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「大人の女性が自分に自信をもてなくなる理由」辻愛沙子さんほか、プロに疑問をぶつけてみたら…

  • 2024.2.27
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「間違っているかもしれない」「私なんかが…」と、ついつい考えてしまいませんか?私たちが自信を持てないのは社会に原因があります。「女性が自信を持ちづらい問題」と向き合う識者と根本となる原因を考えました。

【対談】私たちが自信を持てない原因は「社会構造」にあった!?

SNSを見て、誰かと比べて自分以上のものを求めて自信をなくす人が多い今

瀧波:辻さんは多分野で活躍されていますが、今の20~30代の方って有名になってもドヤ感がないですよね。私が辻さん世代だった頃に活躍していた20~30代とは違って、自分に自信を持っていることを隠さなきゃいけない風潮があるように思います。「私なんてまだまだです」って姿勢が良しとされる。
辻:そうですね。いろんな要因がありますけど、やっぱりSNSの存在は大きいです。今って自分の投稿の次にいきなり海外スターの投稿が並ぶような時代じゃないですか。だから自分もまわりも、自然と他の誰かと比べて相対評価になるんですよね。みんな自分に求めるレベルを上げすぎて減点方式で見てしまう。情報が容易に手に入る時代になったことによる弊害だと思います。
瀧波:そうですね。X(旧Twitter)が登場し、利用者が増えた2010年以降、みんな自分をあらゆる人と比べるようになったから、今回のテーマの「自信が持てない」理由のひとつはまずそこにあるのかなと。
辻:比べているつもりはなくても「あれ、私って幸せだと思ってたけどじつは幸せじゃないのかな」と考えてしまったり。自分の生活の範囲と関係ない場所まで視野を広げて幸せの及第点を上げ、背負っている傾向はあるのかなと思います。

私たち、こんなときがあります

会議で意見を求められた際
「間違っていたらどうしよう」と不安に思ってしまう

日常の幸せをSNSに投稿したいけれど
もっとすごい人がいるから何も載せられない

重要な役を与えられても
「自分はふさわしくない」と感じてしまう

CLASSY.世代が自信を持つことの妨げになっているもの

若い女性の成功を喜ばない風潮
「みんながそうではないですが、結果を出しても若い女だからという理由で評価を下げる年長者はいるし、黙って見過ごす人も多い」

もう何をしても無意味…「学習性無力感」
「長期間、ストレスの渦中に置かれ回避困難な環境に置かれると、人はその状況から逃れようと考えることすらできなくなる現象」

女性が自信を持ちにくい日本の社会構造がわかる本

『わたしたちは無痛恋愛がしたい~鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん~』
著/瀧波ユカリ
講談社
「女性を取り巻くあらゆる恋愛のモヤモヤがエピソード化されている漫画。これがあるあるになっている社会ってヤバい…と大共感の嵐。問題を解決していくステップがユニークに描かれていて学び多し。男性にもオススメ!」(辻さん推薦)

『男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法』
著/サラ・クーパー
訳/渡辺 由佳里
亜紀書房
「男性だったらしなくていい苦労を強いられる働く女性あるあるを皮肉とユーモアたっぷりに綴る一冊。男性中心社会の仕組みに絶望必至だけど、仕事がうまくいかないのは自分のせいだと思う女子は読むべき!」(瀧波さん推薦)

〝セルフ・コンパッション〟3ステップを実践!

【Step1】他人に認めてもらう前に自分で自分を認める
「〇〇している自分は好き」「〇〇な自分は認められる」などの部分承認ではなく、どんな考え、行動、感情を持ってもそんな自分を受け入れること。自分を好きになることは難しくても、ネガティブな感情を抱えてもいい、そんなときもある、と認めてみて。

【Step2】うまくいかないときほど自分に優しくする
自己肯定感が低い人は自責的な傾向が強く、自己批判を繰り返したり損な役回りを引き受けたりしやすくなる傾向が。自分に優しい行動をとると、他人から優しくされたのと同じように体は安心し幸せホルモンが分泌。失敗から立ち上がる力も高まります。

【Step3】人との繋がりを感じ孤独を感じる時間を避ける
人は孤独感が強くなると自責の念が強くなり、人と関わるのを避けたり何かに依存しやすくなったりと悪循環に陥ります。「誰も私をわかってくれない」と思ってしまうとき、いつまでも漠然とした不満足や空虚を抱いているときほど、人と繋がる意識を。

【キャリア編】「自信がある」と言える状態は「進んだ!」と自分を褒めて認められた総量と比例します

コロナの流行でVUCA(将来の予測が困難な状態)時代が加速したことにより、生き方の変化を急速に求められ、誰も正解を持っていない中で答えを見つけなければならなくなりました。そのため、自分の持っているスキルに対して不安を抱き、自己効力感の低下が見られたのがここ数年の傾向だと感じています。
しかし逆を言えば、自分の可能性を広げる環境が手に入りやすくなったということ。最近私が女性管理職研修を行う際に必ずお伝えするのは、仕事における自信の量は「完璧じゃないけどここまでできた!進んだ!」と自分を褒め、次の行動をする自分にバトンを渡す量と比例するということ。でも、ほとんどの方が小さな行動を見逃しているし、認めていないし、褒めていません。それがなければ次へ進めないのに…。要は「ないない病」が発生している状態。チェックリスト2点を常に心がけ、少しでも進めたら自分を褒めて、認めましょう。

【恋愛編】自立している女性が望まれる時代。仕事の自信を恋愛に活かして

賃金が上がらずジェンダーフリーが叫ばれる今、男性にとって経済的・精神的に依存される恋愛や結婚は負担。つまり、しっかり働いているキャリアのある女性であることが第一条件になる時代です。積み上げたキャリアの自信が恋愛のチャンスを増やす、と肯定的に捉えてみて下さい。
それでも自信が持てない人はチェック項目を考えてみてください。「みんなに好かれなきゃ」「親にも認められなきゃ」「情報収集には熱心だけれど相手との対話が足りない」などの傾向がありませんか?どんな恋愛の格言を参考にするよりも、まず自分でリサーチをすること。「○○が正しくて○○は正しくない」と極端なジャッジをしないこと。

イラスト/Erika Skelton 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc

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