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大人が意外と間違える「0.4(2x-3)+0.7(3x-4)=?」

  • 2024.3.21
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算数と数学の大きな違いの一つは「文字式」です。

数学では、xやyなどの文字を使って式を作り、より抽象的な計算をしていきます。

文字を含んだ式は一見難しそうに見えますが、算数で学習した基本的な計算法則さえ理解していれば、決して難しくはありません。

今回は、中学で初めて習う文字式の計算に挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
0.4(2x-3)+0.7(3x-4)

今回の問題では、まずはカッコを外さなければなりません。

その後、同類項をまとめましょう!

解説

今回の問題の答えは「2.9x-4」です。

また、途中の計算は次のようになります。

0.4(2x-3)+0.7(3x-4)
=0.8x-1.2+2.1x-2.8
=2.9x-4

今回の計算では、次の手順で計算します。

(1)カッコを外す
(2)同類項をまとめる

それぞれ順に確認していきましょう。

(1)カッコを外す

通常カッコを含んだ計算の場合、カッコの中から計算しなければいけません。

しかし、カッコ内の計算は、
2x-3
3x-4
となっており、これ以上計算することができません。
(文字がついたものと数字をそのまま足したり、引いたりできません)

そこで、まずはカッコを外します。

「0.4(2x-3)」という部分は、「0.4」とカッコの間に「×(掛け算)」が省略されいるので、0.4倍の計算をしないといけません。

そして、この0.4倍はカッコ内の数、すべてに計算します。

つまり、次のような計算をします。

0.4(2x-3)
=0.4×2x + 0.4×(-3)
=0.8x - 1.2

また、後半部分の「0.7(3x-4)」も同様です。

0.7(3x-4)
=0.7×3x + 0.7×(-4)
=2.1x - 2.8

このカッコを外す計算は「分配法則」とも言われます。

カッコを外すと計算式は「0.8x-1.2+2.1x-2.8」になりました。

(2)同類項をまとめる

カッコを外すことができたら、次は同類項をまとめます。

「項」というのは、足し算・引き算で繋がれたひとかたまりの部分のことです。
(今回の式では、0.8x、-1.2、2.1x、-2.8と四つの項があります)

その項のうち、同じ文字からなる部分を「同類項」と言います。
(また、文字が付いていない項を「定数項」と言います。)

今回の式では
xの項は、0.8xと2.1x
定数項は、-1.2と-2.8
です。

これらをそれぞれ足し合わせましょう。

0.8x+2.1x= 2.9x
-1.2+(-2.8)= -4

したがって、計算は次のようになります。

0.8x-1.2+2.1x-2.8
=2.9x-4

また、よくある間違いとして
2.9x-4=-1.1xとしてしまうことがあります。

しかし「2.9x-4」はこれ以上計算ができません。xの項と定数項は分けておく必要があります。

「2.9x」というのは「2.9と文字xを掛け算したもの」なので、ここから4を引くことはできませんね。

よって、今回の答えは「2.9x-4」となります。

まとめ

文字式の計算は、日常生活で頻繁に使うものではありません。

しかし、より高度な数学を考えるためには必要不可欠な計算です。

今回の問題は、中学1年生で習う計算なので、忘れていた方はぜひ学び直しをしてみてください!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」