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雑草なんて言わせない! 体内の健康維持と美容におすすめ、「スギナ」を飲もう

  • 2024.3.1
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スギナは、雑草といわれて、根こそぎ抜かれるか、除草剤をまかれる…そんな厄介者扱いされる代表的な草ですね。ですが、じつは薬効がいっぱい詰まった立派なハーブ! 特にスギナに含まれるケイ素は、人の健康維持に必要不可欠なミネラル分で、活用しないなんてもったいない♪ 今回は、そんなスギナの魅力を、ガーデンセラピーを学べる教室「花音」代表の堀久恵さんにお伝えいただきます。癖がなく飲みやすいスギナをブレンドした、ハーブティーレシピもご紹介します。

スギナ(ホーステール)はハーブの1つ

雑草と呼ばれ、嫌われるスギナ。じつはハーブだということを、ご存じでしょうか? ハーブでは、「ホーステール」と呼ばれ、なんと4億年も前に、すでに地球に存在していた植物だといわれています。

ツクシの後に伸びてくる茎がスギナです。

ツクシの後に伸びてくる茎がスギナ

ツクシとスギナは同じ植物ですが、部位が違います。ツクシは「胞子茎」で繁殖をするための部位で、スギナは「栄養茎」で光合成を行うための部位です。

私の活動拠点・花音の森には、現在、スギナがいっぱい生えています。

スギナ

植栽の中にも、芝の中にもたくさん出てきて、このままだと、スギナ畑になりそうなほど、生命力が強いです。さすが4億年も生きている植物ですね。

スギナの魅力その①「ケイ素」

スギナの魅力その①「ケイ素」

スギナは「ケイ素」という成分を含んだ、数少ない植物。ケイ素は、腎臓や肝臓をはじめとしたあらゆる内臓、脳、骨、筋肉、血管、歯や髪、皮膚など、体内の健康維持に欠かせないミネラルの一つ。また、コラーゲンやエラスチンなどの結合組織を強化する働きがあり、肌のハリや透明感、つややかな髪にも大きく関与していて、「美のミネラル」ともいわれます。

ですが、このケイ素、体内で作り出すことができませんので、口に入れるものから摂取する必要があります。野菜やイモ類、豆類、穀物の食物繊維に豊富に含まれていますよ。

ケイ素は、加齢とともにどんどん減少していき、不足すると体内の機能が低下してしまいます。積極的に摂りたい成分なので、スギナも上手に摂取できるといいですね。

スギナの魅力その②「カリウム」

スギナには、カリウムも豊富に含まれています。カリウムには、身体にある余分な水分を体の外に排出する作用があるため、むくみや高血圧の改善に役立ちます。毒素を体の外に排出する働きで、膀胱炎などの感染症を防ぐ作用も期待できますよ。

スギナはどこに生えてる? 購入先は?

スギナはどこに生えてる?購入先は?

自分の家にある場合はいいのですが、スギナが手に入らない方も多いかもしれません。基本的には、すべての土地には所有者がいますし、道端に生えていても、犬の散歩道で汚れていることもあります。ですので、スギナもハーブとして捉えて、プランターなど限られた場所で栽培することも、検討してみてください。

庭に生えている人から根を譲ってもらうか、ネット通販では、ハーブ苗として販売しているところもあります。

栽培が難しい場合は、乾燥させた茶葉として販売されているものでも。ハーブティー専門店などで取り扱いがあります。ハーブティーでは、英名のホーステールとして売られていることが多いです。

生で? 乾燥させて? スギナはどうやって飲むの?

生で?乾燥させて?スギナはどうやって飲むの?

スギナは、葉と茎を飲用にすることができます。緑茶に似た草の香りで、味はくせがなく飲みやすいハーブです。

私の印象は、摘みたてフレッシュなスギナの味は、マイルド。主張しすぎず、ほんのり草の香りがします。自分の家で採れたスギナを乾燥させたものを飲むと、草の香りが強く感じられます。

生でも乾燥でも、どちらでも飲めますので、試してみてはいかがでしょうか?

生のスギナをブレンドして、ハーブティーを入れてみよう

1種類だけではなく、複数のハーブを組み合わせることで、味も香りも豊かになります。それに、スギナの有効成分が魅力的だからと、ずっとスギナだけを飲み続けるというのも、体内のバランスを崩すことにもなります。ですので、私は、いろいろなハーブをローテーションしたり、ブレンドして飲むことをおすすめしています。

ということで、今回はスギナをメインにブレンドハーブティーを作ってみましょう!

用意したハーブはこちら。

用意したハーブはこちら。

ヨモギ・スギナ・緑茶(粉末)の3種類です。ブレンド比率は、自分が好きだなと思う味を半分と、その他2種類を合計して半分の割合で、まずはトライしてみます。例えば、スギナを5とすると、ヨモギと緑茶を2.5ずつ、計10になるようにブレンドします。

ただし、生のものと乾燥のものでは、かさ(量)が変わります。一般に、生葉は乾燥葉に比べて3倍量が必要です。生葉と乾燥葉は混ぜても問題ありませんが、量の調整だけ、ご注意くださいね。

それでは、ブレンドして入れてみましょう。

材料

●ハーブ(ティーカップ2杯分)

  • スギナ(生) 10g
  • ヨモギ(生) 5g
  • 緑茶(乾燥・粉末) 2g弱

●お茶を入れる道具一式

ハーブの準備

ハーブの準備

生葉の準備をしましょう。ヨモギは茎から葉だけにし、スギナは小さくカットします。

熱湯を注ぐ

お湯をいれる

ティーポットに茶葉を入れたら、熱湯を350ml注ぎ、3分蒸らします。

濾してティーカップへ

濾してティーカップへ注ぐ

茶こしで濾しながら、ティーカップに入れたら完成。

スギナを積極的に摂取しよう

スギナを積極的に摂取しよう

いかがでしょう? 雑草といわれ嫌われているスギナですが、見方が変わってきませんか?

スギナはミネラル成分の宝庫! ぜひ身体の健康維持に役立てていってくださいね。

<注意点>

スギナは自然の恵みが詰まったハーブですが、下記の注意点を守ってください

*長期使用は避けます
*子供への使用は避けます
*心臓、または腎臓の機能不全の人は使用を避けます

また、ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。

Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。

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