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【厳選】「認定温泉ソムリエ」が推す!おすすめ温泉3選とは?ソムリエ認定の魅力もご紹介

  • 2024.3.14

こんにちは!トラベルライターの土庄です。

先日、かねてから興味関心のあった温泉により詳しくなるために「温泉ソムリエマスター」の認定を受けました。

民間資格を取得するのは初めてで、高い費用を払う価値はあるのだろうか?と、認定を受けるまではやや半信半疑だったのですが、温泉ソムリエマスターになった後、温泉旅行の楽しみ方が広がったのは間違いありません。

そこで今回は温泉ソムリエマスターの認定を受けた筆者が、温泉ソムリエの認定を受ける魅力と、筆者おすすめの温泉をご紹介したいと思います。温泉好きの方は必見です!

温泉ソムリエとは?

photo by Yuhei Tonosho

温泉ソムリエとは、赤倉温泉の旅館経営者・遠間和広氏の発案により誕生した、温泉ソムリエ協会が運営する民間資格です。より多くの方に温泉の魅力と正しい入浴法を広めていくことを目的としており、温泉通の証として広く認知されています。

認定を得る条件は、温泉ソムリエ協会が主催する認定セミナー(Webでも可)を受講、もしくは1泊2日のツアーに参加すること。温泉ソムリエには試験はないので、受講するだけでどなたでも認定を受けることが可能です。

銀山温泉/photo by 山形県公式観光サイト

さらに温泉ソムリエの上には、温泉ソムリエマスターというものがあり、温泉ソムリエを認定後、各種ステップアッセミナーを受講することで認定されます。ステップアップセミナーには、以下の種類がありますが、いずれも年1回の開催なので要チェックです。

温泉ソムリエおよび温泉ソムリエマスターの認定を受けることで、温泉の楽しみ方や旅のスタイルが広がりますよ!以下で簡単に紹介していきましょう。

温泉を理解して、より効能を実感

新穂高温泉/photo by Yuhei Tonosho

温泉施設に行くと脱衣所などに必ず「温泉分析表」がありますよね。温泉分析表には、温泉法に定められた温泉の成分や泉質などが記載されており、いわば温泉のプロフィールと言えるでしょう。

温泉ソムリエであれば、その温泉分析表の基礎項目を読み取ることができ、温泉ソムリエ温泉分析書マスター(温泉ソムリエマスター)であれば、応用パターンまで知識を深めることができます。

ひとえに温泉といってもバリエーションは様々で、温泉成分にまで目を向ければ、完全に同じ温泉はありません。旅先で訪れた温泉にどのような特徴や効果があるのか分かるようになったのは、温泉ソムリエになってからの1番の楽しみです。

トムラウシ温泉/photo by Yuhei Tonosho

例えば、筆者が先日訪れた北海道の秘湯「トムラウシ温泉」は、pH8(弱アルカリ性)以上、炭酸水素塩泉、メタケイ酸183mg、メタホウ酸72.4mgと、美肌効果が見込まれる4要素を満たした珍しいお湯だと知って感動しました。

プラシーボ(偽薬)効果とも近いのですが、知らないより知って入った方が、温泉の入浴により感じられる効能(適応症)は何倍も高まると言われています。

自分に合った温泉が分かる。楽しみ方のコツも

酢ヶ湯温泉/photo by 青森県観光情報サイト

温泉といっても千差万別で、体質によって合う・合わないがあるほか、温泉の刺激の強さによって入浴法も変わってきます。自分好みの温泉や、足を運んだ温泉を満喫する入浴法を学べるのも、温泉ソムリエの大きなメリットと言えるでしょう。

例えば、以前訪れた青森県の「酸ヶ湯温泉」はpH1.7(酸性)、酸性・含鉄・含硫黄・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉です。身体の底から湧き上がるように温まりましたが、同時に肌がビリビリとして痛かったのを覚えています。

好きな人は好きな刺激的な強酸性ですが、アトピー性皮膚炎の筆者にとっては数分浸かるのでも厳しいお湯でした。

鶴の湯(乳頭温泉郷)/photo by 秋田県観光公式サイト

逆に秋田県・乳頭温泉郷の「鶴の湯温泉」はpH6.9(中性)、含硫黄ーナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉と、温泉成分も適度に濃く、身体に馴染むお湯で、2日間入っただけですが、肌の調子がすこぶる良かったです。

今までの入浴経験と、温泉ソムリエ(温泉ソムリエマスター)認定セミナーを踏まえて、自分の肌に合うのはpH3以上(強酸性以外)、塩化物泉や炭酸水素塩泉で、できれば低張性(体液よりも濃度が低いお湯)の温泉だとわかりました。

一方で入浴法については、刺激の強い温泉に入るときは長湯をするのではなく、何度かに回数を分けて入ったり、温泉からあがるときには成分を洗い流さないようにするなど、温泉を楽しむコツを学ぶことができます。

温泉ソムリエは、隠れ名湯を訪ねる旅の始まり

ランプの宿 青荷温泉/photo by 青森県観光情報サイト

旅行へ行くときには、日本三名泉(有馬温泉、草津温泉、下呂温泉)や別府温泉、箱根温泉というように温泉リゾートを目的地にする方は多いと思いますが、そのなかでも「このお湯に入りたい!」とお宿を決める方はどれほどいるのでしょうか。

温泉ソムリエ(温泉ソムリエマスター)認定の先に待っているのは、隠れ名湯を探す旅の始まりです。

いたるところに温泉の湧く日本。温泉ソムリエ(温泉ソムリエマスター)になることで、メジャーな温泉地のなかでも良質なお湯を見極めてお宿を決めたり、ときには温泉地から外れた意外な場所で素晴らしい温泉を見つけられるようになります。

筌の口温泉/photo by 大分県観光情報公式サイト

まさに温泉という側面から日本を再発見する旅を楽しめるのも、温泉ソムリエ(温泉ソムリエマスター)の認定を受ける魅力と言えるでしょう。

例えば登山が大好きな筆者は、よく大分県の"くじゅう連山"に足を運んでいるのですが、その麓に「筌の口(うけのくち)温泉」という筆者の好きなお湯の条件に合う秘湯を見つけました。

最近は、メジャーな別府や湯布院だけでなく、大分県の他のエリアで穴場な名湯を探すのも密かな日課となっています。

温泉ソムリエマスターの筆者が勧める名湯3選

それでは最後に温泉ソムリエマスターの筆者が、これまで訪れた中でイチオシの温泉を3つご紹介します。

【北海道】斜里温泉

斜里温泉/photo by Yuhei Tonosho

斜里温泉とは、世界遺産・知床半島の玄関口である斜里町にある温泉施設です。日帰り入浴と宿泊施設を兼ねています。

モールという語源は、ドイツ語の泥炭 (Moor)に由来しており、モール泉は植物生の腐植物を含んだ温泉です。国内では非常に珍しい泉質。北海道帯広市の十勝川温泉が有名ですが、じつは知床斜里にも湧出しています。

斜里温泉/photo by Yuhei Tonosho

野趣あふれる浴槽に、こんこんと供給されるモール泉。黒いお湯と、たくさん浮いている湯の花が特徴です。ぬるぬるとした肌触りを楽しみながら、肩まで浸かれば油のような匂いで鼻腔が満たされます。

温泉付きコテージであるピラガヒルズに宿泊すれば、なんとお部屋でモール泉に入り放題!知床観光の拠点としておすすめです。

【北海道】野中温泉(雌阿寒温泉)

野中温泉(雌阿寒温泉)/photo by Yuhei Tonosho

北海道の阿寒湖近く、日本百名山のひとつ・雌阿寒岳(めあかんだけ、標高1,499m)の麓に位置している温泉宿です。もともと数軒からなる雌阿寒温泉として知られていましたが、今では「野中温泉」の1軒のみとなっています。

野中温泉の魅力は、何と言っても山からのパワーを感じられる、国内屈指の濃い硫黄泉。硫黄と油が混じり、まるでガソリンのような濃い匂いが特徴です。

野中温泉(雌阿寒温泉)/photo by Yuhei Tonosho

これだけ聞くと、さぞ刺激的なお湯かと思いきや、pH6.2と意外にも中性泉。分析表を見る限り、温泉成分の濃さはすごいのですが、肌へ染みることなく入浴できて素晴らしいお湯でした。

雌阿寒岳やオンネトー湯の滝などのトレッキングも楽しめ、自然と共生している道東の暮らしや、母なる自然を感じられるという意味でもイチオシの名湯です。

【大分県】ラムネ温泉(長湯温泉)

ラムネ温泉/photo by 大分県観光情報公式サイト

先ほど少し触れた大分県・くじゅう連山の麓に位置している温泉地のひとつ「長湯温泉」。その中で、温泉マニアから注目されているのが「ラムネ温泉」です。

その理由は、日本一とも称される素晴らしい炭酸泉(二酸化炭素泉)を楽しむことができるから。露天風呂に入ると、みるみるうちに泡が身体に付着し、お湯からあがるとシュワ〜っと溶けていきます。

ラムネ温泉/photo by 大分県観光情報公式サイト

三代希少泉質として、炭酸泉・含鉄泉・放射能泉が挙げられますが、そのうち最も少ないのが炭酸泉。しかも長湯温泉の炭酸ガス濃度は、湯温が40度を超えるものとしては極めて高いため、"日本一の炭酸泉"とも呼ばれているのです。

熱めの内湯と、ぬるめの露天風呂(炭酸泉)を交互に入るのが最高!入浴後には、飲泉で内からも身体の調子を整えられます。

自分の好きな温泉を語れる温泉ソムリエ

平湯温泉/photo by Yuhei Tonosho

温泉の知識と、正しい入浴法を身につけられる「温泉ソムリエ(温泉ソムリエマスター)」。認定を受けることが大事というより、いかに今後の温泉の楽しみ方を広げてくための機会という点で、取得を考えてみると良いかもしれません。

自分が好きな温泉の系統を調べてみたり、「日本にはどんな珍しい温泉があるのか」と知ったり、「この温泉に入りたいから旅に行きたい!」と思えるようになります。

また、自分のおすすめの温泉の理解を深めることで、より説得力を持って、他の方にご紹介できるようになります。温泉が好きという方は、ぜひ温泉ソムリエの取得を検討してみてはいかがでしょうか?

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