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電気屋「ドロップキックを練習しました」 “嘘みたいな本当の話”に4万人から反響

  • 2024.3.10
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

家庭をはじめ、身近な場所でもよく起こる「感電」。継続的に感電し続けることで死に至ることもある大変危険な事故です。

DXエンジニア兼プログラマであり、電気と深い関わりのあるお仕事をなさっているイチロヲ(@ichirowo)さんが、「感電している人を引き剥がすための訓練」についてX(旧Twitter)上に投稿したところ、「難しそう」「大変なんだよね」などのコメントと4万いいね(2024/3/8時点)が集まりました。

投稿者さんが練習したのは一体どのようなことだったのでしょうか?

その投稿がこちら!

なんと、跳び蹴り!

そういえば、医療系のドラマなどで弾みをつけて感電した人を蹴り飛ばしているシーンをたまに見かけます。あれを練習しているということですね!

実はこの「跳び蹴り」、自分が巻き込まれてしまわないよう感電した人を電源から離すために有用な手段として知られています

ただ、現実問題として「人間は重いためちょっとやそっとの力では動かない」とのこと。イチロヲさんはゲームの必殺技を思い浮かべながら練習したそうです。これから電気に関わる方は、何か一つ、モデルとして思い浮かべられる「跳び蹴り系の必殺技」があると良いかもしれません。

まず感電を起こさないことが大切! 今でも覚悟を持って現場に立っている投稿者さん

投稿者さんに、こちらのエピソードについて詳しくお伺いしました!

---イチロヲさんは実際に感電している人を引き剥がすために飛び蹴りをしたり、周囲のご同業者さんがしたという話を聞いたりしたことはありますか?

感電した人は仕事場で見たことはありますが、大体『痛い!』と言葉を発することができるぐらい一瞬です。幸いなことに飛び蹴りが必要なほど継続的に感電している人に会ったことはありません。継続的に感電すると言葉も発することができないと聞きますので、周りに感電している人がいないか注意深く見ることが必要です。飛び蹴りが必要なことは仕事柄よく聞きますが、実際に飛び蹴りをしたという人には会ったことはないですね。危険なので、電気が流れた状態で工事をする活線工事は基本的にはしないようにしています」

---まず感電を起こさないように気をつけることが大切ですよね。ちなみに、跳び蹴りの練習の経過はいかがですか?

「練習していたのは、現場に出ていた10年以上前で、今はあれから体重が〇kg重くなっているので、自信がないですね。ただ、今でもイザという時はやる覚悟で現場には立ち会っています。ポストのレスにも多いですが、竜巻旋風脚はハードルが高いのでドロップキックのように体重が掛かるキックの方が実用的かと思います(笑)」

---その覚悟、とても頼もしいです! 電気屋さん業界の貴重なエピソードをありがとうございました!

「難易度高いんだよね」跳び蹴りを実践する難しさについて語るユーザーたち

こちらの投稿にはさまざまなコメントが寄せられていました。

ヒトの体重を衝撃で動かすのは大変!

砂袋より人体は蹴飛ばしやすいですが、軸足が地に着いていないと全然威力が出ないんですよね 感電してる人を咄嗟に蹴飛ばすのは色々と難易度高い
私も大の大人をドロップキックで動かそうとした経験があるけれど、あれは木こりが木を切る時くらい動く先を計算してやらないと無意味だと体感した。
引き剥がしには運動量が必要なので、助走をつけてのドロップキックが推奨されるのではないかしら。感電させている設備の表面と平行に走ることにリスクがあるからなんだろうけど、回転のモーメントでドロップキック並みのインパクトを作るのは難しいのでは
感電してる人を剥がす時に掴んではいけないということをまず覚えておいて欲しい。連鎖ゲームみたいになって運ばれてきた人たちを診たことある

感電についての知識を持つユーザーたちから、跳び蹴りを実践する難しさやコツについてのコメントがたくさん寄せられていました。

危機に瀕した時に必要となるのは正しい知識! この機会に、感電についてもう少し深く学べると良いですね。



取材協力:イチロヲ(@ichirowo)さん