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目指せ、生涯獲得賞金第1位! 鈴木愛プロが不動裕理プロを超える日は来る!?【国内女子ツアー豆知識】

  • 2024.3.12

国内女子ツアー第2戦、明治安田レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメントでは、鈴木愛プロが今季初優勝、ツアー通算19勝目を飾りました。これで生涯獲得賞金も9億1924万2924円とし、歴代9位に浮上しました。自身初の4日間大会での完全優勝でしたが、初日から最終日まで首位をキープする完全優勝は自身6度目でした。

Getty Images

◆負けた経験がプレッシャーとなることも

明治安田レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント最終日、鈴木愛プロは2位以下に4打差をつけてスタートしました。前日の最終ホールでボギーを叩き、2位につけていた小祝さくらプロがバーディを奪ったため、6打差が4打差になったからです。

「ボギーはカッコ悪かったですけど、4打差になったことで逆に気が引き締まりました」と、笑顔を見せていた鈴木プロ。どこか余裕すら感じさせました。実際、最終日の1番ホールでいきなりバーディを奪い、小祝プロとの差を5打に広げた姿を見た時、このままあっさりと逃げ切るのかと思われました。

ところがゴルフは何が起こるか分かりません。2番ホールで1メートルのパーパットを外すと、3番ホールでも2メートルのパーパットを外してしまいました。対する小祝プロが3番でバーディを奪い、2人の差は一気に2打差に縮まります。

「どちらも難しいパットでしたね。上の空ではないですけど、まだ気持ちが入ってなかったからだと思います。その後、少しずつ感覚が戻り、いつもどおりのゴルフをできました」

確かに、それ以降は3つのバーディを奪い、スコアを16アンダーにまで伸ばした鈴木プロ。気がつけば、2位以下に6打差をつける圧勝劇でした。ただ、それはあくまでも結果論であり、本人の気持ちは結構な焦りがあったと思われます。

そもそもスタート時の4打差はセーフティリードとは言えません。実際、13年にプロデビューして以来、鈴木プロが1位で最終日を迎えながら、逆転されて優勝を逃したのは15回あります。これは、逃げ切り優勝を飾った12回を上回ります。逃げ切る難しさを知っているからこそ、スタート前に余裕を感じるよりも、プレッシャーの方が大きかったと言えます。

◆将来的には生涯獲得賞金1位獲得に期待

昨年まで18勝していたとはいえ、20年は未勝利、21年に1勝、22年未勝利、23年1勝と、この4年間で優勝したのは2回しかありませんでした。逆に、最終日を1位でスタートしながら、優勝できなかったのは22年が4回、23年に2回もあったのです。最終日の18ホールというのは、精神的にはもちろん、肉体的にもかなりの疲労が蓄積されます。ましてや、ここ数年は若手プロがどんどん優勝争いに絡んできます。

「嫌いだったトレーニングをするようになった理由はそこにあります。自分がルーキーだった頃より練習量もレベルも上がっています。これまでと同じ練習量やトレーニング量では彼女たちに追いつけなくなるでしょう」

これまで2度の賞金女王に輝いている鈴木プロとはいえ、30代でも年間女王を狙うには、今まで以上の練習量、トレーニング量ではお話にならないと考えたわけです。もちろん、その先には永久シードがあります。あと11勝ですが、今年の5月でようやく30歳を迎える鈴木プロにはそれほど高いハードルではないでしょう。むしろ、不動裕理プロがつくった生涯獲得賞金13億7029万22382円を抜き去ることに期待したいですね。

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