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NIKE製のイングランド代表新ユニフォーム、大炎上…首相も苦言の理由は「国旗の色使い」

  • 2024.3.23
NIKE製のイングランド代表新ユニフォーム、大炎上…首相も苦言の理由は「国旗の色使い」
NIKE製のイングランド代表新ユニフォーム、大炎上…首相も苦言の理由は「国旗の色使い」

Text by 井上大輔(編集部)

この夏に行われるEURO2024に向けて欧州各国代表チームは新しいユニフォームを発表している。

そうしたなか、Nikeが手掛けたイングランド代表の新ユニが炎上する事態になっている。

『BBC』によれば、その理由は首の後ろにデザインされたセント・ジョージズ・クロス(聖ゲオルギウス十字)の色使い。

NIKE製のイングランド代表新ユニフォーム、大炎上…首相も苦言の理由は「国旗の色使い」
NIKE製のイングランド代表新ユニフォーム、大炎上…首相も苦言の理由は「国旗の色使い」

今回のユニフォームは1966年ワールドカップで優勝したイングランド代表へのオマージュが多く取り入れられている。

イングランドの国旗にも用いられているセント・ジョージズ・クロスは白地の赤の十字という色使いだが、今回はそこにネイビー、ライトブルー、パーブルといった色を加えた独創性あるもの。だが、これが不評を買っているのだ。

英国のリシ・スナク首相は「国旗はいじるべきではない。なぜなら、国旗は誇りであり、アイデンティティの源であり、我々が何者であるかを示すものであり、そのままで完璧なものだからだ」と苦言を呈しており、また、英労働党党首のキア・スターマー氏も「国旗は誰もが使うもので、統一されており、変える必要はない。我々はそれを誇りに思う必要がある。だから、彼らは再考して元に戻すべきだと思う」と述べている。

一方、Nikeは以下のように説明している。

「2012年以来、イングランドサッカー協会(FA)の誇り高きパートナーになってきた我々は、セント・ジョージ・クロスの意義と重要性を理解している。イングランドのファンにとっての意味合いを考えれば、決して不快にさせる意図は全くなかった。FAとともに、1966年の英雄とその功績を称える意図があった。袖口の縁取りは、1966年の英雄たちが着用したトレーニングウェアからヒントを得たもので、ブルーとレッドのグラデーションにパープルが配されている。また、襟の裏にも同じ色で国旗を表現している」

FAは「ファンにとって何を意味するのかは理解している」としつつ、「セント・ジョージズ・クロスに異なる色使いがされるのは初めてのことではない」とNikeを擁護。新しいユニフォーム作成を求める1.6万以上のオンライン嘆願書が集まっているが、FAがユニフォームを回収したりする計画はないとのこと。

今回の一件について、ギャレス・サウスゲイト代表監督は「セント・ジョージズ・クロスに手を加えるべきか?私の頭の中では、白地に赤の十字架でなければ、それはセント・ジョージズ・クロスではない。だから、答えるのは難しい質問だ。おそらく芸術的な意味合いがあるのだろうが、私にはそれを理解できるほどの創造力はない」とコメント。

イングランド代表史上最多出場記録を持つピーター・シルトン氏は「これはあらゆる面で間違っている。完全に反対だ。Nikeの値段も含めてね。ジャージにセント・ジョージズ・クロスを付けるのであれば、せめて元の色のままにしておいてほしい」と150ユーロ(2.4万円)という価格設定にも苦言を呈している。

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