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「趣味優先の彼氏にモヤモヤ…」長続きカップルになるためにすべきこと

  • 2024.2.29

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、自分との時間より趣味を優先する彼氏に不満を感じている26歳女性。将来の生活にも不安を感じているとのことですが…。長続きカップルになるためにはどうしたらいいか、結婚前に必ずしておくべきことを三松先生が教えてくれます!

翔子(26歳)、趣味の時間を大事にする彼。趣味レスなわたしってつまんない女か

【レスなひとびと】vol. 233

「じゃ、行ってくるわ」
朝5時前。同棲中の彼氏、陽平はベッドを抜け出し、スノボに出かけていった。
最近はいつもこうだ。「もうすぐシーズンが終わるから」って毎週のようにスノボに出かけていくんだもん。

翔子も一度だけ、一緒に行ったことはある。
ふだんは着ないような派手色のウェアとゴーグルとニット帽を買って。陽平は「かわいいじゃん」ってほめてくれたけど…。

「ぜんっぜん滑れないーー」

サラサラとロングヘアをなびかせて、真横を滑走していく女性を見ると翔子は腰が引けてしまった。

リフトを降りたばかりで、先はものすごく長いのにどうやって下まで行こう。
「しょーがねぇなぁ、ゆっくりでいいから」
と笑いながら、最初は手取り足取り優しく教えてくれていたものの、そりゃ教えてばかりじゃつまんないよね。

彼は思いきり滑りたくなったのか、1時間だけ別行動することに。
寒くて、寂しくて、孤独で、一体何のために冬山に来たんだ!? あれ以来、翔子はスノボには同行していない。

一緒に住むまではそれでよかった。翔子は大きな病院で看護師をしていて、ランダムシフト。土日に毎週休めるわけじゃない。土日はアウトドア派の陽平がむしろ都合いいくらいだ。行動がわかってるので浮気の心配もしなくていいし。その考えは一緒に住み始めて一転した。
「え、今週も行くの?」の繰り返し。

毎週末に出かける陽平。仕事か趣味かで、家のことはまったくやらない。

「わりぃ、また友達と約束してるんだ。エッチはまたね。翔子はどっか行きたいとこがあるんだっけ?」
「んー、特にあるってわけじゃないけど、最近一緒にゆっくりできてないなって」
「そかそか。じゃあ、やりたいことできたら教えて!」

陽平はまず趣味優先。翔子のことはその次。
しかも、チラッと見えてしまった。陽平のスマホに、サークル掲示板のアプリが入っているのを。
ためしに翔子もアプリをダウンロードしてみる。
掲示板には「お茶できる20〜30代募集」といった簡単なものから「1泊でスノボ行く人募集」といったものまでいろいろある。スノボサークルの参加者を探すと「よーちゃん」がいた。

アイコンはずいぶん前にふたりで行ったカフェデートで、翔子が撮った写真。そのサークルには、もちろん女性もいる。

今頃、陽平は上級者の男女でスノボを楽しんでいるのだろうか。全然家のこともやらずに、春夏はサーフィンやキャンプ、秋冬はスノボ。
(わたしも何か、趣味を作ればいいのかなあ)
もやもやして、二度寝もできなくなってしまう。

このままじゃ、結婚しても一緒に子育てできる気がしない。

【三松さんからのコメント】

なるほど趣味や友達付き合いを優先する彼氏に不満な日々ですね。
結婚前に不安や不満はすり合わせしておかないと、「結婚したら直るだろう」ってことは一切ありません。

家のことを翔子さんに任せていつまでも子ども気分。自由気ままな彼氏。お互い働いているのにフェアじゃない。まずは、家事の分担を決めるところからです。
「趣味に時間使う前に、生活の基本は二人でシェアしよう」が第一声です。陽平さんはなにか明確な目的がないと、行動を起こさないタイプ。

「この日はしよう」とあらかじめ計画をしてみて。
は家事だけでなく、映画、ゲーム、ドライブ、カフェデート、エッチなど
二人で共にする行動。それでも自分の趣味と付き合いを優先するようならば、別れるかどうかを真剣に検討したほうがよかろうかと。趣味は必ずしも同じじゃなくていい。パートナーの趣味を受け入れ、自分は全然違うことをする。でも二人でする何かのときにはコミットして充実タイムを過ごす。そんな関係が健全です。

趣味がないならば無理して探す必要はありません。「パートナーとなんもせずまったり過ごすのが好き」という人だっていくらでもいます。問題は彼が翔子さんのその気持ちを察するかどうかです。

察することが苦手な彼なら、バチッと言葉で伝えないとわからない。結婚できるかどうか、今のうちに模索してみてくださいね。

「趣味レス女性でもぜんぜんOK。でも彼が“趣味>二人時間”ってタイプなら結婚後、確実にレスになります! いいのか。それで。寂しいぞう」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

©KRIS/Adobe Stock

文・三松真由美

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