1. トップ
  2. 大人が意外と忘れている 「(-35)÷(+7)=?」

大人が意外と忘れている 「(-35)÷(+7)=?」

  • 2024.3.14
undefined

「負の数(マイナスの数)」は、中学数学のはじめに学習をします。

小学校の算数では負の数を扱いませんでしたが、マイナスも含んだ計算を考えることによって、計算の幅が大きく広がります。

一方で、計算の仕方には注意が必要です。負の数の計算方法をきちんと覚えているでしょうか。

問題

次の計算をしなさい。
(-35)÷(+7)

負の数と正の数の割り算です。

符号(プラス・マイナス)をどのように計算するかがポイントですね!

解説

今回の問題の答えは「-5」です。

このような正負の数の割り算は、符号と数字をそれぞれ別で計算することが可能なのです(掛け算も同様)

数字部分だけに着目すると「35÷7=5」となり、小学校で習う割り算と同じになっています。

次に、符号はその組み合わせによって、以下のようになります。
(掛け算で記載していますが、割り算も同じです)

(+)×(+)=(+)
(+)×(-)=(-)
(-)×(+)=(-)
(-)×(-)=(+)

同符号なら(+)、異符号なら(-)となっていますね。

今回は(-)÷(+)=(-)です。

したがって、符号はマイナス、数字は5となり、答えは「-5」です。

 

「数字と符号を別々で計算する」というのは、式が長くなっても同じように計算ができます。

例えば、次の計算を考えてみましょう。

(+6)×(-8)÷(-3)

まずは数字だけを考えると「6×8÷3=16」です。

次に符号を考えると「(+)×(-)÷(-)」となっていますね。

前から順に
(+)×(-)=(-)
(-)÷(-)=(+)
とひとつずつ考えることもできますが、複数の負の数を掛け算・割り算する際は一般に次のように考えます。

負の数が奇数個あれば、計算結果は負となる。
負の数が偶数個あれば、計算結果は正となる。

マイナスの数をいくつ掛け算・割り算しているかによって、計算結果の正負が決まります。

今回は「(+)×(-)÷(-)」なので、負の数は二つ。つまり偶数個です。

よって、計算結果は(+)になります。

以上より(+6)×(-8)÷(-3)=+16ですね。

まとめ

負の数を含んだ掛け算・割り算の計算方法、覚えていたでしょうか。

数字と符号をそれぞれ別で計算が可能なので簡単ですよね!

マイナスの計算ができるようになると、計算の幅がさらに広がります。

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」