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【結婚式の服装マナー】黒はOK?白はNG?何が正解か…心が軽くなる「マナー」の考え方(心理カウンセラー解説)

  • 2024.3.13

結婚式の服装マナー「黒」ワンピはOK?

結婚式の服装マナー、知らないと世間知らず?
結婚式の服装マナー、知らないと世間知らず?

日々、多くの情報や意見が交わされるSNS。X(旧ツイッター)の投稿で話題になっていたのが、「結婚式の服装マナー」についてでした。結婚式に『黒色』のワンピースを着て参列した友人に対して『マナー違反では?』と思ったという投稿者。疑問に思って調べたところ『黒はOKだと知り、世間知らずなのは自分だった』というエピソードが投稿されていました。

そのポストに対し、「白がダメって知ったときは衝撃だった」「白はNGということは知っている人は多いと思うけど、実はベージュも写真で白っぽく見えるから避けたほうがいい」「髪飾りはNGって知ってた?」など、結婚式の服装マナーについてさまざまなコメントが寄せられていました。今回は、結婚式の服装について解説します。

知っておきたい結婚式の服装マナー

知っておきたい結婚式の服装マナー
知っておきたい結婚式の服装マナー

招待状に「カジュアルな平服で」と書かれていたとしても、式典である以上、礼節をわきまえることは必要です。また、式場の雰囲気に合わせ、過度に華美にならない配慮も必要です。この「わきまえる」「過度」などの抽象的な表現が、かえって迷わせるようです。ここでは、結婚式に招かれた際の服装について考えてみましょう。

どんな服装がOK?NG?

デザイン、色、素材について見ていきましょう。

まず、「デザイン」です。OKとされるのは、「肌の露出の少な目の上品さの感じられるデザイン(袖があり膝が隠れる程度が目安)」「ノースリーブの場合、羽織れるものを用意すると良い」「基本はワンピースやツーピース」「和装であれば、留め袖や訪問着(未婚の場合、振り袖もOK)」です。

一方、NGとされるのは、「胸や襟・肩・膝の露出のあるもの」「ボディラインが強調されているもの」「ヒョウ柄などの動物の柄入りのデザイン(苦手と思う人もいるからです)」が挙げられます。

次に、「色」についてです。NGとされる色が白というのは知っている人の多いでしょう。「白色一色」というのは白は花嫁の色とされています。レモン色や薄いカーキ色なども白色と見間違えられる色合いのため控えた方が良さそうです。写真を撮った場合、白く見える事もあります。

また「黒色一色」も喪服と勘違いされる場合があるため、控えたほうがよいといえます。NGとまでは言えませんが、アクセサリーなどで華やかに見える工夫は必要です。

「素材」についても避けたほうが良いものがあります。コットンや麻、ニットなどは、はカジュアルな印象を与えるためおすすめできません。また、毛皮や蛇などの皮製品(イミテーション含む)は、殺生を連想させるため避けた方が無難です。

小物類にも気配りを…

服だけでなく、靴やストッキング、アクセサリーにも気をつけるべきポイントがあります。まず、靴についてはヒールが細目のものはOKですが、ヒールの無い靴や低い靴、ブーツなどはカジュアルな雰囲気なため控えましょう。

ストッキングは、「黒」は不祝儀を連想させるため、ベージュや肌の色に近いものを選びましょう。

また、髪飾りやアクセサリーにも気を配ったほうが良さそうです。生花やティアラ、クラウン、白色の髪飾りなど、花嫁の象徴となるもの、また、輝きが強すぎるものや大きすぎるもの、華やかすぎるものは花嫁よりも目立つのでNGです。一方、普段使っているような髪飾りやアクセサリー、シュシュなどはフォーマルな感じではないため避けた方が無難です。

心が軽くなる「結婚式マナー」の考え方

心が軽くなる「結婚式マナー」の考え方
心が軽くなる「結婚式マナー」の考え方

新郎と新婦の人生の門出である結婚式。招待状が届くと自分のことのようにうれしくなります。ただその一方、「何を着ていこうか?」と悩むことも多いのではないでしょうか。この悩みも、それだけあなたが真剣に考えているからでしょう。

前項までに、気をつけた方が良い点として6点挙げました。他にも挙げることは可能ですが、あれもダメ、これもダメ、と、あまりの「ガチガチマナー」に縛られることは、かえって委縮してしまいます。最近は「黒のウエディングドレス」を選択する花嫁さんも増えてきているようで、これまでの古いマナーはだんだんと変化していくものかもしれません。

心理カウンセラーの立場から結婚式のマナーについて、アドバイスするとしたら、ぜひ、次の2点から考えていただきたいと思います。

ひとつめは、「主役は新郎と新婦であること」です。この2人よりも目立つ服装は考えものです。

ふたつめは、「新郎新婦の家族(特にご両親)から見てOKのものであること」です。結婚式は両家のお祝い事でもあります。ご家族が眉をひそめるようなものは控えてください。「××はダメ」「××をしてはいけない」となるとルールのようになってしまいます。結婚式の服装は、あくまでもマナーです。ルールとして明確に規定されているわけではありません。確認できるのであれば、「ドレスコードはありますか?」と事前に聞いてみるのも安心できますよね。

マナーとルール、モラルの違い

ここで改めて、マナーとルール、モラルの違いについて違いを説明しましょう。

「マナー」とは、礼儀作法、行動の作法など、特定の場面や状況での適切な振る舞いや態度を示すもので、エチケットともいえます。冠婚葬祭やテーブルマナーなどが当てはまります。マナーの場合、それに違反をしたとしても罰せられることはありません。

「ルール」とは、法律、規則、規定、決まりごとなど、社会生活を営む上で守らないといけないものです。交通ルールなどが当てはまります。特定の集団の秩序を保つことが目的で、違反した場合、罰せられます。

「モラル」とは、道徳、倫理、良心など、個人や集団が持つ道徳的な価値観、倫理観に基づくもので、善悪や正義の判断を伴います。迷惑を掛けないことなどが当てはまります。違反したとしても罰せられることはありませんが、良心の呵責などのように、自分で自分のしたことを責めるようになります。

あなたが悩む本当の理由は?

服装に悩んでいる3人がいます。それぞれ次のように悩んでいます。

Aさん:周囲に迷惑をかけたくないからBさん:自分だけみんなと違っていたら、恥ずかしいCさん:新郎新婦の幸せを願うから

「周囲の迷惑になるのでは?」と悩むAさん。迷惑とは、本来はモラルの問題です。Bさんの場合、「マナーを守らない変な人と思われたくないから」という思いが強いのかもしれません。どちらも、根本的な要因は「周囲の視線が過度に気になる」ではないでしょうか。この場合、ストレスを抱えやすいタイプであり、メンタルの改善という別の問題となります。あなたの悩みは誰のタイプに当てはまりますか?

おわりに

結婚式に参列する目的はなんでしょう?2人の門出を祝うことですよね。服装はあくまでも、そのための手段に過ぎません。「どうしよう」と不安な面持ちでは、せっかくのお祝いの席もマイナスになってしまいそうです。あなたが悩むのは、幸せを願うからこそ、ではないでしょうか。

「おめでとう」と、心からの笑顔でお伝えできたら最高に素敵です。あなたの笑顔こそ、最高のお祝いなのですから。

(佐藤城人(さとう・しろと))

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