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大人が意外と解けない「9 - ( - 5)+( - 8)」

  • 2024.3.30
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「小学校の算数」と「中学校の数学」の違いの一つは「負の数(マイナスの数)」を扱うかどうかです。

温度や借金を表すのにマイナスの数を用いますが、きちんと数学として学習するのは中学生になってからです。

マイナスの数は日常生活でも用いる数だけに、「なんとなく」で理解していないでしょうか。

今回は、負の数を含んだ計算問題に挑戦し、理解を深めましょう!

問題

次の計算をしなさい。
9-(-5)+(-8)

この問題は、数学検定3級の問題から抜粋しています。

「負の数を引く」という計算をどのようにするのかがポイントです。

解説

今回の問題の答えは「6」です。

正負の数(プラス・マイナス)の足し算・引き算を考える際は、「数直線」をイメージするのがよいでしょう。

ここでは数直線を用いて、次のように考えてみましょう。
※正負の数は、さまざまな考え方があります。ここで紹介するのは一例です。

正の数:前に進む
負の数:後ろに進む
足し算:前を向く
引き算:後ろを向く

今回の問題は「9-(-5)+(-8)」です。まず始めに「9-(-5)」を計算しましょう。

これは、始め「9」の位置にいて、後ろを向いて後ろに5進む(-(-5))と考えることができます。

「後ろを向いて後ろに5進む」は「単純に5進む」のと同じだと考えることができます。(下図参照)

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したがって、計算結果は「14」になります。

次は「14+(-8)」の計算です。

これは「14」の位置から、前を向いて後ろに8進む(+(-8))と考えましょう。つまり、「8戻る」ということです。(下図参照)

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よって、計算結果は「6」になります。

 

以上より、9-(-5)+(-8)=6という計算を考えることができました。

ここでは、前に進む・後ろに進むという例で正負の数を考えましたが、もちろん毎回このような考え方をすると、計算に時間がかかってしまいます。

「負の数を足す」「負の数を引く」という計算が、どのように言い換えることができるかイメージを作ることによって、機械的な計算が可能になるでしょう。

まとめ

正負の数の計算は、機械的にやり方だけを覚えているという方が多いかもしれません。

しかし、どのような考え方になっているかというイメージを持つことで、さらに計算を正確に行うことができるはずです。

負の数の足し算・ひき算は、何度も繰り返し練習することで身につけることができます!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」