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気になるシミは、信頼できるクリニックでまず治療。

  • 2024.3.25
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美白コスメを塗ってもなかなか消えず、年々存在感を増すシミは、レーザーで取ってからケアするほうが実は時間もお金もかからない。クリニックとセルフケアを組み合わせて、賢いシミ対策を始めよう。

シミ取り後は、再発予防と防御が必須。

美白コスメは、これからできるシミを予防し、長期的に使い続けてシミや色ムラを薄くすることはできる。が、見てわかるレベルのシミをゼロにするのはなかなか難しい。目立つシミに本気で悩んでいるなら、まずクリニックでの治療を検討したい。同じように見えてもシミには種類があり、それぞれ原因も対処法も異なる。シミ治療に定評のある皮膚科医・髙瀬聡子先生に聞いた。

「紫外線を浴びてメラノサイトが活性化し、メラニンが過剰につくられて表面化した最も一般的なシミが老人性色素斑。加齢も大きな原因です。大きいシミや濃いシミは黒い色に吸収されるレーザーを照射し、しばらくテープで保護してかさぶたにして取ります。小さく薄いものやソバカスはIPL(光治療)で浮かせて消去。ニキビ跡や摩擦が原因の炎症性色素沈着、遺伝性やホルモン由来の肝斑も多く見られます。ただ、肝斑の場合は、エネルギーの強い短波長のレーザーやIPLで逆に濃くなるなどのトラブルもあり、医師の見極めが重要です。年齢を重ねると原因の異なるシミが混在していることが多く、いくつかの治療方法を組み合わせることも。1回で治療が終了する人は少なく、最低でも2カ月程度かかると覚悟して」

では、美白コスメはどのタイミングで使えばいいのだろうか?

「治療直後は保湿と保護を心がけて。美白剤は刺激になることもあるので、レーザーの場合は6週間後を目安に、IPLは浮いてきたものが取れてから。酵素チロシナーゼの活性を抑えるコウジ酸や4MSK、アルブチンは、面のトーンアップやいまあるシミを濃くしない効果があり、再発予防にも役立ちます。補酵素のナイアシンアミド(ビタミンB₃)や肌代謝を上げるレチノールは、美白成分と組み合わせると肌実感が早い。炎症もシミや老化の原因なので、コットンの拭き取りや強めのマッサージは避けて。さらに重要なのがUVケア。特に紫外線量が増える夏場はやや多めに、隙なく丁寧に塗りましょう」

クリニックの"塗る美白"。

医療機関でしか処方できないトレチノイン(ビタミンA)とハイドロキノンの併用で、肌の新陳代謝を高めるプログラム。3週間程度、古い角質が剝脱し赤みや皮剝け、ヒリヒリ感などの反応を医師が診断し塗布量を調整。約4カ月で肌全体が明るくなり薄いシミも消える。

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髙瀬聡子 総院長ウォブクリニック中目黒日本皮膚科学会正会員。慈恵会医科大学卒業後、2007年に現クリニック開院。豊富な知識と経験で適切に診断し、過不足ない治療で結果を出す。近著に『お肌は最強の「バリア」です! 美容皮膚科医が伝える、〈病気〉と〈老化〉を防ぐ肌を育てる方法』(晶文社刊)。

Wove Clinic Nakameguro東京都目黒区中目黒1-10-23シティホームズ中目黒アネックス2F0120-411-281(フリーダイヤル)診)11:00~20:00(月~水、金) 10:30~19:00(土、祝)休)木、日https://wove.jp●初診料¥2,750

〈シミの種類と治療法〉

老人性色素斑(いわゆるシミ)

色:薄い茶褐色~濃い茶褐色形と場所:1mmの小さいものから10cm以上の大きなものも。境界線がはっきりしている。頰の高い位置~こめかみにできやすい。原因:紫外線、加齢美容医療:Qスイッチやピコなどのレーザー。IPL(光治療)と組み合わせることも。施術例:シミ取りレーザー 1mm~5mm1個¥11,000~

雀卵斑(ソバカス)

色:褐色形と場所:小さな点で、鼻の上を通り頰の高いところを中心にちらばる。原因:遺伝的要素が強く、幼少時からある。後天的に紫外線で濃くなったりする。美容医療:IPLで回数を重ねる、もしくはレーザーなど。施術例:フォトRFオーロラ1回¥33,000

肝斑

色:薄い褐色形と場所:目の周りを避けた頰をコの字に囲む形や耳の前、額、口の上などに左右対称に現れ、境界線がはっきりしない。原因:紫外線、女性ホルモン、肌の摩擦美容医療:弱い出力で当てるレーザートーニング、ニードルRFなど。飲み薬(トラネキサム酸など)、塗り薬(ハイドロキノン、システアミン、レチノールなど)を併用。施術例:肝斑レーザートーニング全顔1回¥22,000~、ウーバーピール両頰¥33,000~

脂漏性角化症(イボ)

色:肌と同じ色~褐色形と場所:角質が厚く盛り上がった状態。老人性色素斑がこれに変わることもある。原因:紫外線、加齢美容医療:CO2レーザー、もしくは液体窒素施術例:CO2レーザー 1~5mm未満1個¥11,000~

炎症性色素沈着

色:くすんだ肌色~赤黒い形と場所:ニキビ跡や傷跡、摩擦跡がもやっと残った状態。全身にできる。原因:炎症美容医療:肝斑と同様

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス/あざ)

色:青黒い形と場所:老人性色素斑や肝斑と同じ場所に3~5mmの丸い点でできるため間違えやすい。原因:遺伝子レベルの記憶美容医療:老人性色素斑と同様

◯そのほか花弁状色素斑急激に日焼けして赤みが落ち着いた後、上記が複合的に出現する。組み合わせて治療。黒子(ホクロ)シミはメラニンが原因だが、ホクロは黒子細胞によるもの。IPLで薄くできる。

 

*「フィガロジャポン」2024年4月号より抜粋

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