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スーパーの備品持ち去り…割り箸、ポリ袋、カゴやカートまで!なんのために?元スタッフが証言

  • 2024.3.17

「ポリ袋ハンター」以外にも“被害”が

スーパーでは商品を詰める「ポリ袋」が無料提供されており、これを大量に持ち帰る客「ポリ袋ハンター」がいるという記事を先日配信しました。しかし、スーパーで狙われているのは、実はポリ袋だけではありません。

ポリ袋、割り箸、スプーンは“当たり前”?

カゴやカートまで?スーパーの備品持ち去り“被害”とは
カゴやカートまで?スーパーの備品持ち去り“被害”とは

前回の記事(2024年3月3日「ポリ袋ハンター」)では、一部の利用客がロール状のポリ袋を両手で10巻きくらい持って帰ったり、ひどい場合はポリロールを芯ごと持ち去ったりするという内部事情を紹介しました。かつてスーパーで働いていた筆者が、実際に何度も目撃した出来事です。

ポリ袋は最も分かりやすい例ですが、スーパーから大量に持ち去られるものは他にもあります。例えば、お弁当や総菜を買った人に提供している割り箸やスプーンですが、お客さまによっては一つの弁当の購入で「割り箸10本付けて」と注文してくることがあります。

なぜこのようなことが起こるのか?スーパーの店員は多くの場合「お箸は付けますか?」という尋ね方をしません。そのように聞くと「当たり前だろ!」と怒り出すお客さまがいるからです。筆者が務めていた当時は「お箸は何膳お付けしますか?」と聞くようにと指導されていました。

そのため「10本」と言われた際には、こちらが本数を尋ねた手前、言われた通りに10本渡していました。心の中では「どう考えてもおかしいだろう?」とは思うのですが、クレームになっても嫌なので従業員たちは基本的にスルーしていました。

また、レジ横に置いてある割り箸の束を片手いっぱいにつかんで持っていくお客さまもいました。スプーンやストローなどに比べて、割り箸は大量持ち帰りが圧倒的に多かったと記憶しています。

コロナ禍でも問題になったペーパー

スーパーの売り場のイメージ
スーパーの売り場のイメージ

ポリ袋や割り箸のほかにも、お客さま用トイレのトイレットペーパーや、さらにはカゴやショッピングカートを持って帰る人もいます。

トイレットペーパーについてはコロナ禍の2020年春頃、店頭で品薄になったときにもスーパーや飲食店などからの持ち帰りが社会問題としてクローズアップされましたが、各店での“被害”はそれ以前から確認されていました。

これを防止するため、鍵付きのペーパーホルダーで対策している店舗が増えています。鍵付きになったことや、持ち帰りを防ぐためにストックを個室内に余分に置けないため、店が混雑する日などはすぐにトイレットペーパーがなくなり、他のお客さまにもご迷惑を掛けることになりました。

そして、カゴやカートについてです。

カゴの持ち帰りは特に多いです。毎日個数をカウントしていますが、どんどん数が減っていきます。備品の中でも大きなカートを持って帰るという発想にはさすがに驚きましたが、どうやらキャリーカート代わりに自宅まで荷物を運んでいるようです。

実際にカートも数は減っていき、店舗から離れた道路や住宅街に放置されているのを見掛けたことがあります。

盗難防止のために、買い物用カゴと精算用カゴで色を変えたり、精算用カゴの取っ手をなくしたりするなどの対策がされていますが、それでも持ち帰る人はいます。

言うまでもないことですが、カゴごと荷物を持って帰りたい場合は、自身で購入したカゴを使いましょう。

カートは、コインを入れないと使用できない店舗も出てきました。店の備品は店内で使うためのものなので、持ち帰り人があるなんて信じられない人がほとんどではないでしょうか。

「そんなものまで!?」と驚かれるかもしれませんが、一度スーパーで働くとこれまで知らなかった出来事にも遭遇するものです。

妥当性のない持ち去り、大量持ち帰りは窃盗に?

なお、繰り返しますがカゴやカート、トイレットペーパーは持ち帰って良いものではありません。大半の人は考えたこともないことでしょうが、あらためて「持ち帰るものではない」ことは知っていておいてください。

ポリ袋や割り箸、スプーン、ストローなどについては、スーパーでは必要な分を無償提供しています。過度の持ち帰りは窃盗になることもあるのでご承知おきください。

(かんな)

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