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【ウエディング・パーティ最旬トレンド】vol.70 ウエディングにふたりらしいテーマを

  • 2024.2.29

全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)小原義之さんが、花嫁たちに世界のウエディング状況をお届け。

Nisie Enchanged Florist

さて、そのために大切なことはウエディングを通して何をアピールしたいのかをしっかり方向づけることです。冒頭でもご紹介したように、「自分たちらしい」「自分たちがやりたいような」ウエディングをするためには、テーマやコンセプトを設定することが欠かせません。そのテーマやコンセプトに基づいて一貫したイベント・儀式を演出することで、ゲストの皆さんにふたりにとっての式の意義を伝えることができます。

欧米のカップルたちはウエディングを通じて、自分たちが考えていること、自分たちの嗜好、自分たちの主張などを表現するためにテーマを決めていきます。なかには、社会情勢を反映したテーマやコンセプトを取り入れる人も少なくありません。例えば「SDGs」「地球環境保護」「エコ」など、今まさしく社会でクローズアップされている事柄に自分たちも向き合っていることをアピールしたテーマやコンセプトの設定が挙げられますが、その表現方法はカップルによりさまざまです。挙式のなかで、植物に水を指す演出をゲストの皆さんに行っていただくことで、自分たちの考えを共有しようとするカップルもいます。

Nisie Enchanged Florist

一方では、自分たちの嗜好を取り入れたテーマも多く見られます。そのため、好きなカラーをテーマにする花嫁も多いようです。特に人気なのが“サムシング・ブルー/Something Blue”にあやかったブルーや、花嫁が好む傾向の多いピンク、また、パントン社が毎年発表する「Color of the Year」で選ばれたカラーをテーマに取り入れるウエディングもよく見られます。

Tatiana rico

同社が発表した「Color of the Year 2024」は「ピーチファズ/Peach Fuzz」。すでにアメリカではこのカラーを使ったフラワーアレンジメント、招待状等のペーパーアイテム、ブライズメイズドレス、ウエディング・ケーキ装飾など、様々なシーンでのカラー演出を見ることができます。

Nisie Enchanged Florist

他にも、好きな映画やドラマのタイトルをそのままテーマにして、その世界観を表現したウエディングも見られます。そのひとつがここ数年の間、国内でも人気のロングテーブルのレイアウト。そのきっかけは、NHKでも放映された人気の海外ドラマ『ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館』と言われています。ドラマではロングテーブルのレイアウトでの晩餐会や食事のシーンがよく登場しますが、その影響と言われています。そこで、このドラマの世界観でもある「クラシカル・ロマンティック/Classical Romantic」が、そのままテーマに使われることもあります。

Nisie Enchanged Florist

カップルの主張例としては、最近ではミニマリストたちのウエディングですね。自分たちにとって必要なものだけを追求し、最小限に抑えるミニマリズムを実践した形で世界観を構築するわけです。他にも「BOHOスタイル」も根強い人気があります。「ボヘミアン/Bohemian(遊び好きな、アバンギャルドな)」と「ソーホー/SOHO(NYのアートタウン地区)」を掛け合わせた造語ですが、自由奔放でありながらエレガントなライフスタイルを楽しむ人たちによって生まれたコンセプト。ウエディングでもインディアンテントを演出に取り入れたり、民族柄のドレスやテーブルクロスを使用したり、またパンパスグラスを大胆にアレンジしたウエディングがその典型と言えます。

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