1. トップ
  2. エンタメ
  3. ソフィア・コッポラ最新映画『プリシラ』とシャネルが手がけたウエディングドレス、その製作に迫る。

ソフィア・コッポラ最新映画『プリシラ』とシャネルが手がけたウエディングドレス、その製作に迫る。

  • 2024.2.28

2024年4月12日(金)より全国ロードショーとなる、話題の最新映画『プリシラ』。ソフィア・コッポラが監督を務めたこの作品の劇中に登場するウエディングドレスをシャネルが手掛けている。

「自分の映画のプレミアに、ヴィルジニー・ヴィアールが手掛けたオートクチュールのドレスを着て行くと大きな自信をもらえます。かつてガブリエル・シャネルは、服は自信を与えるものでもあると言っていましたし、シャネルのドレスを着ていると、無敵になったように思えるのです」そう語るのは、映画監督でありシャネルのアンバサダーでもあるソフィア・コッポラ。

これまで、ショーのバックステージを撮影したり、ティザーフィルムを製作したりとメゾンと強い繋がりのもと、コラボレーションを続けてきたソフィア。そんな彼女がシャネルのサポートを受けて撮影した最新作映画は、かつてエルヴィス・プレスリーの伴侶として、その激動の人生を駆け抜けた女性、プリシラ・ボーリューの人生が描かれている。大人になる過程でのアイデンティティと自立を求める姿を映し出したストーリーは、2023年9月にヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、大いに注目を集めたことも記憶に新しい。

1200_chanel_image-2_credit-philippe-le-sourd-LD.gif
10代という若さでその時既にロックンロールのスーパースターとして人気絶頂の最中にあったエルヴィスと出会ったプリシラ・ボーリュー。長い交際期間と波乱に満ちた結婚生活の知られざる一面を鮮明に描き出す。

ソフィアからの依頼を受け、劇中のエルヴィスとの結婚式で、プリシラが着用するウエディングドレスやクラウンを制作したシャネル。ドレスは、1967年の結婚式で実際にプリシラが着用したものに新たな解釈を加えた特別なデザイン。2020年春夏オートクチュールコレクションのエスプリが着想源にもなっており、ヴィルジニーのクリエーションとシャネルが誇るオートクチュール、さらにメティエダールのアトリエのクラフトマンシップを凝縮し完成させた一着だ。

「結婚式のシーンはとても象徴的で、これまで私たちは、その瞬間をたくさんの写真や映像で見てきました。その瞬間はプリシラの物語の頂点とも言えます。そのために、映画でもこの重要な場面に相応しいウエディングドレスを作る必要がありました。シャネルを提案してくれたのは衣装デザイナーのステイシー・バダット。私とメゾンとの親交もあり、ドレスの制作を手伝ってもらえるようお願いできたのは大変喜ばしいことでした。シャネルは、自身が得意とする美しいレースをあしらったオートクチュールのウエディングドレスを作ってくれたのです。これは自分たちだけでは到底できないことでした。ウェディングドレスとマサロが手掛けたシューズが、シャネルのスタジオやアトリエの人たちと一緒に登場したときは、胸が高鳴りました。心から感謝しています」(ソフィア・コッポラ)

3.gif
カレレースとシャンティレースを重厚なクレープ生地と合わせた純白のドレス。ひとつひとつのボタンもレースで覆い、制作に90時間を費やした。

遡ること1930年、ガブリエル・シャネルは、映画プロデューサーのサミュエル・ゴールドウィンが製作する映画の衣装をデザインするためにハリウッド入りする。以来、メゾンは、ガブリエルが生前に築いたつながりを存続させるべく、映画監督や組織へのサポートを継続。映画はメゾンにとっても切っても切れない存在となっている。

4.gif
プリシラ役のケイリー・スピーニーが作中でつけたシルクチュールのベールは、4種類のサイズのパールビーズを500個以上、透明なガラスチューブのビーズを約50個、シルバーのガラスクリスタルを50個以上、そしてシルバーのラインストーンで作られた小さな王冠で固定されている。刺繍のアトリエであるモンテックスにて、手織りと針刺繍で作られた王冠の刺繍には50時間を要した。
5.gif
シャネルのメティエダールのひとつ、マサロがシューズを手掛けた。

「ココ・シャネルが芸術家たちと友情を築き、芸術をサポートしてきたことは素晴らしい功績です。現在もシャネルとヴィルジニー・ヴィアールにとって、芸術に積極的に関わり続けることが重要なのだと伝わってきます。シャネルが私の映画を支援し、それによってたくさんのことが実現可能になったことは、私にとって大きな意味を持つのです。シャネルは強い女性たちに基づいたメゾン。たくさんの女性が働いていて、あのガブリエル・シャネルによって設立されたのですから、多くの女性芸術家もサポートしていることにも納得がいきます。

そして、今作品の主人公プリシラの強さにも本当に胸を打たれるものがありました。今いる世界とエルヴィス・プレスリーの妻というアイデンティティ、それらをすべて捨てて自分の道を見つけるのは、70年代当時にはとても勇気がいることだったに違いありません。プリシラの物語が共感を呼ぶのは、彼女が大人の女性へと成長する過程で、少女や若い女性たちがみんな通るであろう多くのことを経験しているからです」(ソフィア・コッポラ)

問い合わせ先:シャネル カスタマーケア0120-525-519(フリーダイヤル)

元記事で読む
の記事をもっとみる