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大人が解けない数学 「4x-6=-5x+12」中学1年生の問題に挑戦!

  • 2024.3.17
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授業で習ったときは、「方程式なんていつ使うんだ」と思ったことはありませんか?

確かに方程式の計算を日常的に必要とする方は限定されますが、社会人には「論理的な思考力」を求められる場面が多くあります。

「論理的な思考力」は、数学の問題を解くことによって鍛えることが可能です。

今回は、中学生で習う方程式の問題に挑戦し、思考力を鍛えましょう!

問題

次の方程式を解きなさい。
4x-6=-5x+12

※この問題は、数学検定5級の問題から抜粋しています。

 

方程式を解くためには「移項」が必要です。

「移項」とは何だったか、きちんと覚えているかがポイントです

解説

今回の問題の答えは「x=2」です。

途中式は次のようになります。

4x-6=-5x+12
4x+5x=+6+12
9x = 18
x=18÷9
x=2

 

今回の方程式を解くには、「文字がついた項」と「数字だけの項」を移項して、それぞれをまとめなければいけません。

「項」というのは、+や-の符号で区切ったときの一つ一つの数のことです。
(今回の式では、4x、-6、-5x、+12の四つの項があります)

また、それぞれの項を「左辺から右辺へ」もしくは「右辺から左辺へ」移動させることを「移項」と言います。

今回は、
左辺にある-6を右辺に移項
右辺にある-5xを左辺に移項
します。

ここで注意が必要なのは、「符号を変えて移項しなければならない」という点です。

つまり、
-6を移項すると+6
-5xを移項すると+5x
になります。

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移項ができれば、
左辺は「4x+5x=9x」
右辺は「6+12=18」
となり、

方程式は「9x=18」です。

両辺を9で割って「x=18÷9」なので、「x=2」が答えです。

移項のときに符号が変わる理由

さて「移項のときに符号が変わる」と説明しましたが、これはなぜでしょうか。

多くの方が「学校でそのように習ったから」と答えるかもしれませんが、もちろん数学的にきちんと説明することが可能です。

 

「方程式が成り立っている」というのは、「天秤が釣り合っている」状態と同じなのです。

釣り合った天秤の左右に同じものを置いても、釣り合いは保たれたままになりますね。

例えば、「3x-8=4」という方程式を考えてみましょう。

「-8」を打ち消すために、左右に「+8」を置きます。左右に同じものを置いているので、天秤は釣り合ったままです。(方程式のイコールは保たれる)

左にある「-8+8」は0になり、残るのは「3x=4+8」という式になります。

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この最初と最後の式だけを見比べると、「左辺にあった-8が、右辺に移動し、符号が変わった」ように見えますね。これが「移項」の操作なのです。

ちなみに、この方程式を最後まで計算すると次のようになります。

3x-8=4
3x=4+8
3x=12
x=12÷3
x=4

まとめ

「なぜ」に視点を置いて、中学1年生で学習する「方程式」に挑戦しました。

「移項のときに符号が変わる」と単に暗記していただけでは、面白くない計算かもしれません。

しかし「なぜ」ということを考えると、楽しく計算ができるのではないでしょうか。

このように「なぜ」を考えることで、論理的な思考力を養っていきましょう!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」