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「不正出血は前にもあったし…」1カ月以上症状を放置した友人に告げられた思いも寄らない病名とは

  • 2024.2.29
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これは私の友人が、不正出血を放置して思いがけない病気につながった話です。友人は元々子宮内膜症を患っており生理痛がひどく、不正出血もしばしば起きていたそう。今年の夏、少し不正出血が長引いたときも「いつもの症状かな」と病院へ行かず「そのうち治まるでしょう」と放置してしまったそう。しかし、いつもとは違う症状が彼女を襲う事態になったのです……。

生理痛がひどい友人

私は三姉妹の母です。長女が幼稚園に通っているころ、幼稚園が終わってから長女は公園でお友だちとよく遊んでいました。ある日、いつものように子どもたちを遊ばせながらママ友と話していた最中「痛たたた……」と、ママ友の1人が急におなかを押さえ痛そうに腰を丸めたのです。とてもつらそうな姿に驚き「大丈夫?」と聞くと「急にごめんね、最近生理痛が重くて、痛くてね」と言う彼女の顔色は青く、本当につらそうでした。

聞けば子宮内膜症を患っているとのこと。本来は子宮内部にできるはずの子宮内膜組織が、異常な場所で作られてしまう病気で、彼女の場合は生理痛がとても重く、生理の期間はいつも陣痛並みに痛むそうです。そして「怖いから婦人科に定期的に行って、異常がないか診てもらってるけど、痛いものは痛くて」と話してくれました。

この日は公園遊びを切り上げて、少し早く解散する流れに。彼女は少し休めば大丈夫と言っていましたが、明らかに早く休んだほうがよさそうな顔色です。「また遊ぼうね~」と手を振り合う子どもたちと一緒に私は「お大事にね」と手を振りながら、内心とても心配でした。「いつものことだから心配しないで」と言いながら、彼女は青い顔のまま帰っていきました。

不正出血が続いていたけど中々病院へ行けない日々

しばらくして幼稚園児たちは夏休みに。その友人も日中子どもを遊ばせたり、家業の手伝いをしたりと、忙しく過ごしていたと言っていました。そして夏休みの間中ずっと、生理ではない期間もだらだらと少量の不正出血が続いていたそうなのです。生理のように重い出血が続くのではなく、1日に1度、ほんの少しパンティライナーにシミができるくらいだったため、病院へ行くのをためらっていたそう。

子宮内膜症の影響での不正出血はこれまでも経験があり、そのときはしばらくしたら治まったため、今回も「そのうち治るでしょう」とあまり気にしていなかったそうです。何より夏休み中で子どもたちの昼食作り、遊び相手に片づけとすることが多く、とても自分が病院に行って診察してもらおうとは思えなかった、と言っていました。

しかし、夏休み残り2週間を過ぎたころ、彼女は急に腹部の激痛に襲われました。生理痛がいつも重いとはいえ、それより数倍ひどい痛みで、体勢を変えても温めても鎮痛薬を飲んでも痛みが治まらなかったそう。冷や汗が額に浮かび、息をする間も痛くてたまらなかった彼女は「もしかして盲腸?」と考え、自分で救急車を呼びました。

「盲腸じゃない?」医師から告げられた病名は

救急車で病院へ運ばれた友人。問診を受け、夏休みの間の不正出血や子宮内膜症の持病について伝え、超音波検査を受けました。すると判明した病気は彼女が予想していた盲腸ではありませんでした。なんと、卵巣内にできたチョコレート嚢胞(のうほう)が破裂していた、とわかったのです。チョコレート嚢胞とは子宮内膜症が卵巣内にでき、古くなった血液が固まって変色したできものを指すそうです。

友人は緊急で手術を受け、このチョコレート嚢胞を摘出しました。子宮内膜症がまさか、緊急手術が必要な病気につながるなんて考えたこともなかったと彼女は後で振り返っていました。生理痛が重くなったり不妊になりやすかったりと、子宮内膜症にかかっていてもいくつかの症状を知っているだけだった自分を恥じたそうです。無事に手術は終了し、経過を見ながら1週間入院して、夏休みが終わる前に退院できました。

「普段なら不調があればすぐ病院へ行くのに、夏休み中だからとか、以前同じ症状があったときはすぐ治ったからと言い訳しながら1カ月も放置してしまったことが今回の手術につながったのかも」と友人は言っていました。

突然の入院に家族も驚いたらしいのですが、両親や夫が休みを取って子どもの世話や入院の荷物のやりとりを担当してくれたおかげで、夏休み中の入院をなんとか乗り切れたとのこと。友人の2人の子どもたちも初めは泣いていたけど、お医者さんに治してもらえると話すときちんと聞き分けて我慢してくれたようです。夏の旅行も急に日程変更したそうですが、大事に至らなくて本当によかったと話していました。

まとめ

普段なら見逃さない症状でも「このくらいならよくあるし」と自分に言い聞かせて放置してしまったため、友人は緊急手術を受ける羽目に。病院は混んでいるし、子どもたちを預けてまで……と行かない理由を思いついても、この手術以降、彼女は異変があったらきちんと病院へ行くようにしていると話していました。

また、元々患っていた子宮内膜症について、何に気を付けるべきか、どのような病変があるのかなど、自分の病気についての知識が足らなかったかもとも。以前にあった症状でも同じようなものと決めつけず、症状のあるときはきちんと受診するのが大切なんだと教えてくれた体験談でした。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

イラスト/sawawa

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著者:田川 ゆうこ


監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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