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ジョン・ガリアーノの真髄がここに! メゾン マルジェラの「アーティザナル」コレクション。

  • 2024.3.6
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1920年代のブラッスリーを舞台に繰り広げられたメゾン マルジェラの「アーティザナル」コレクション。

2024年1月25日(現地時間)、2022年夏に発表されて以来、1年半ぶりに開催されたメゾン マルジェラ「アーティザナル」コレクションのショーが、ファッションウィークのフィナーレを飾った。会場は橋の下のナイトクラブに再現された、1920年代風のブラッスリー。ラッキー・ラヴのパフォーマンスに続いてショートフィルムが上映され、登場人物がそのまま会場へと、ファーストルックを纏ったモデルとして店内に現れた。

先に映し出されたフィルムでアウターやトップスを脱ぎ捨てた演出のそのままに、上半身は裸体、そして白いコルセットでウエストを細く絞り、黒いパンツとシューズを身につけたレオン・デイムの登場に、場内の視線がたちまち釘付けになった。続くルックはほとんどがコルセットで腰を細く絞り、ヒップを膨らませて強調した、100年前までのシルエットだ。どこかぎこちない動きで会場を歩くモデルたちの顔は、セルロイドの人形のような艶やかな肌にメーキャップされている。写真家のブラッサイが撮影したモノクロームのパリの街を思わせるネイビーからブラックまでのダークトーン、キース・ヴァン・ドンゲンの絵画を思わせる、滲んだようなイメージを描くルックが、次々と登場した。

オーガンジーやモスリンのトランスペアレンスのドレス、紳士服のテキスタイルのようにプリントした生地とチュールをミルフィーユのように重ねた軽いアイテム、熱で収縮をかけたツイードが生むユニークなフォルムのスーツ、雨風から身を守ろうとするジェスチャーをそのまま形にしたジャケット、ファブリックをカットしたシーケンスを散りばめたロングスカート。全ては、メゾンのオートクチュールアトリエで12ヶ月にわたって制作されたものだ。新しいテクニックでこれまでにない素材の表情を作り出し、着る人の感情やジェスチャーへの考察から新しいフォルムとシルエットを生み出すジョン・ガリアーノ。「アーティザナル」コレクションは、メゾン マルジェラのクリエイティビティを象徴する実験的なアプローチであり、そこから続くコレクションを牽引する原液なのだ。

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