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大人が意外と解けない算数「黄色の部分の面積は?」【小学6年生の問題に挑戦!】

  • 2024.4.13
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面積を求める問題は、さまざまな形を組み合わせるとパズルのような要素があります。

その中でも円の面積を利用するものは、円周率(×3.14)の計算が入ってくるため、計算力も求められます。

しかし、円の面積の計算にはちょっとしたコツがあるのをご存じでしょうか。

今回はそのようなコツを使った問題に挑戦してみましょう。

問題

次の図(半円の中に円が内接している)の黄色の部分の面積を求めなさい。円周率は3.14とする。
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円の面積の公式は次のとおりです。

円の面積= 半径×半径×円周率

解説

今回の問題の答えは「50.24cm2」です。

黄色の部分の面積は、半円の面積から円の面積を引くといいですね。

そして、面積を計算するためには、それぞれの半径の長さが必要になります。

白い円は、直径が8cmです。つまり、半径は4cm。半円の方は、8cmの部分がそのまま半径になっています。

つまり、それぞれの面積は次のように計算ができます。

 

半円(黄色)

=8×8×3.14÷2(半円なので、÷2が入ります)

白い円

=4×4×3.14

これらを計算して、引き算をすれば求める面積になるのですが、「×3.14」の計算は少し大変そうですね。

ここでの計算のポイントは「×3.14は、最後に1回だけ計算する」ということです。

つまり、次のように式変形をしていきます。

黄色の面積
=(半円) - (白い円)
=(8×8×3.14÷2)-(4×4×3.14)
=3.14×(8×8÷2-4×4)

これは「分配法則」という性質を使っています。「×3.14」の共通した部分をまとめて1回にしています。

この後、カッコの中を計算し、最後に1回だけ「×3.14」をしましょう。

3.14×(8×8÷2-4×4)
=3.14×(32-16)
=3.14×16
=50.24

円の面積や円周を求める問題では、「×3.14」の計算をしなければいけませんが、このように分配法則を利用することで、計算を楽に行うことができました。

まとめ

「円の面積」を求めるには、図形的な考え方に加えて、計算力も必要になってきます。

複雑な図形では、分配法則をうまく利用して計算をしていきましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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