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【西川貴教】個人事業主はツライよ!?30年の歌手人生と滋賀県愛

  • 2024.3.4
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西川貴教さん

1970年9月19日生まれ。滋賀県出身。バンド活動などを経て、1996年ソロプロジェクト『T.M.Revolution』をスタート。抜群の歌唱力と芸人顔負けのトーク力で一躍人気者に。またミリオンセラーとなった『WHITE BREATH』をはじめ、ヒットも連発! 現在も、ソロアーティスト西川貴教として精力的に活動している。地元・滋賀愛が強く、2008年には観光大使に就任。2009年より、滋賀県にて『イナズマロックフェス』を開催。最近では、官民一体となったイベントを開催するなど、地方創生のための活動も精力的に行なっている。

「来年消えてる人」になるかと思いきや、あと数年で歌手活動30周年!

――30年近く前のヒット曲が、某ファーストフードのCMに使われたり、70万枚を超えるヒットとなった『HOT LIMIT』の奇抜な衣装とPVは今でも語り継がれて伝説となっていたり、若いアーティストが彼を目標、憧れとして掲げていたり。そんなT.M.Revolution 西川さんのお名前と歌声を知らない人は、今でも日本にはいないと言っても過言ではないほど。

西川貴教さん

西川さん「いやいや。そんなことはありませんて! もう30年近く前の話ですし。そもそもね、僕が音楽の道を志して上京しようとしたときなんて、地元では『音楽で食っていくなんて、夢みたいなこと言うな』って感じだったんですよ。周りも堅いお仕事の方ばっかりだったし、みんな呆れてた。ただ母がね、信じてくれて『あなたがやりたいなら頑張りなさい』って送り出してくれたから、この道を進んでこられたわけなんですけど。それでもやっぱり、TVにちょくちょく呼ばれるようになってからも、来年は自分なんて、表舞台から消えてるんだろうな〜なんてずっと思っていましたから」

――それは意外! ずっと精力的に活動しているイメージがあります。2022年から2023年にかけての47都道府県ツアー(!)を成功させたり、夏フェスなどにも出演されてましたよね。

西川さん「この30年、長期の休みをとったこともないですし、最近はアーティスト活動以外もめちゃくちゃ精力的にやっているからかな? 常に新しいことをしようとしているので、マネージャー含め、苦労させちゃってるなあとも思ってます。でも次から次へとやりたいことのアイデアが浮かんじゃうんですよ。これまでいろいろなことをやってきて、30代、40代から一緒に仕事してきた同年代の人たちが、どんどん偉くなるなどして人脈もかなり充実してきました。だからアイデアが、けっこうな確率で実現しちゃうんですよね。まあ、大変といえば大変なのですが。今年もまだ具体的には決まっていない行政との取り組みに関して、スケジュールがびっちり押さえられています」

独立して個人事業主に。メディアに出なくなった時期も

西川貴教さん

――芸能界どころか、財界、政界にもつながりを持つ西川さん。しかし、30代は苦労の連続だったそう。

西川さん「今から23年前、30歳を機に個人事務所を立ち上げたんです。SNSなど、さまざまな発信手段や自己表現の手段がある今でこそ、フリーで活動するアーティストの方は増えましたが、当時はそんな人、周りにも全くいなかったんです。YouTubeなんかもなかったから、楽曲を発表する場もTVやラジオといったメディアやライブ、CDとかしかなかったんです」

――そんな状態での独立、怖くなかったんですか?

西川さん「いやもう、怖さしかなかったですよ。いつダメになるかわからない恐怖もあったし、大きな事務所という後ろ盾がなくなった途端、離れていく人もいました。変な話、貶めようとする人もいたりして、メディアに全く出られない時期もあったんです。さらに会社の人間、身近なスタッフとの距離感に悩んだ時期もありました。僕はアーティストであり、会社の代表でもあるので、意見がぶつかったときは、これは会社の代表としての通すべき冷静な意見なのか、それともアーティストのワガママなのか。その線引きもなかなかに難しくて。だけど今思えば、20代のころ、あれよあれよという間にTVでおなじみになって、30代で一回辛酸をなめたことは、無駄じゃなかったなと思うんです。天狗にならずにすんだし、何より人の本質だったり、本当に大切なことがわかるようになったから。人生に無駄なことなんて、ひとつもないんですね。もちろん当時は、どうしてこんな目に!?って毎日思っていましたよ。でも今は、その辛い思いすら、尊い体験だったとわかるんです

――それほどまでに大変な経験をされても、もう辞めよう、音楽から離れようと思わなかったのはなぜ?

西川さん「もちろん“好き”という強い気持ちがあるのが大前提ですが、何よりそんな僕を信じて、応援し続けてくれる方たちがいたから。ファンやスタッフ、音楽関係の人たち。その人たちの愛に応え続けることが、僕の人生のテーマでもある」

「滋賀県って琵琶湖以外何もない。けど、それがいい」

――“西川貴教はいつか、滋賀県知事になる”なんて噂がもう何年も、まことしやかに語られ続けていますが、どうしてそんなに地元愛が強いんですか? 地元、滋賀でイナズマロックフェスもずっとやられてますよね?

西川さん「イナズマロックフェスに関しては、実は最初はめちゃくちゃ個人的な動機から始まったんですよ。スタートは2009年なのですが、当時、母が病に倒れまして。だけどこういう仕事をしている以上、“親が病気なんで休みます”とは言えないじゃないですか。だから少しでもそばにいられるように、地元でって考えたのが最初なんです。もちろん、地元に恩返しをしたいっていう気持ちはありましたよ。だからこそ、東京や大阪といった開催しやすい場所ではなく、滋賀を選んだわけですから」

――会場整備など、とても大変だったそうですね。

西川さん「フェス会場なんてなかったですから、県庁の方たちと相談して、探して。そしてやるからには慈善事業ではなく、ちゃんと収益化して地元に貢献したかったから、仕組みをイチから考えて。アーティスト発のフェスも当時は前例があまりなかったので、本当に手探りの日々でしたね。寝ても覚めてもそのことを考えていて。最初はまさに手弁当。協賛企業もゼロ、ノウハウもゼロ。1つのステージから始めたのですが、4年目くらいまでずっと赤字でした。それでもね、勝手な使命感だし、誰に命令されたわけでもないけど、とにかくやらなくちゃ!って。そんなふうに走り続けて10年以上が経った今、イナズマはすっかり地元に根付いたし、ネクストブレイクの若手アーティストを世間に紹介する場所にもなってくれた。実はイナズマってね、3つあるステージのうち、2つが無料なんですよ。そこで交流することで、地域の活性化の源になってくれたらと思っています。最近では、そのノウハウをオープンにして、他の地方の方たちにもお伝えしてるんです。今後は経産省ともタッグを組んでさまざまな試みを実現する予定です」

――もうガチの政治家じゃないですか……。滋賀県知事にも国会議員にもなれるし、日本を変えちゃいますね!
ちなみに西川さんは、滋賀のどんなところを愛してますか?

西川さん人柄と琵琶湖。あとは何もないところかな(笑)。何もないって悪口に聞こえちゃうかもしれないけど、違うんです。逆に言えば無限の伸び代があるってこと。フェスだって、何もないからこそあの規模の会場を、僕たちが一番いいと思う形で、イチから作り上げることができたんです。今ではフェス文化がすっかり根付いて、秋は滋賀でイナズマ!って全国の人が知ってくれている。それってすごいことですよね。あと、滋賀の人って人柄が本当に良くて、オープンマインドだし、ビッグウエルカムなんですよ。イナズマに出てくれるアーティストさんたちもみんな、居心地がいい、ライブしてて楽しいって言ってくれています。フェスをきっかけにそれを知ってもらえたら、実は大津京とか歴史的な見どころもある滋賀に、もっともっと訪れたいと思ってもらえるんじゃないかなと」

20年目にして実現!「ガンダムSEED」への思い

――この春公開される『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の主題歌を担当されています。
20年ぶり2回目となる主題歌、どんな思いがありますか?

西川さん「最初に担当させていただいた2000年代初頭はそれこそ、独立したてで本当に辛い時期でした。そんな僕に新しい扉を開けるきっかけをくださったのが、ガンダムSEEDの主題歌だったんです。御恩をいつか返したいと思っていて。あれから20年も経ってしまいましたが、監督が今回もどうしても僕に!とおっしゃってくださって……。それを伺ったとき、これはもう使命なんだと感じました。全力でやるしかないと」

――ガンダムって老若男女に愛されているコンテンツ。プレッシャーはありましたか?

西川さん「ガンダムシリーズって僕が子どもの頃から観ていたアニメで、本当に長い歴史がありますよね。こんなにも長い間、愛され続けている作品ってなかなかないじゃないですか。『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』にしたって、最初にSEEDが公開されたのが20年前、当時子どもだった方も大人になっているだろうし、お子さんをお持ちだったりするかもしれないし、当時とはまた違う目線できっと作品を観ることになると思うんです。その中で監督をはじめとした製作陣の思いを伝えるサポートを、音楽でできたらなと思っています。単なるエンターテインメントではなく、いろんなことを感じるきっかけになる作品だと思うし、世代を超えて愛される作品でもあると思う。そんな作品に再び、関わることができたことを本当に嬉しく思っているんです」

西川貴教さん

西川さんの美肌の秘訣を動画でチェック!

西川さんが小室哲哉さんと初タッグを組んだ新曲『FREEDOM』が絶賛発売中!
こちらの新曲は1月に公開された全国ロードショーの『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の主題歌。西川さんの力強い歌唱は必聴です!

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撮影/岩谷優一(vale.) ヘアメイク/Kaolu Asanuma(Deep-End) スタイリング/Masato Hishinuma(Deep-End) 取材・文/中川知春

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