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【素敵なおうち訪問:マンションリノベ】無垢材や手仕事を取り入れた居心地のいいキッチン(織物作家 澤田かよこさん宅 前編)

  • 2024.3.19

動物や鳥、植物などをテーマに手織りで作品を作る、織物作家の澤田かよこさん。昨年の春、築浅マンションを一部リノベーションしました。山や森などを散策したり、植物や動物などを間近で観察したり、自然の中で過ごすことが好きだという澤田さんの住まいづくりについてお話を伺いました。

織物作家 澤田かよこさん PROFILE

会社勤務を経て、木枠を使った綴織りの織物作家に。山や森に住む動物や植物などをモチーフとした作品を製作。羊毛の草木染めにも取り組む。2018年、2019年、埼玉県美術展覧会入選。2024年冬に、埼玉にて個展を開催予定。

Instagram : @kayo_plus.ito

家の中に「自然」があると、何をしても気分がいいんです

天井やキッチン、建具などにインドの無垢の古材をふんだんに取り入れた、LDK。床にも無垢材を使い、クロス張りだった壁には白の西洋漆喰を。キッチンカウンター 上 方のインドの照明なども「Rungta」のセレクト。室内窓の奥がアトリエ。

「以前の住まいは川辺にある一軒家で、自然が身近に感じられました。ですが引っ越したら環境が一変してしまい、住まいを変えられたらいいのにと思っていたのです」。
その想いを託したのが、東京・経堂にある、インドを中心に世界の手仕事とアンティークを扱う店、「Rungta」オーナーの波賀望さん・真由美さん。
「以前からの親しい友人で、家にある家具もほとんどが、ふたりの店で見つけたものやオーダーしたもの。空間のデザインも手がけているので、いつかお願いしたいと考えていたのです。私と夫の好みをよく知っていて、うれしくなる提案をたくさんしてくださいました」

当初の依頼は、リビングダイニングの天井に化粧梁を取りつけたいというものでしたが、アイデアは広がり、LDKとアトリエ、ひとつながりの部屋ごと手を加えることに。
インドの無垢の古材や漆喰など、自然の素材を多く取り入れたことで、ずっとそこにあったような、落ち着きと温かみのある空間に生まれ変わりました。「自然のものが側にある心地よさと大きな安心感で、何をしていても自分らしくいられます」

自然由来の素材を用いて長く過ごす空間をリノベーション

一日の大半を過ごすLDKとアトリエだからこそ、こだわったのが素材。無垢の木、呼吸する漆喰の壁、石やタイルなど自然由来のものと、施された手仕事の跡が、住む人の心をほぐします。古い建物のような温かさを醸し出している、グリーンニュアンスのタイルは、モロッコのもの。 新たに設けた小窓を飾る、インドのアンティークもののアイアン格子はコーナーのアクセントに。

吊り戸棚を設けて収納力もアップ

リノベーションで新たに設けた、吊り戸棚。カウンターまわりも含めると、以前よりも収納スペースが増えたそうで、「おかげで、好きな作家さんや民芸の器などをしまっても、まだまだ余裕があります」

ぬくもりがあふれる職人のもの作り

キッチンカウンターは、すべてインドの工房でオーダー 製作されたもの。 引き出しの装飾など、細部まで丁寧な手仕事が感じられる。「インド製の金具も好きなポイントのひとつです 」。トップの天然大理石も、インドの石工が加工したそう。

photograph:Aya Sunahara text:Kaori Akiyama

リンネル2024年3月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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