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【リンネル男子にインタビュー】秋田県のカフェ「交点」マスター五十嵐聖隆さんの“好きなもの”

  • 2024.3.16

好きなことにはとことんアツい!本誌で人気のご長寿連載「リンネル男子会」から注目の記事をピックアップしてご紹介!今回の舞台は秋田県秋田市で心地よく営まれているカフェ「交点」。マスターの五十嵐聖隆さんに好きなものやことについて、お話を伺いました。

カフェ「交点」マスター五十嵐聖隆さん インタビュー

“誰かがいる中で、たまにひとりになる”

あらゆる意味において、秋田らしさがさりげなく、こっくりと醸されている。そんなカフェ「交点」と出合いました。「常に凪いでいるような心持ちでありたい」と話すのは、マスターの五十嵐聖隆さん。「お祭りみたいなことも楽しいとは思うけど、どっちかというと落ち着いていたいんですよね」

秋田で生まれ育ち、大学で京都へ。当時の趣味は写真で、いっときはのら猫ばかりを撮っていました。「撮ることで、勝手に猫と一緒に遊んでもらっているような。猫からしたら『知らんがな』と思われてるかもしれませんけど(笑)」

こよなく豊かさを感じていたのは、ひとりでじっとカメラを構えファインダーをのぞく、そのひととき。「基本、人と話すのが得意ではないので」そう笑いながら、カフェオーナーという道を選んだのは、同じ時期に、コーヒーもまた好きになったから。「飲むのも淹れるのもですね。どういう道具をそろえて、どういう淹れ方をしたらおいしくなるのか。自分なりにあれこれ試してます」

地元の秋田に戻り「交点」を始めて、およそ4年と少し。今もなお、その試行錯誤は続いています。「こういう域に達したいよね、と思っているのは、京都に住んでいたときによく行っていた『きさら堂』という喫茶店。ここはコーヒーもおいしいけれど、それだけじゃなく。静かで、落ち着いていて、いい感じにほうっておいてくれる空気感なんです」

そんな五十嵐さんに「秋田らしさ」を尋ねてみると「人が近いところ」と意外な答え。「どこの誰が、何をしているか、我々はけっこう筒ぬけというか。おもしろそうなことをしている人がいると、ご縁がつながりやすい。親密になりやすいところがいいですね」。これまでのお話で、てっきりひとり好きかと思いきや「誰かがいる中で、たまにひとりになるのがいい。それってなんて言うんでしたっけ?」もしかして「寂しがり屋のひとり好き」でしょうか。

知人のヴィンテージショップ「CONTAINER LODGE」のポップアップで購入したという軍物のメディカルコート。ラフにはおれて雰囲気もよいので気に入ってます」

五十嵐聖隆さんが好きなもの

#01 タカヒロのコーヒードリップポット

使うほどに愛着が増すという「タカヒロ」のコーヒードリップポット。「もっと注ぎ口の細いものもあるけど、お湯の出方もふくめてこれが一番。ようやく最近、ほぼ思い通りにお湯が落ちてくれるようになりました」

#02 オリンパスのカメラ

これまで、いろんなカメラを手に入れては手放して、を繰り返してきた中でも初期のころから使い続けている、愛着のあるカメラがオリンパスのOM1。「しっくり手になじんで、この先も手放さないんじゃないかと思います」

#03 ヴィンテージのスツール

「無骨で、質実剛健なところが好き」昔からずっと集めてきたというヴィンテージのスツール。「東京の『ラウンダバウト』見つけて以来、たたずまいがいいなと。古いものに興味を持ったきっかけです」

#04 秋田の伝統工芸・樺細工

山桜の樹皮を用いた秋田の伝統工芸のひとつ、樺細工。「小さい頃から知っていましたが、今改めて見ると美しいなと。今また別の気持ちで接することができました」写真は「八柳商店」で購入したコーヒー用のキャニスター。桜の樹皮でできてます。

INFORMATION カフェ「交点」

気になっていた本をひとりで読み耽ったり、心の近いふたりが内緒話をささやき合ったり、そんなシーンが似合う喫茶店。チーフの五十嵐麻友さんとふたりで切り盛りしています。

住所:秋田市保戸野通町6-2 2F
定休日:月曜定休+不定休
営業時間などはInstagramでチェックを。

photograph & text:BOOKLUCK web edit:Riho Abe
リンネル2024年3月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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