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数センチ単位の除雪の“神業”をもつのは「農家さん」就航率99%支える「ワックスウィングス」【北海道・旭川空港】

  • 2024.2.22

北海道の冬のヒーローたち!空港の除雪隊に密着しました。

年間平均400センチ以上雪が降る厳しいエリアながら、雪に負けないのが旭川空港の除雪隊です。

冬の空港を支える 除雪隊員のほとんどが農家さん!そのチームの底力とは?

北海道北部の空の玄関口 「旭川空港」。

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東神楽町の、過去10年の年間降雪量は400センチ以上。

除雪の出動も平均約120日。

それなのに、2022年度の雪による欠航はわずか9便なんです!

就航率にすると99パーセントと、驚異の数字を誇る日本トップクラスの空港です。

その秘密が「旭川空港除雪隊・ワックスウイングス」の活躍。

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空港を守る41人の隊員たち。

極寒の旭川空港除雪隊に密着しました。

午前4時半の日の出前…エプロンと呼ばれる駐機所には前日の雪が残っていました。

路肩の雪は多いところで400ミリ。

気温ー12.6度、風は2~3メートルです。

長さ2500メートル、幅60メートル、広大な滑走路の除雪作業がはじまります。

タイムリミットは、第一便が到着する前の午前8時です。雪が降ったあと、真っ先に出動するマシンは、怪力が自慢の「除雪プラウ」。

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前方の除雪板とサイドウイングを合わせた幅は、なんと8メートル。

滑走路の雪を一気に寄せて、雪山を作っていきます。

その集められた雪山を、遠くの雪捨て場まで運ぶのが「ホイールローダー」。

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まるで忍者のように機動力が高く、素早く雪を運びます。

それでもまだ、滑走路の上には雪が残っています。

雪を遠くに吹き飛ばすのが「ロータリー除雪車」。

風向きや雪の量を計算に入れて、左右に正確に飛ばしていきます。

さらに、車輪と車輪の間に除雪版がある 「除雪グレーダ」は、最も難しい繊細な仕事を担います。

実は一番飛行機に近づく機械なんです。

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小回りがきく「除雪グレーダ」は、滑走路に突き出た照明灯の間を縫うように、蛇行しながら走行。

もちろん破損したら、飛行機の離発着に影響が出てしまいます。

数センチ単位で照明灯をかわす運転テクニックは、もはや神業!

まさに技の除雪グレーダです。

ようやく滑走路が見えてきました!

最後の仕上げはスノースイーパです。

前方についている金属製のブラシを回転させて、残った雪をはね飛ばします。

除雪隊「ワックスウイングス」の鹿野剛さんは「雪の量や質に応じて、ブラシの回転の速度を調整し、最高の仕上がりとなるように努力している」と胸をはります。

数々の車が滑走路を除雪、最後に床を磨くように5台のスノースイーパが、斜め一列となって走行。

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これこそがワックスウイングスのチーム力です。

通った道に 雪はありません。

午前8時半、この日の第一便がやってきました。

除雪した滑走路に無事、着陸。

でも、どうして冬の滑走路でも滑らず着陸ができるのでしょうか?

実は、飛行機には夏タイヤ・冬タイヤといった概念はないのだといいます。

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空港の滑走路には「グルービング」という溝があります。

グリップ力を高めたり、水はけをよくするための効果があります。

除雪は、この溝もキレイに掃きだして、黒い舗装面が見える状態にすることを目指して行われています。

実はこんな専門作業をするワックスウィングスですが、隊員の9割が農家なんです。

近隣の東川町や東神楽町、美瑛や旭川から集まっています。

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大型の除雪車もお手の物です。

メンバーで、お米農家の金田耕平さんは3年前に入隊しました。

「冬の間は時間も空くし、元々興味があって入隊した」という金田さん。

飛行機の乗客から、『吹雪で本当に着陸できるのかとても不安でした。除雪隊のおかげで北海道を満喫できました』とお礼の手紙をもらったことが、本当に励みになっているのだといいます。

好天が続く日、旭川空港では、隊員たちは除雪車の点検をしていました。

こんな楽しみも!午後5時、みんなで遅いランチタイムです。

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実は天気のいい日にしか、ランチをとることはできないのだそう。

1月15日。どんどん雪が降り積もる旭川空港。

ワックスウイングスの出番です。

視界もよくありません。

前方には飛行機の姿も確認できます。

細心の注意を払いながら 素早く除雪しなければいけません。

仕上げのスノースイーパ隊が出動!

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与えられた時間は15分です。

これが遅れると飛行機の離発着の時間に影響が出てしまいます。
時速およそ60キロ!仲間と呼吸を合わせて、5台並走しながら雪を飛ばします。

そしてリミットの15分。

「ランウエイクリアしました」

雪質や雪の量によっても、出動する機械が変わる除雪。

「ワックスウイングス」の藤川晴貴さんは「簡単に欠航と言っても多くの人たちのスケジュールに影響が出る。自分たちのできる限りの仕事をして、安全に飛行機が着陸・離陸できるように考えて仕事をしている」と話してくれました。

見えてきたブラックトップ。この黒がワックスウイングスの誇りです。

まだまだ続く雪のシーズン、旭川の空の安全のために、ワックスウイングスは今日も仕事に励んでいます。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年2月8日)の情報に基づきます。

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