Text by 井上大輔(編集部)
今季、川崎フロンターレからMLSのLAギャラクシーに移籍した山根視来。
2022年FIFAワールドカップに日本代表として出場した彼は30歳にして新天地での挑戦を決めた。その山根は、『fifa.com』のインタビューでこう話していた。
「(2022年W杯の経験が移籍決断のきっかけになったのか。また、MLSでのプレースタイルとの違いは)
もちろん(W杯は)要因のひとつではあるけれど、その前から海外でプレーしてみたいという気持ちはあった。
予想していたようにここの選手たちは日本よりかなりフィジカルなので、自分の良さを出しながら、対処法を見出そうとしている。
チームメイトのピッチ上での考え方や、それぞれのキャラクターを理解することに関しては、まだまだ取り組むことが多い。でも、だからこそ自分はここに来た。長い間、新しい挑戦を受け入れたいと思っていたし、とてもやりがいも感じている。
(LAギャラクシーには日本のチームメイトである吉田麻也もいるが彼から学んだことは)
自分が日本代表にデビューした時に彼がくれたアドバイスは忘れられない。『通常の1.5倍の力でボールに行け』と。
でも、今はチームメイトなので、毎日のように指摘をもらっている。監督やチームメイトに細かいことを伝えるときも彼に助けてもらっている」
「(代表のポジション争いは熾烈だが、日本のためにプレーすることの意味は)
ボールを蹴っている限りは、日本代表の座は目標。全てのチャレンジはよく分かっている。招集されるかは、適切な準備や毎週のプレー次第。
でも、自分にとっては何も変わらない。今もこれからもピッチ上で全力を尽くす。MLSで足跡を残すことができれば、選手として本当に成長できると思う。
(アメリカは次のW杯を共催する、MLSも盛り上がっている。国内でサッカー熱の高まりを感じたか)
プレシーズンの試合で観客の規模や熱気などが日本と比べると大きくステップアップしていた。昨年のLAダービーでは8万人以上の観客を集めたようなので、思った以上にサッカーへの関心は高い。
日本では多くのプレシーズンマッチが非公開で行われる。ここではまったく違う。メディアは試合を大々的に伝えてくれるし、その扱い方やプロモーションの仕方がリーグをネクストレベルに引き上げていると感じる」
プレシーズンマッチの行い方やメディアの取り上げ方などに日米の違いを感じているようだ。
山根は、攻守で貢献してギャラクシーを最低でもプレーオフに導きたいとの意気込みも口にしていた。