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福士蒼汰と松本まりか、互いを求めて貪り合い艶めかしい“生”の輝きを放つ男女を熱演『湖の女たち』予告編

  • 2024.3.19
福士蒼汰と松本まりか、互いを求めて貪り合い艶めかしい“生”の輝きを放つ男女を熱演『湖の女たち』予告編
(C)2024 映画「湖の女たち」製作委員会

水中で撮影したポスタービジュアルも公開に!

福士蒼汰と松本まりかをW主演に、大森立嗣監督が吉田修一の“現代の黙示録”とも言うべき傑作同名小説を映画化した『湖の女たち』。本作より、水中で撮影したポスタービジュアルと、濃密でスリリングなアンサンブルを予感させる予告編を紹介する。

第35回モスクワ国際映画祭で日本映画48年ぶりとなる審査員特別賞の快挙を始め、数々の国内賞を受賞した映画『さよなら渓谷』(13年)のタッグが実現した本作は、全編にわたって観る者の理性と感性を激しく揺さぶり、比類なき衝撃的な映画体験をもたらすヒューマン・ミステリーだ。介護施設での殺害事件を発端に、想像もつかない方向へとうねり出す物語は、重層的な構造と壮大なスケール感で観る者を圧倒する。

湖畔の介護施設で百歳の老人が殺された。誰が、何のために? 事件の捜査にあたった西湖署の若手刑事・圭介とベテランの伊佐美は、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていく。その陰で、圭介は取り調べで出会った介護士・佳代への歪んだ支配欲を抱いていく。

一方、事件を追う週刊誌記者・池田は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていくが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実。それは、我々の想像を超えた過去の闇を引き摺り出す。そして、後戻りできない欲望に目覚めてしまった、刑事の男と容疑者の女の行方とは——。

事件が混迷を極めるなかで、身も心もさらけ出す難役に挑んだのは、刑事・濱中圭介役を演じた福士蒼汰と、事件が起きた施設の介護士・豊田佳代役を演じた松本まりかだ。圭介と佳代の、一心不乱に互いを求めて貪り合うその姿は、闇夜の湖畔で艶めかしい“生”の輝きを放つ。今までに見たことのない福士の淀んだ視線、松本の剥き出しの心が「今、世界は美しいのだろうか」という問いの答えとなり、見るものの心に突き刺さる。

紹介するポスタービジュアルは、福士と松本が演じる圭介と佳代の「理屈では説明できない抗えない力」で引き寄せられ、溺れていく関係を表現するため、実際にプールに入って水中で撮影した。俳優たち自らが本作の作品性を体現した、まるで湖に沈んでいくように水中に漂う姿が印象的に映し出されている。

また、本予告では、刑事の濱中圭介(福士)と介護士の豊田佳代(松本)のただならぬ場面からはじまる。佳代の絞り出すような「私がやりました」という声とともに、バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」のパルティータ第2番ニ短調に含まれる「シャコンヌ」の切り裂くような旋律が流れ出す。

圭介と伊佐美(浅野忠信)の執拗な取調べに「うちはやってないんや」と泣き叫ぶ介護⼠・松本(財前直⾒)、そして危うい関係を深めていく圭介と佳代の姿が次々と映し出される。「こんな人生望んでたんと違うよな」という圭介のセリフは、一体誰に向かって問うているのか。

一方、事件を追う週刊誌記者・池田(福地桃⼦)が、事件の背景に旧⽇本軍731部隊の存在があったことを知り、佳代の働く介護施設で亡くなった100歳の老人の妻・松江(三田佳子)と対峙する様子も描かれる。「今、世界は美しいのだろうか―」と観客に問いかけるような言葉とともに映し出されるのは、静かな湖畔――。断片的な映像の数々は、豪華俳優陣の熱演によるこのうえなく濃密でスリリングなアンサンブルを予感させる。

『湖の女たち』は5月17日より全国公開。

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