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幼少期の学習、親はどこまで手を出していい?

  • 2024.3.25
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出典:あんふぁんWeb

幼少期(3〜6歳)の学習、親はどこまで手を出していいものでしょうか? あんふぁん読者から下記のようなお悩みが寄せられました。

・3歳という段階においてできること、親が気を付けることはありますか?(保育園児保護者)

・自分からやり始めるための空間作り、親がどこまで手を出すべきか、待つべき時の姿勢について知りたいです。(保育園児保護者)

・教え方が分かりません(幼稚園児保護者)

・どうやってやる気の出るスイッチを押せばいいですか?色々なやり方を試したいです!(保育園児保護者)

・何度も失敗の繰り返しばかりで、教えるのが億劫になってしまいます。(幼稚園児/小学2年生保護者)

勉強は親がやらせるものではなく、子どもの自主性に任せたいという理想はあるものの、幼少期の子どもに任せるのはまだ難しくどこまで手を出すべきか悩む、というのが現状ではないでしょうか。今回は、幼少期の学習について親ができること・気を付けるべきことをお伝えします。

幼少期の子どもの特徴

幼少期の子どもは次の3つの特徴を持っています。これらの特徴は、学習面においてメリットにもデメリットにもなり得るものです。どうして上手くいかないのかと悩むよりも、まず「この時期の子どもはこういうものだ」と受け入れる気持ちが大切です。

幼少期の特徴1:好奇心旺盛

幼少期の子どもは好奇心旺盛です。「あそこでキラキラ光っているものはなんだろう?」「あっ!何か聞こえた!どこから?」大人からすれば些細なことでも、子どもは気になって仕方がありません。自分がまだ知らないことを疑問に思い、素直に不思議がる力は、上手に伸ばしてあげることで学ぶ意欲につながります。

反対に好奇心旺盛さを「集中力が散漫」「飽きっぽい」「じっと座っていられない」という視点で見てしまうと、学習に支障をきたす厄介なもののように思えます。しかし、幼少期はじっとしていないのが当たり前です。大人でも気付かないようなことに目を向ける子どもの発想力をおもしろがるぐらいの気持ちで構えましょう。

幼少期の特徴2:自分でやってみたい

幼少期の子どもは、何でも自分でやってみたい時期でもあります。大人から見て「この子にはまだ難しい」と判断できることでも、子ども自身は出来るかどうかなんて分からないですから(むしろ出来ると思っていますから)、「自分でやる!」と言うわけですね。

やってみたい気持ちをうまく尊重してあげると、積極的なチャレンジ精神が育ちます。子どもが「自分でやる!」と言うときは、許可できる条件の範囲内で子どもの思うようにやらせてみるのが良いでしょう。

子どもが癇癪を起こす理由の1つに「自分が何かやろうとしていることがあるのに邪魔された」というパターンがあります。親が何かやらせたいときに子どもは何か別のやりたいことがある、というときは、

「じゃあそれが終わったら教えてね」

「こっちもやらないといけないんだけど、いつやってくれる?」

というように、子どもの意向を尊重した上で、いつやるかを子どもに決めさせるとうまくいきます。

幼少期の特徴3:できるところを見せたい

幼少期の子どもは、大人と同じように自分もできる!というところを親に見せたい時期です。できたこと・うまくできなくてもがんばったことをたくさん褒めてあげることで、自信がついたり、次も頑張ろうと前向きになれたりします。

親は家のことで忙しいとき、つい「ちょっと待って」「あとにして」と言ってしまいがちですが、一言だけでも「すごいね!」「よくできたね!」「びっくりしたよ!」と大袈裟に驚いて褒めてあげることが大切です。子どもは褒められるとうれしくなって、やればできる、また親を驚かせたいと考え、自分からやって見せるようになります。親にいろいろと言われなくても進んでやる子に育つ近道です。

子どもが失敗したときに気を付けたいこと

もちろん、子どものチャレンジはうまくいくことばかりではないでしょう。失敗したり、思うようにできないこともたくさんあります。親からすれば、初めから出来ないことが分かっていたり、「こうすればうまくいくのに」という答えが見えていることも多いです。子どもの気持ちを尊重して待つことは親にとっても我慢強さが必要な作業です。

子どもがうまくできない場面で気を付けたいのは、「だから言ったのに」という言葉掛けです。この言葉は

「最初から親の言うことを聞いていれば、失敗しなかったでしょう?」

「あなたの判断は間違っていて、親の判断が正解だったでしょう?」

「親はこういう結果になることを最初から分かっていましたよ」

というニュアンスを含む捉え方をされてしまいます。「また失敗してしまったらどうしよう」と気持ちが萎縮してしまうと、自分で判断すること、挑戦してみることを怖がるようになってしまうため注意が必要です。幼少期は、まだ間違いを指摘することにそこまで注力する必要はありません。子どもが上手くできなかったときに声を掛けるなら、

「そんなときもあるよ」

「失敗しても大丈夫だよ」

「何回も練習すれば、だんだんできるようになるよ」

というように、次の挑戦につながる前向きな言葉を選び、励ましてあげましょう。

「自ら学ぶ姿勢」を育むために、親がしてあげられることは?

では、子どもの自ら学ぶ姿勢を育むために、幼少期のうちに具体的に親がしてあげられることは、どのようなことがあるでしょうか。

遊びの素材を用意する

子どもがいろんなことに興味を持ち、おもしろいと思うことに熱中できるよう、遊びの素材を用意してあげます。ブロックや積み木などを自由に遊べるおもちゃの1つとして用意しておくことは、算数の図形分野を伸ばすためにおすすめしたい方法です。

用意してあげたい遊びの素材は既製品のおもちゃに限りません。例えば、空き箱やゼリーのカップ、ラップの芯などの廃材は、集めておけば子どもは勝手にアイデアを出し工作を始めます。ちょっとしたリボンや布、かわいい模様の包装紙などを取っておくのもいいですね。

水や泥、シャボン玉など、子どもの好きにさせると後片付けが大変な遊びの素材もあります。そのような場合は、事前に子どもと話し合い「ここまではやってもOK」というラインを決めて、その範囲内で自由にさせてみましょう。

子どもの興味を観察する

幼少期の学習は、初めは親がカリキュラムを決めて科目に満遍なく取り組ませるよりも、本人の興味がある分野から楽しんで進めるほうが、「学ぶことは楽しいことだ」と印象付けられるため、おすすめです。普段の生活や遊びの中で、子どもが何に興味を持つのか、どんなことが好きで得意なのかを観察してみましょう。

工作が好きなら自由に空き箱を使わせてあげたり、昆虫が好きなら一緒に野原に出かけたり図書館で図鑑を借りたりするなど、子どもが伸び伸び学べる環境をサポートしてあげると良いでしょう。

親が一緒にやる

子どもに何かやらせたい学習があるとき、ただ「やって」と言うだけでは「嫌だ」「やりたくない」の押し問答になり、どうにも進まなくなることがあります。このようなときは、「親が一緒にやる」という方法が有効です。

親が寄り添っていてくれることは、子どもにとってうれしいものです。また、この時期に放任だと中学年、高学年で甘えたくなるとも言われています。幼少期に甘えさせておくことで早く自立した考えを持ち、後々が楽にもなります。

親だから素直に聞けないことも

先ほどと矛盾するようですが、親が一緒にやろうとしてもなかなか学習が進まないとき、実は「親だから」やらせるのが難しいということもあります。いつも一緒にいて、甘えたい・甘えられる関係性であるからこそ、素直に言うことが聞けなかったり、反発したりするのです。

保育園・幼稚園での様子を聞くと「うちの子が?」と思うほど意外なしっかりした様子を聞き、驚くことがありますよね。親がやらせるのが難しいときは、いっそ塾や習い事に任せてみる方法もあります。塾や習い事の先生は教えることのプロですから、子どもにとっても楽しい学びの時間になるでしょう。

ポイントは「子ども主体で学びを楽しむこと」

今回は、幼少期の学習について親ができること・気を付けるべきことをお伝えしました。幼児期は「好奇心旺盛」「自分でやってみたい」「できるところを見せたい」という子どもの特徴をうまく使って、子どもが興味を持ったことを楽しく伸び伸び学べるよう、サポートしてあげる方法が良いでしょう。

幼児期はまだ本格的な学習前の準備段階といえます。この時期に、「学ぶことは楽しいことなのだ」と印象付けておくことが、後々の学習にも良い影響を与えます。

教えてくれたのは

出典:あんふぁんWeb

■今木智隆/RISU Japan株式会社代表取締役

京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザー行動調査・デジタルマーケティング専門特化型コンサルティングファームの株式会社beBitに入社。金融、消費財、小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年より同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、延べ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーのハイレベルなアフタースクール等からも算数やAIの基礎を学びたいとオファーが殺到している。

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