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今年は366日ある「うるう年」なぜ2月は28日しかないの?“4年に1度”やってくる意味

  • 2024.2.26

なぜ2月は28日しかないの?

なぜ2月は28日しかないの?
なぜ2月は28日しかないの?

2024年は、1年が366日ある年「うるう年」です。この年は、通常2月28日までしかないところ、2月29日まであることで認知している人も多いのではないでしょうか。

1年は365日あるので、単純に365日を12で割って、1カ月は30日もしくは31日にすればいいと思いませんか?では、なぜ2月だけが28日しかないのでしょうか?そこには暦の成り立ちが関係しています。

現在私たちが使っている暦は、古代ローマ時代に作られた「ヌマ暦」がベースとなっています。その当時のローマ人は偶数を不吉な数と考え、縁起のいい数字とされる29と31日を1カ月間の日数にしました。そうすると、どうしても1カ月だけ28日になってしまいます。当時の暦の1年の始まりは農作業を始める3月からだったため、年の最後の月である2月が、28日になったそうです。

その後、ユリウス・カエサルによって制定された「ユリウス暦」により、1カ月は30日もしくは31日になり、1年のスタートは1月からになりました。ですが、2月は28日のままでした。それは、2月には宗教的な行事が多く、日数が変わることで大きな混乱が生じる恐れがあったからだと考えられています。

現在の「うるう年」になるまで紆余曲折があった!

現在の「うるう年」になるまで
現在の「うるう年」になるまで

マヌ暦では1年が355日と設定されていたため、およそ2年に1度、「閏日(うるうび)」ならぬ「閏月(うるうづき)」が設定されていました。2月が終わった後にプラスアルファとして27日間の閏月があったのです。

それが時代とともにうまく機能しなくなり、ユリウス・カエサルが政治を行う時代になる頃には、実際の日付と季節が全く合わなくなっていたのです。そこで取り入れられたのが、ユリウス暦。ユリウス暦では1年を365日に設定し、4年に1度、366日になるように、うるう年を設けることにしたのです。

1000年以上使われたユリウス暦ですが、実は多少の誤差がありました。その誤差も数年ならそれほどは問題がなかったのですが、1000年となると大きなズレになってしまいました。そのため、1582年にローマ法王グレゴリオ13世によって命じられて誕生したのが、現在、世界各国で用いられている「グレゴリオ暦」です。グレゴリオ暦では、うるう年に関して次のように決めています。

1:西暦年が4で割り切れる年は閏年とする 2:1に当てはまる年であっても、100で割り切れる年は平年とする(例、2100年、2200年など) 3.:2に当てはまる年であっても、400で割り切れる年は閏年とする(例、2000年、2400年など)

なぜ「うるう年」が必要なの?

なぜ「うるう年」が必要なの?
なぜ「うるう年」が必要なの?

なぜ、うるう年が必要なのでしょうか?グレゴリオ暦では1年を365日としていますが、地球が太陽の周りを1周するのに365.2422日かかります。つまり、1年で約5時間48分46秒も誤差が生じるのです。1年で考えるとわずかな差かもしれませんが、そのまま放置してしまうと、実際の季節よりも暦のほうが先に進んでしまうことになるのです。

その誤差を解消するために4年に1度、設けられているのがうるう年です。確かに、約5時間48分46秒を4倍すれば、約23時間15分となって24時間に近づきますよね。それでも、24時間ちょうどにはならないため、上記で示したように100年単位で閏年を設けない年を作ったり、400年単位でうるう年を設けるようにしたりと、細かい設定が必要なのです。

「いつもより1日多い日」としか認識していなかったうるう日も、その歴史や存在理由を知ると、なんだか特別感がありますよね。この日は、太陽からの贈りものだと思って、意識的に自分のための時間を作ってみてはいかがでしょうか。

(水浦裕美)

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