテンツと肩を並べていたのが「企業コラボ（ミニチュア）」のブースです。

「バンダイはさまざまな企業とコラボレーションを実施。試作を重ね、精巧なミニチュアフィギュアやチャームなどを展開しています」という説明資料の通り、

・エースコックのカップ麺「スーパーカップ」・エリエールのティッシュペーパー、・おやつカンパニーのスナック菓子「ベビースターラーメン」・崎陽軒の「シウマイ弁当」・ハウス食品の「とんがりコーン」・森永乳業のアイス「ピノ」、・雪印メグミルクのバターやチーズ・ライオンの歯磨き粉「デンタークリアMAX」、鎮痛薬「バファリン」

など、日頃からなじみ深い商品のミニチュアがいくつも並べられていました。

※日本玩具協会「玩具市場規模調査」を基にトイジャーナルが算出

なぜ人気？メーカー担当者に聞く

バンダイのガシャポンは、年間1263タイトル（計約1.6億個）もの新商品を販売しています。月ごとに、およそ100タイトル以上。その中に企業コラボものは、直近では毎月20タイトル前後が登場しています。

商品の展開数は人気の証し。企業コラボものの人気の理由を、同社ベンダー事業部プロモーションチームのマネジャー、瀬谷朋子さんに聞きました。

※ ※ ※

Q．精巧に再現されたミニチュア、企業コラボのアイテムについて教えてください。

瀬谷さん「はい。現在は食品や日用雑貨のメーカーさまと多数コラボしていまして、商品点数も多く人気の高いシリーズになっています」

Q．人気の理由はどのような点にあると思われますか。

瀬谷さん「やはり、自分が知っているものが手のひらサイズになると『集めたくなる』『見ているだけでかわいい』と思わず手に取りたくなるのが人気の理由かと思います」

Q．コラボするメーカーはどのように選んでいるのでしょうか。

瀬谷さん「まずは、『商品がちっちゃくなって自販機から出てきたとき、何が出てきたら楽しいのかな』と発想するところからスタートします。また最近は、逆に企業さまの方からお声掛けをいただくことも増えてきました」

Q．メーカー側にも、自社商品の注目度が上がるなど相乗的な効果が見込めるのでしょうか。

瀬谷さん「そうですね、ガシャポンは月に100タイトル以上発売していますので、アイテム点数が多い分、幅広い層をカバーしていまして、企業さま側からすると普段とは違う層のお客さまの目に触れる機会が増える（商品のさらなる認知度アップにつながる）というのはあると思います」

Q．あらためて、多くのファンを魅了する「ガシャポン」の魅力とはどのようなものなのでしょうか。

瀬谷さん「まず（回転レバーを）回すこと自体が楽しい、そして何が出てくるのか分からない。こうしたワクワク感が魅力と捉えていただけているのではと思います」

年代性別を問わない人気は今後も？

老若男女が思わずハマるカプセルトイ。冒頭で触れた通り、その市場は年々拡大しており、各メーカーは引き続き商品開発に力を入れていくものとみられます。

扱われるジャンルの幅広さも、ファンの裾野を広げ続けている勝因の一つ。カプセルトイ売り場をのぞいてみたら、「えっこんなものも！」と驚くうれしい出合いが待っているかもしれません。

（LASISA編集部）