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大人が意外と解けない数学「xとyに当てはまる答えは?」

  • 2024.4.2
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方程式と言っても「1次方程式」「2次方程式」など、いくつかの種類があります。

その中でも、xとyの二つの文字を用いた「連立方程式」を覚えているでしょうか。

今回は、連立方程式の計算に挑戦し、解き方を思い出しましょう!

問題

次の連立方程式を解きなさい。
y=3x+14
y=-2x-1

この問題は、数学検定3級の問題から抜粋しています。

連立方程式はxとyの二つの文字があります。それぞれの式が成り立つようにxとyの両方の数字を求めなければいけません。

「どちらかの文字を消去する」というのがポイントです。

解説

今回の問題の答えは「x=-3, y=5」です。

また、途中の計算は次のようになります。

 y=3x+14
y=-2x-1

二つの式はどちらも「y=」の形なので、右辺同士が同じものと考えられる。
よって
3x+14=-2x-1
5x = -15
x= -3

これを一つ目の式に代入して
y= 3×(-3)+14 =5

計算のポイントを順に確認していきましょう。

文字が二つの方程式

連立方程式では、二つの式がありますが、それぞれの式に二つの文字が含まれています。

このxとyに値(数字)を入れて、イコールが成り立つようにしなければいけません。

まずは「y=3x+14」の一方の式だけに着目して考えてみましょう。

この式だけが成り立つxとyであれば、適当な数字を代入することで見つけることが可能です。

例えば
x=1のとき、
y=3×1+14=17

x=2のとき
y=3×2+14=20

x=3のとき
y=3×3+14=23

このように、「y=3x+14」の一方の式だけであれば、式を満たすxとyの組み合わせはいくらでも見つけることができます。

ここで見つけたxとyの組は
「x=1, y=17」「x=2, y=20」「x=3, y=23」ですが、
これらをもう一方の式「y=-2x-1」に代入してみてください。

どれを代入しても、式は成り立っていません。つまり、連立方程式の答えとしては不適です。

二つの式を同時に満たすxとyの組を見つけないといけないので、今回のように一つひとつ確認していく方法では、とても時間がかかってしまいます。

連立方程式の解法

連立方程式を解くポイントは「一方の文字を消去すること」です。

文字が一つだけの式になれば、1次方程式として計算していくことが可能になります。

文字の消去の仕方はいろいろな方法がありますが、今回は元の式がどちらも「y=」という形をしています。

「y=〇〇」と「y=△△」になっており、このyは同じものです。つまり「〇〇」と「△△」もまた同じものと考えることができます。

よって、このような式の形をしているときは、右辺同士を比べることで計算が可能になるのです。

したがって、「3x+14=-2x-1」という式ができました。(文字yを消去できました)

ここからは1次方程式の計算です。移項の際に符号が変わることに注意して計算しましょう。

3x+14=-2x-1
5x = -15
x= -3

xの値が分かったので、次はyを求めます。

ここで出てきたxを元の式に代入します。

y= 3×(-3)+14 =5

したがって、「x=-3, y=5」が答えということになります。

まとめ

連立方程式の計算方法はいくつかあります。ここで紹介した解法は「代入法」と呼ばれる解き方です。

同じ問題であってもさまざまな解き方ができるようになると、問題を解く幅が大きく広がるので、ぜひ他の解き方も調べてみてください!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」