ファストファッション全盛の時代ですが、実はおしゃれな人ほど洋服を大切に扱っているもの。意外とちょっとしたことで長持ちしたり、扱いやすくなったりするんです。そこで今回は、ファッションアドバイザーである筆者のクローゼットに欠かせない“三種の神器”を紹介します。
洋服を引っかけちゃっても大丈夫!クロバー「ほつれ補修針」
まず紹介したいのが、クロバーの「ほつれ補修針」(495円)。洋服を何かに引っかけて糸が飛び出してしまったとき、ほつれをかんたんに補修できるアイテムです。
直径0.9mmの太針と、直径0.61mmの細針の2本入り。長さはいずれも65mmです。
たとえば下の写真のような、太めの毛糸で編まれたざっくりニット。バッグの金具やアクセサリーなどに、うっかり引っかけてしまいやすいですよね。
そこで活躍するのが、このほつれ補修針です。
使い方はとってもかんたん。まず、飛び出した糸の根元に針を刺します。このニットは糸が太めなので、太針を使います。
あとは生地の裏側に手を入れて、下から針を引き抜くだけ。
すると、どうでしょう!
修理した箇所は、表からはほどんどわからなくなりました。
なぜかというと、この針は先端から後ろに向かってだんだん太くなっていて、しかもネジのようになっています。ここに飛び出した糸がからんで引っ張られ、生地の裏側に入って見えなくなる、というしくみです。
次の写真のような、糸の細いハイゲージのニットにも使えます。
こちらには細針を使用。先ほどと同様に、糸の根元に針を刺します。
あとは裏側に向かって引きぬくだけで…
もう見えなくなりました。
たったこれだけで、ほつれをきれいに処理できます。しかも糸を引き抜く瞬間はなんだか快感!
今回はとくに引っかけやすいニットの例を紹介しましたが、このほつれ補修針はニット以外の生地にも使えます。
引っかけてしまったショックは解消し、お気に入りの洋服を長く着られて、補修代もかかりません。しかも一度買えば、なくさないかぎり半永久的に使える一生モノ。まさに神コスパです。
手芸店のほか、ネット通販などで購入できます。
日々のお手入れで洋服が長持ちする!無印良品「ブナ材洋服ブラシ」
無印良品の「ブナ材洋服ブラシ」(790円)で洋服をブラッシングすると、日常生活で洋服に付着したホコリや小さめの毛玉を取ることができます。
ブラシにはコシのある豚毛が使われていて、持ち手は天然木のブナ材。無印良品らしい、しっかりした作りです。
化繊が入った毛玉になりやすいニットも、多少の毛玉なら一方向に流すようにブラッシングするだけで取れてしまいます。
写真左がブラッシングする前、写真右がブラッシングした後です。毛玉取りは使っておらず、ブラッシングしただけですが、毛玉がほとんど目立たなくなっているのがわかると思います。
ウールのコートも、毛並みをそろえるようなイメージで、上から下に向かって一方向に全体をブラッシングするだけでOK。
これで日常のホコリやチリ、(飼っていれば)ペットの毛なども落とせます。
ウールのコートはドライクリーニングに出すのが一般的ですが、溶剤を使うため、どうしても汚れとともにウールの持つ油分も失われてしまいます。そのぶん風合いやツヤが損なわれることに…。
でも、こうして日頃からブラッシングでケアしていれば、クリーニングに出す回数を減らせます。結果的に、買ったときの状態を長く保てて、長く着られるようになります。
またお手入れをすると、自然とそのアイテムへの愛着がわくもの。より大切に扱うようになるので、さらに長持ちするという好循環が生まれます。ぜひ試してみてくださいね。
ダイソー「衣類用 静電気防止スプレー」
ダイソーの「衣類用 静電気防止スプレー」(70ml、110円)も優秀です。
静電気防止スプレーは100均でなくても買えますが、これは小さめなのでバッグに忍ばせて持ち歩けるところがおすすめポイント。
使い方は、外出前に衣類から約20cm離して、こすれやすい部分を中心に全体にスプレーします。
静電気がパチパチしたり、体にまとわりつくのを防ぐのはもちろん、ホコリや花粉、PM2.5なども寄せつけにくくなります。また洋服の表面だけでなく、裏面にもスプレーするのがコツ。動いたときのこすれで静電気が起こるのを防げます。
クローゼットに置いておくと、大切な服をより長く大切に使うことができる“三種の神器”を紹介しました。どれも便利でプチプラ、コスパ良しのアイテムばかり。ぜひ取り入れてみてくださいね。
(ファッションアドバイザー/リムラユリ)