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結婚式が雨だったら⁉ 海外花嫁のレイン・ウエディング体験記

  • 2024.2.29

「雨の日の結婚式は幸運をもたらす」と言われます。ふつうは結婚式がどしゃ降りだったら、幸運とは思えないものです。でも、雨でびしょびしょの結婚式を挙げた私の経験から言うと、レイン・ウエディングには、良いところも―悪いところも―あります。

2018年1月に夫のダンと婚約したときから、最適な日取り探しが始まりました。一般的に言って、イギリスで最も乾燥しているのは5月、最も雨が多いのが12月です。

私たちは、通常雨が降ることもなく、暖かい9月を選びました。それは、私の亡くなった祖父母の結婚記念日でもありました。私の結婚指輪として、祖母が自分の指輪をプレゼントしてくれていたので、とりわけふさわしい日取りでした。

25ans Wedding

結婚式までの間、私はどんな天気になってもパニックにならないことを決めていました。天候はコントロールできないことはわかっていましたが、日にちが近づくにつれて、私は自分(と悲観的な父)がしきりに長期予報をチェックするようになっていることに気づきました。

そして、9月22日の結婚式の3日前、招かれざる客が到着しました。暴風雨「アリ」と暴風雨「ブロナー」です。偶然ですが、彼らはその年に来た最初の二つの暴風雨となりました。そして、私たちの結婚式が行われたエセックス州は、イギリスで2番目に雨量が少ない州ですが、この直撃を受けました。

エセックス州の美しい田舎にある両親の家で結婚披露宴を開くことは、木漏れ日のイメージとともに、母とあたためていたアイディアでした。不吉な灰色の雲が披露宴のテントの上に垂れ込め、両親が丹精して育てた美しい庭の花が、招待客が誰も見ないうちに、どしゃ降りに遭って花びらを落とし、徐々に地面に倒れて行くことなど、考えてもいなかったのです。

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その日、暴風雨はその力を見せつけました。両親の家の二階から外を見たときのことは一生忘れません。メイクアップアーティストに「太陽の光で紅潮した」イメージのメイクを仕上げてもらった私は、降りしきる雨と吹きつける風の中で、なんとか壊れたテントを修理しようと金づちを持って庭を走り回る父の姿を見たのでした。

実際、花嫁の一行が着々と準備を進めている中、テントのレンタル会社が戻ってきて、テントが空に吹き飛ばされていないか、チェックしていたのでした!

私は朝起きた瞬間、ことわざを思いうかべていました。「7時前の雨は11時前に上がる」これが実現しなかったときは、こう思いました。披露宴までには上がる、と。でも、それさえ実現せず、テントがびしょぬれになったときは、きっと美しい夕日が見られるだろうと確信しました。それも実現しませんでしたが。

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"ゲストはみんなテントの中に集まり、ダンスフロアを満員にしてパーティを盛り上げてくれた"

でも、明るいことも―この天気にもかかわらず―たくさんありました。結婚式は幸せに満ちあふれていて、暴風雨にはこれをくじくことができなかったのです。

私よりずっと先見の明がある人たちが、大量のカラフルな傘を至る所に用意して、招待客が使えるようにしてくれました。写真で見るとその色が素晴らしいのです。特に、私たちが教会を出るときの、カラフルな傘を背景にして紙吹雪が舞う写真はお気に入り。

披露宴の前に、庭をブラブラしながらシャンパンをちびちび飲む、という当初の計画は台無しになりましたが、最初からみんながテントの中で一緒に楽しみ、ダンスフロアに人が溢れることになりました。

誰もが、ヘアスタイリストやケータリング業者から招待客まで、結婚式に雨が降るのは「幸運」だと言ってくれました。花嫁を慰めるためのものだと今も思いますが、それが本当かどうかにかかわらず、ダンと私はその後も幸せに5年半を過ごし、2人の素晴らしい子どもたちに恵まれました。

そして、最初の結婚記念日にも雨が降りました!

これから結婚式を迎える花嫁と花婿への私からのアドバイスは、雨に降られても構わず楽しむこと。せっかくの日にと思うかもしれませんが、招待客にはほとんど関係ありません。雨だろうと晴れだろうと、喜んであなた方の愛を祝ってくれるでしょう。

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レイン・ウエディングに備えてどんな準備をしたらいいでしょうか?

・新婚夫婦のために白い傘を、招待客のためには安くてカラフルな傘を大量に用意し、会場のあちこちに置いておきましょう。

・床がぬれて滑る可能性があるなら、悲劇を避けるためにマットを置いておきまましょう。たとえば、ワラで編んだマットなら、耐久性が高く、エフォートレスながら、シックです。

・屋外で何かするプランを立てているなら、安全な場所でできる代替案を考えておきましょう。会場のスタッフやウエディング・プランナーと事前に話し合って。

・会場の駐車場が舗装されていない場合は、車が泥にはまらないように注意しましょう。タイヤの下に段ボールや木の板を敷くだけでも、牽引力が増します。

・保険に入ることも検討しましょう。結婚するカップルの約4分の1しか保険に加入していませんが、わずか39ポンド(約7,000円)で、悪天候や自然災害などによるキャンセルや規模の縮小、延期などの事態に備えられます。ただし、細かい文字もよく読むこと。注意報・警報が出ていた場合は、保険会社が支払わない場合もあります。

※この記事は2024年2月29日時点のものです。

Translation: mayuko akimoto Photos: ANDY BENNETT PHOTOGRAPHERS From: Good Housekeeping

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