1. トップ
  2. 恋愛
  3. 【ヒアルロン酸注入の真実】入れすぎ“ヒアル顔”を防ぐには?骨を溶かすってホント?

【ヒアルロン酸注入の真実】入れすぎ“ヒアル顔”を防ぐには?骨を溶かすってホント?

  • 2024.3.8
  • 99 views
教えてくれたのは…
今泉明子院長

医学博士・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。ヒアルロン酸注射とボトックス注射の技術力の高さと症例数の多さが世界的に評価され、製薬会社最大手であるアラガン・ジャパン社、ガルデルマ社から「注入認定指導医」の任命を受ける。さらに、安全かつ正しい最先端の注入治療を牽引していくため、日本で数名しかいないファカルティーメンバーにも選ばれている。

ヒアルロン酸注入、失敗を防ぐために知っておきたい3つのこと

【1】メリット・デメリットをきちんと知る

<メリット>

  • ボリュームアップ、リフトアップ、肌質改善ができる
  • ダウンタイムはほとんどなし
  • 仕上がりに不満があれば溶かすこともできる
今泉院長

加齢でしぼんだ部分やシワ付近に注入してボリュームアップさせたり、面で持ち上げてたるみを改善したりできるのがヒアルロン酸注入の大きなメリット。またヒアルロン酸は高い保水力を持っているので、肌を潤わせて弾力を与えることができますし、コラーゲンやエラスチンの量と質を高める働きもあるから肌質改善効果も期待できます。麻酔クリームなどを併用すれば痛みもほとんどありませんし、治療してすぐメイクできますしね。納得がいかない場合は、ヒアルロニダーゼという酵素を注入すれば分解できるのもメリットといえるのでは。


<デメリット>

  • ついつい入れすぎてしまう
  • チンダル現象など、見た目に関するトラブルが起こりうる
  • 血管閉塞などのリスクがある
今泉院長

ヒアルロン酸注入は今とても人気の治療です。それゆえトラブルが起こりやすいという面があります。1つは過度な注入により不自然な顔立ちになってしまうこと。他にも、チンダル現象のような、皮膚に注入したヒアルロン酸が透けて青白く見えるという可能性もありますね。深い部分に注入した場合はほとんど起こらないのですが、目の下など皮膚が薄いところは注入部位が浅いため、この現象が起こりやすいんですよ。あとは血管閉塞などのリスクも皆無ではありませんし、ヒアルロン酸の分解酵素(ヒアルロニダーゼ)によって腫れや内出血が生じることもありえます。ヒアルロン酸注入は、ゼロリスクで顔かたちを自由自在に変えられる施術ではないと知っておくことも大事。


【2】値段より、ドクターを重視する

今泉院長

注入にまつわるトラブルは、ほぼ医師の技術不足によるもの。厚労省の認可を受けていないヒアルロン酸製剤を使っているクリニックもありますし、解剖学の知識もなくやみくもに注入してしまう医師もいます。価格が安すぎたり、カウンセリングから治療まで同じ医師が診療しなかったりするクリニックはおすすめできません。医師の技術力とセンスを見極めてから治療を受けるべきでしょう。


【3】少量の注入では「理想の仕上がり」にならない場合もあると知る

今泉院長

コストを考えるとなるべく少量で済ませたい気持ちはわかりますが、それでは希望どおりの結果にならないこともあります。注入する量が多いほうが長持ちしますので、ある程度の予算を持って臨んだほうが長い目で見るとお得だったりしますよ。


ヒアルロン酸の入れすぎ=ヒアル顔になってしまう原因は?

今泉院長

オーバーフィルドシンドローム、いわゆる“入れすぎ症候群”を防ぐには、医師の技術力だけでなく治療を受ける側の意識も重要になります。たとえば最近多い涙袋形成ですが、若い世代はいいんですよ。でも大人世代になって眼輪筋が衰えると涙袋も下垂するので、注入したヒアルロン酸も下がってしまい、涙袋というかクマのような目袋に見えてしまうことがあるんですね。年齢によって不自然に見える注入もあるので、アプリの加工のようにはいかないと思って治療を受けてほしいです。また医師も、真顔だけを見て施術するのではなく、笑顔になったときに不自然じゃないか確認しながら注入すべき。


SNSで目にする「ヒアルのウワサ」、医師が徹底解説!

「“あごヒアル”で骨が溶けた」って本当?

今泉院長

ヒアルロン酸で骨が溶けることはありません。大量のヒアルロン酸をアゴに注入した結果、骨化したという報告はありますが、未だ真相はハッキリしません。


「ヒアルロン酸は完全にはなくならない」って本当?

今泉院長

ヒアルロン酸は時間とともに吸収されますが、少しは注入箇所に残ります。つまり10入れたら1か2ぐらい残るわけで、これを美容貯金と呼んだりもします。何度も注入を続けていると一部分だけが膨らんでしまったり、バランスが悪くなったりする可能性もありますが、長い目で見ればボリュームロスやたるみの軽減にもつながります。


「体調によってヒアルロン酸でアレルギーが起こる」って本当?

今泉院長

ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分なので、アレルギーの心配が少ない製剤なんです。ただ、ヒアルロン酸分子同士を接着するBDDE(架橋剤)にアレルギーが出ることもあると言われています。そのため、体質によってはアレルギー症状が出る可能性もあります。打って数分でかゆみや蕁麻疹が出る場合もありますし、数日過ぎてから腫れや赤みが出る場合も。ワクチンを打ってパンパンに腫れたケースもあるので、体質や病歴、施術経験などは隠さず申告したほうがいいですね。


「ヒアルロン酸による血管塞栓の危険性」について詳しく知りたい!

今泉院長

正しい層に入れず、血管に注入してしまうことで血管閉塞が起こります。血管にヒアルロン酸が詰まってふさがってしまうため、皮膚が壊死したり、眉間〜鼻の注入だと失明することもありえます。打った部分があずき色になって痛みが強くなるようだと血流障害が出ている可能性があるので、すぐに医師に報告を。早めにヒアルロン酸溶解注射を打ってヒアルロン酸を分解する必要があります。


【関連記事

  • 【ビニール肌の真実】原因と見分け方「ツルッとしたその肌、実は弱ってるかも!」
  • 【ボトックス注射のウソ・ホント】ボトックスマニアの医師が徹底解説!
  • ほうれい線ができる原因と消し方8つ!ない人の特徴や一番効果的で即効性のある対策まで解説

イラスト/二階堂ちはる 取材・文/穴沢玲子

元記事で読む
の記事をもっとみる