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警察官「ちょっと、いいですか?」“職務質問”拒否したら、どうなる?弁護士に聞いてみた

  • 2024.3.12
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「職務質問」は断っていいの?
「職務質問」は断っていいの?

警察官が「ちょっと、いいですか?」「どちらに向かってるんですか?」などと街行く人に声を掛ける「職務質問」。もし、街中で、急に警察官から「ちょっと、いいですか?」と声を掛けられたら、ビックリするのではないでしょうか。仕事中や予定がある中で職務質問を受けたりすると、拒否したくなるかもしれません。そこで、職務質問は必ず応じなければいけないのかといった疑問について、芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

職務質問はあくまで“任意” しかし、拒否すると…

Q. 警察官による「職務質問」とはどのような行為なのでしょうか。

牧野さん「職務質問は警察官が職務遂行のために必要な手段・方法を定めた警察官職務執行法(警職法)第2条を根拠としています。警察官は同条に基づき、不審な人物や犯罪の疑いのある者を引き止めて質問をすることができます。犯罪を予防する、早期に犯罪を認知する、加害者の身柄を確保する、被害者を保護することなどの目的のため、警察官は、不審な者や犯罪に関わっている疑いのある者を引き止めて質問をすることができます。

警察官職務執行法第2条第1項では、『異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、もしくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、もしくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を停止させて質問することができる』とあります。

そのため、上記のような人物を対象に、質問を行うことができます。

その場合に『職務質問』で尋ねることは、警職法などの法令で特に決まっている訳ではありません。個別の警察官や状況によって異なるかと思います。担当の警察官が、通常は、行先や用件、住所、氏名、年齢、職業、さらに所持品や身分証明書の提示など犯罪の認知や予防のために必要と思われる事柄を質問することになります」

Q. 警察官の「職務質問」に答えなければならないのでしょうか。

牧野さん「職務質問はあくまで任意に行われるものですので、応じたくない場合には協力しないことができます。しかし、職務質問への回答を拒むことで、警察官は疑いを抱くことになり、不審点を追及しようとより多くの質問をすることになるでしょう」

Q.「職務質問」を受けた人が断ったり、逃走を図った場合、法的にどうなるのでしょうか。

牧野さん「職務質問への回答を拒否することやその場を立ち去ること自体では罪に問われることはありませんが、逃げるために警察官の制止を振り切ったり、暴力をふるったりすると、公務執行妨害罪(3年以下の懲役もしくは禁錮又は50万円以下の罰金)の容疑で現行犯逮捕される可能性があります」

「職務質問」は、警察が街の安全を守る際に必要なことです。警察官に声を掛けられたら、落ち着いて対応し、協力するように努めましょうね。

オトナンサー編集部

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