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【印象派展開催中】 俳優・鈴鹿央士さんが元気をもらえた、印象派の美しい風景画

  • 2024.2.22

150年前にフランスで生まれ、風景や人物など、映像の印象を描き、西洋絵画の伝統を覆した「印象派」。なかでも、アメリカ各地で展開した「アメリカ印象派」に注目した『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』が開催中です。本展でオフィシャルサポーターと音声ガイドのスペシャルナビゲーターを務めた、俳優の鈴鹿央士さんに、本展を鑑賞した感想からプライベートまでお話を伺いました。

初めてのオフィシャルサポーターに

美術館には仕事の合間など、タイミングが合うと行くことがあるという鈴鹿さん。プライベートでは、写真を撮るのが好きなのだとか。

「ほかに音楽、映画、本などが好きですね。アートは疎い方ですが、自宅に絵や昔のポスターなどを飾ったりはしています。写真は自分が撮られる側になって、自分でも撮るようになりました。きれいだな、好きだなと思った瞬間の風景を撮ることが多いです。

レコードが好きで、家の中でレコードが回っているところを撮ったりもします。音楽は最近父親に、“ブラック・コンテンポラリーが好きなんだね”と言われたのですが、R&Bが好きですね。地元の岡山にいるときは母と音楽を共有していたのですが、東京に来てからは父ともいろいろな音楽を共有するようになって、意外と趣味が合うことがわかりました。

観葉植物も5つくらい部屋に置いていて、植物に“おはよう”って話しかけたり、写真を撮ったりして、癒やされています」

そんな鈴鹿さんが今回、初めて務めたのは『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』のオフィシャルサポーターと音声ガイドです。

「最初は僕で大丈夫かなと思いましたが、ウスター美術館はたくさんの人が気軽に足を運べる地域密着型の美術館だから、本展もたくさんの人に気軽に楽しんでもらえるものにしたいと聞いて、僕にできることがあればと思いました。

音声ガイドは皆さんと一緒に回っているように、気楽に楽しく見て、聞いていただけるようにリラックスして録りました。ところどころで“央士クイズ”も出していますが、印象派展を見ていると答えられるやさしいクイズなので、楽しみながら聞いていただけると思います」

力強い風景画に、きっと元気をもらえる

クロード・モネ《睡蓮》を鑑賞する鈴鹿さん。

150年前にフランスで生まれ、風景や人物など、身の回りの景色を明るい色調で描き、西洋絵画の伝統を覆した「印象派」。本展ではアメリカ各地で展開した印象派の諸相に注目し、印象派のもたらした衝撃と影響をたどります。展示されているのはほとんどが、1898年の開館当初から印象派の作品を積極的に収集してきた、ウスター美術館の印象派コレクションです。

「僕が印象に残ったのは、デウィット・パーシャルによるグランド・キャニオンを描いた作品。穏やかなのですが、アメリカの広大な自然、力強さみたいなものをすごく感じました。絵の具の擦れ方、雲の流れ方に動きが見えて、風が強かったのかなというところまで想像が膨らんで、おもしろかったです」

デウィット・パーシャル《ハーミット・クリーク・キャニオン》1910-16年 油彩、カンヴァス ウスター美術館 Museum Purchase, 1916.57/Image courtesy of the Worcester Art Museum

ジョン・シンガー・サージェント《キャサリン・チェイス・プラット》1890年 油彩、カンヴァス ウスター美術館 Gift of William I. Clark, 1983.36/Image courtesy of the Worcester Art Museum

「今回展示されているモネの《睡蓮》もそうですが、絵の具の質感や立体感など、実際に見て初めてわかったことが多くて。この絵の持つ温度感、この一瞬に残されたにおいのようなものも感じられました。

印象派はその瞬間の風景の美しさを切り取っているのが特徴だと思うのですが、伝統的な絵画の世界で、新しい流れを勢いとセンス、感性で変えていこうとするかっこよさを感じるし、こんなにおもしろい世界があったんだと思いました。いい出合いをさせていただきました」

実際に見て、感じていきたい

チャイルド・ハッサム《花摘み、フランス式庭園にて》とともに。

印象派展を鑑賞した後、すごく元気になれたという鈴鹿さん。

「作品一枚一枚が持つパワーを受け取って、元気になれる、そんな鑑賞体験は初めてでした。穏やかな気持ちで見ながら元気をもらえたので、みなさんにも体験してもらいたいです。気軽に見ていただける展覧会だと思うし、グッズも充実していて楽しいです。僕は、表紙に《睡蓮》が描かれたノートが気になりました」

本展の舞台となったフランスとアメリカ、どちらも行ったことがないという鈴鹿さんは、海外にも興味があるのだとか。

「僕もいつか、海外でお仕事してみたいという思いはすごくあります。今回、実際に芸術を体験することがすごく大事だと思ったので、国内外問わず、気になったものや場所には、足を運んで直接見に行きたいとより強く思いました。

まだまだいろいろな作品に出たいし、役に出合いたい。お仕事をしながら、ちょっと手を伸ばして、いろいろなものに触れて取捨選択していくことで自分の軸のようなものができていけば、20代後半は楽しめるかなと思っていて。自分の目で見て何を感じるか、ものをちゃんと見る年に今年はしたいですね」

『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』   開催中~4月7日(日)/東京都美術館/9:30~17:30 ※金曜は20:00まで。入室は閉室30分前まで/月曜休室(ただし、3月11日〈月・休〉、3月25日〈月〉は開室)/一般¥2,200(土・日・祝および、4月2日(火)以降は日時指定予約制)/https://worcester2024.jp

profile

鈴鹿央士

すずか・おうじ/ファッション誌『MEN’S NON-NO』専属モデル。映画『蜜蜂と遠雷』でデビュー。現在ドラマ『闇バイト家族』で主演を務めるほか、映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』が公開。

photograph:Miho Kakuta styling:Hirotaka Kajiwara hair & make-up:Taichi Nagase edit & text:Mayumi Akagi

This exhibition was organized by the Worcester Art Museum

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