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老後資金が貯められないときの【最終手段】「リバースモーゲージ」って?

  • 2024.3.22
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数年前に「老後2,000万円問題」が世をにぎわせたのを覚えている人もいるでしょう。

十分な老後資金を準備した状態で老後を迎えるに越したことはありませんが、どうしても無理な場合に使える手段としてリバースモーゲージを紹介します。

■リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、自宅を担保に入れて融資を受け、持ち主が亡くなった際は担保とした物件を売却して一括返済に充てるローンの一種です。生前は利息のみを返済し、元本は死亡時に一括返済するという仕組みです。

民間金融機関(銀行など)が提供するものと、都道府県の社会福祉協議会が行う「不動産担保型生活資金」や住宅金融支援機構の「リ・バース60」などの公的機関が提供するものに大別できます。

●メリット

リバースモーゲージのメリットとして、住宅や土地を担保にして、自宅に住み続けながら老後資金の借入れができることがあげられます。

自分に万が一のことがあったとしても、配偶者が契約を引き継げるようにしている金融機関も多いため、路頭に迷わせるリスクもありません。また、退職金や預貯金などまとまった資金も残せるため、介護などで高額な出費が生じる場合にも備えることができます。

●注意点

リバースモーゲージは、一般的な住宅ローンとは違い、固定金利のものはありません。変動金利のみとなるため、将来的に金利が上がり、返済額も増えるリスクがあります。

また、融資限度額は不動産の評価額に応じて決まるため、土地・建物の価値が下落したら、融資限度額が引き下げられるかもしれません。借入額が融資限度額まで達してしまうとその後の融資は受けられない点にも注意が必要です。

■できる限り早めの準備を

リバースモーゲージは便利な方法ですが、変動金利で限度額もあり、注意点があります。できる限りで良いので、老後資金は早めの準備を心がけましょう。

自助努力をした結果、どうしても足りない部分はリバースモーゲージを使うなど、他の方法との組み合わせをおすすめいたします。

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、貸金業務取扱主任者(試験合格)

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