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大人が解けない数学「√125-√45+√20」

  • 2024.4.1
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ルートの計算は、日常ではあまり使わないので忘れていないでしょうか。

しかし、数学を学習するうえでは避けては通れない単元の一つです。

今回は、ルートを含んだ計算問題に挑戦し、計算法則を再確認しましょう。

問題

次の計算をしなさい。
√125-√45+√20

この問題は、数学検定3級の問題から抜粋しています。

ルートの中の数字を小さくしてから計算しなければいけません。素因数分解をすると、ルートの数字を考えやすくなりますよ!

解説

今回の問題の答えは「4√5」です。

また、途中の計算式は次のようになります。

√125-√45+√20
=5√5-3√5+2√5
=4√5

どのように計算をしたのか、順に確認してみましょう。

そもそも、ルートを用いて表した数は「2乗すると◯になる数」を表します。

例えば「√25」は、「2乗すると25になる数」です。これを簡単に言うと、「5」ですね。
(2乗すると25になる数のうち、プラスのものだけを考えています)

つまり、√25=5ということです。

このように、ルートがついた数は、ルートを外すことができる場合があります。

 

ルートを外すときは次のように考えます。

√a²=a
(ただし、aは正の数)

ルートの中の数を素因数分解し、「2乗」になっていれば、その部分をルートの外に出します。

√125で考えてみましょう。

125=5×5×5なので、5²が作れます。(一つだけ5が残ります。)

よって、
√125=5√5
となります。
(2乗になった5が外に出て、一つの5はルートの中に残します)

同じように、
45=3×3×5より
√45=3√5

20=2×2×5より
√20=2√5

したがって、元の計算は次のようになります。

√125-√45+√20
=5√5-3√5+2√5

この計算は文字式の計算と同じように考えることが可能です。

5a-3a+2a
=4a

上記のように、文字式の計算であれば、係数部分だけを足し算・引き算し、文字aは変化がありません。

ルートの計算も同様です。

ルートの前の数字だけを足し算・引き算し、「√5」というのは変化しません。

したがって、

5√5-3√5+2√5
=4√5

となり、これが答えです。

まとめ

ルートを含んだ計算式は、電卓で計算することができません。
(値を出すことはできますが、解説のようにルートを残して計算ができません)

どのような規則があるのかをしっかり理解していなければいけませんね。

難しく見える計算も、四則演算の組み合わせになっているので、忘れていた方はこの機会に学び直しをしてみるのはいかがでしょうか。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」