皆さんは児童虐待を疑う場面に遭遇したことはありますか?ニュースなどで、いまだに痛ましい虐待の報道を目にすることがありますよね。子どもを育てる皆さんにとっては、とても胸が痛くなるニュースではないでしょうか。もし、皆さんの目の前で虐待を疑う子どもへの暴力や暴言を目にしたら、皆さんはどのような対応をしますか?今回は作者のAiさんが実際に経験したことを基に描いた作品をご紹介します。『娘の友達は帰りたくない』です。どうぞご覧ください。
家が分からない。という友だち。困った子と思っていたけど、様子がおかしい…?
その日、Aiさんの長女ひなちゃんは友だちと家で遊んでいました。そろそろ門限の時間になり、遊びを終わりにするように促すAiさん。
物足りなさそうに渋々返事をするひなちゃんをよそに、ともだちのきららちゃんは家が分からない。と見え透いたうそをつきます。困ったAiさんは結局学校に連絡をして近くまで送ることにしました。しかし、きららちゃんの様子がどこかおかしいようで…?
虐待を目撃。そのときどんな行動をする?
きららちゃんは、家庭に事情があるようでした。母親はおらず、父親と叔母と暮らしているといううわさを耳にします。そしてAiさんが目撃したとんでもない現場。
それは、叔母によるきららちゃんへの暴力でした。まぎれもない虐待を目撃したAiさんは我慢ができず叔母と直接対決をします。子どもはつらくても、その思いを素直に言葉にすることができないことがあります。
帰りたがらない、体に傷やあざがある、そんな場合は何か事情があることも…。周りの大人が味方になってあげてその子の話を聞いてあげることができたら、きっとその子も救われるでしょう。声をかけることも勇気が必要ですが、子どもたちを守るためと思い、Aiさんのように一歩踏み出したいですよね。
子どもの笑顔を守るためにできることは?
Aiさんが、踏み込んだおかげできららちゃんは叔母からの虐待から解放されます。一緒に暮らしていた父親は知らなかったようですが、これを機にもっときららちゃんの笑顔が増えると思うと一安心ですね。
子どもの小さなSOSを逃さないようにキャッチすることは難しいことがあります。地域、学校といった大きな組織で子ども心身の安全と健康を守りたいですよね。少しでも違和感を抱いたら、学校に連絡をしてみることもとても有効な手段です。
直接声をかけることができなくても、子どもたちを暴力から守る方法はいくらでもあります。人ごとにせず、すべての子どもたちが安心して暮らしていける社会をつくる一員でありたいと思える作品ですね。
著者:ゆずプー