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高難易度の剱岳の登頂成功! 山に魅せられた井之脇海が語る登山の魅力

  • 2024.3.11

趣味は登山。休みを見つけては山へ出かけるという井之脇海さん。〝癒し旅〞とは? と聞くと、身体的リラックスより心をリフレッシュさせる旅がいいと即答する。登山旅の魅了を語ってもらいました。

体より心のリセット。自然の様子に心を寄せる登山旅に夢中

「癒される旅先と聞いて浮かぶのは、やっぱり自然があるところ。都会にいたらできない経験をしたいし、そこに行かないと見られない景色が見たいんです。登山だけでなく、川でのラフティングや、海で遊ぶのも好き。とはいえ、つい山に足が向く。きっかけは、高校生の頃に父に誘われた富士登山。ふたりともそれが初登山だったのですが、僕より先に父がハマったんです。気づいたら百名山を80くらい制覇していて…僕も大学生になり車の免許をとってから、山好きの友達を誘って登るようになりました。もちろん、父ともよく山へ行きます。というか、離れて暮らしている今、父に会うのは山でばかり(笑)。でも、面と向かって話せないことも、不思議と山では話せる。自然の中にいることで心も解放されるのか、普段言えない言葉もさらっと出るんですよね。そういう時間も好きだなと思います」

井之脇海の最近の思い出深い旅…大学の友人との剱岳登山

「立山三山を縦走するという、登りごたえのある難しいルートを目指しました。前日の夜中に出発して、明け方6時頃に麓からロープウェイやケーブルカーをいくつか乗り継ぎ登山口へ。黒部ダムの放水を眼下に見て気分が盛り上がりました。陽が上る8時くらいから登りはじめ、14時頃に〈剱沢キャンプ場〉に到着。テントを張って、カップ麺とおにぎりで早めの夕食。

井之脇さんのマイテント。

スープに塩にぎりを浸してリゾットみたいにして食べたんですが、これが格別なんです。山にいると罪悪感なくスープまで飲み干せて最高ですね。友達とあれこれ積もる話をして、ラジオで明日の天気を確認し20時過ぎには就寝。翌日はテントに荷物を置いて剱岳の山頂を目指しました。この日、途中は霧がすごかったんですが、山頂に出たら一気に雲が晴れ最高の景色を見ることができました。

剱岳山頂で。写っているのはご本人…ではなく、友人の平林さん。

帰りは違うルートで下山して、おいしい町中華を食べ、日帰り温泉へ。体を酷使したあとのご褒美タイムも最高の癒しですね」

今は達成感を求めるよりゆっくり登るほうがいい

年齢を重ねてきて、登山の楽しみ方も変わってきた。

「始めたばかりの頃はとにかくガシガシ登っていたんです。頂上を制覇したぞという達成感が楽しかった。一日に連峰をいくつまわれるか…みたいな、アトラクションやゲームを楽しむ感覚だったと思います。でも今は、今日はここまでと決めてゆっくり登るほうが、気分がいい。夏なら木漏れ日を感じて、葉の揺らす風の音を聞きながら。冬はさらに最高です。一本一本の木々に積もった雪を眺め、山独特の静けさを味わう。僕たち人間は、危険を避けるため、登山道からはみ出てはいけない。でも、その奥には山に棲むものたちの特別な世界がある。どんな景色があって、どんな生き物がいるのだろうと想像しながら山小屋でひと晩過ごす。そんな時間が格別なんです」

「天狗岳の夜明け。薄紫からオレンジ色にグラデーションが広がる山の朝日は格別」。

登山未経験のHanako読者にも、ぜひ低山からトライしてほしいと山旅のアドバイスも。

「最初から難易度の高いところを目指すと大変なので、まずは自分のペースで登れる低山からはじめるといいと思います。実は東京近郊にもいい山がたくさんあるんですよ。おすすめは金時山。新宿から直行のバスが出ていてアクセスがいいんです。たいていの山は登山口まで行くのも面倒だったりするけれど、ここはバスタ新宿から登山口まで一本。僕もバスでよく行っています。なかなか登りごたえがあって達成感もあるし、登山口におしゃれなカフェもある(笑)。僕も時間があったら東北の山々を巡る山旅に出たい。地酒を飲んで、おいしいごはんを食べて、山と美術館を巡る旅…いつかできたら最高ですね」

いのわき・かい/1995年生まれ、神奈川県出身。子役として活躍し大学卒業後本格的に俳優の道へ。『義母と娘のブルース』など話題作に出演。4月開始の新ドラマにも出演。井之脇さんのインスタには、山で撮影した美しい&過酷な写真の数々が。@kai_inowaki

photo_Masanori Kaneshita styling_Shinichi Sakagami hair & make_Kanako Hoshino text_Kana Umehara

 

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